南山城<前編>〜紫陽花の寺・岩船寺 - 2014.07.01 Tue
京都国立博物館でやっていた「南山城の古寺巡礼」(すでに終了)。

南山城の古寺ってなんやろ、と思いつついってみた。
ああ、これは、大学時代好きでまわっていたほぼ奈良(でも京都府)の古寺群ではないか!なんだか懐かしいなあ。、、、というわけで、今年の紫陽花はそのうちの1つ、岩船寺に行ってみようと思い立つ。
車で走ること2時間弱(行きは高速使わなかったの)、えらい遠い。

岩船寺。
ウン十年ぶり。(けれどさっぱり記憶にない、、、、)人はそれほど多くはないけれど、紫陽花の季節以外はもっと少ないにちがいない。このひなびた感じがええなあ。

紫陽花と、緑に包まれた室町時代(1442年の刻銘あり)の三重塔。この額縁があってこそさらに美しい。(重文)

開祖は行基と伝えられる。
一応京都府(木津川市加茂町)なんだけれど、もう数kmもいかないうちに奈良県庁にいたるような、「ほぼ奈良」のロケーション。時代的にも奈良南都仏教の影響が強い。

ずっと奈良興福寺の末寺であったし、明治からやはり奈良の西大寺の末寺として現在にいたっている。

このあたりは世俗化した奈良仏教を厭う僧侶が穏遁の地として草庵を結んだ場所なんだそうな。だから南都仏教の影響を受けつつも、どこか隠れ里のような感じがただようのかな。

ここの紫陽花は野生っぽい咲き方がいい。向こうに見えているのは鐘楼の屋根。

やがてその草庵群が寺院へと姿を変え、塔頭が並び「塔の尾根」ができ、いつしか「当尾(とうのお)の里」とよばれる仏の里になった、という。

一盛りのご飯みたい(^-^)

こんな子もいたよ。

本堂のご本尊は10世紀の刻銘のある木造阿弥陀如来像(重文)。平安後期の普賢菩薩騎象像は、、、「ただいま国立美術館へ出張中。お帰りは7月1日」。そうそう、この普賢菩薩さまには博物館でお目にかかった。印象に残っている。

紫陽花の小径をいく。

葉陰にたたずむお地蔵さん。当尾にはたくさんの鎌倉時代からの野仏が道のあちこちにあって、学生時代、そこも踏破したはずなんだが、さっぱり記憶にない。

カシワバアジサイ。
ここは祈りの場ではあるが、本堂の阿弥陀様より、この美しい花の景色にこそぬかづきたくなるのは、不遜なことであろうか。

紫陽花の木陰にうずもれるような不動明王の石室(1312年の刻銘 重文)。奥には石に刻まれた不動さんが。重文だけれど、この廃屋みたいな景色に紫陽花がよく似合う。
紫陽花は一枝だけ、部屋にあると豪華な感じのする花なのに、こんな景色の中にあると群生していても自己主張しない控えめな花に見えるな。

お寺の門前、近くの農家の方がやっておられる休憩所で紫陽花を見ながらお寿司をお昼にいただく。

農家自家製の新茶もあった。昔はこうやってじぶんちの生垣の茶の木から摘んで、家で蒸して手もみして家で飲んでいたんだろうな。普段用のお茶、、、というか素朴な味がした。

南山城の古寺ってなんやろ、と思いつついってみた。
ああ、これは、大学時代好きでまわっていたほぼ奈良(でも京都府)の古寺群ではないか!なんだか懐かしいなあ。、、、というわけで、今年の紫陽花はそのうちの1つ、岩船寺に行ってみようと思い立つ。
車で走ること2時間弱(行きは高速使わなかったの)、えらい遠い。

岩船寺。
ウン十年ぶり。(けれどさっぱり記憶にない、、、、)人はそれほど多くはないけれど、紫陽花の季節以外はもっと少ないにちがいない。このひなびた感じがええなあ。

紫陽花と、緑に包まれた室町時代(1442年の刻銘あり)の三重塔。この額縁があってこそさらに美しい。(重文)

開祖は行基と伝えられる。
一応京都府(木津川市加茂町)なんだけれど、もう数kmもいかないうちに奈良県庁にいたるような、「ほぼ奈良」のロケーション。時代的にも奈良南都仏教の影響が強い。

ずっと奈良興福寺の末寺であったし、明治からやはり奈良の西大寺の末寺として現在にいたっている。

このあたりは世俗化した奈良仏教を厭う僧侶が穏遁の地として草庵を結んだ場所なんだそうな。だから南都仏教の影響を受けつつも、どこか隠れ里のような感じがただようのかな。

ここの紫陽花は野生っぽい咲き方がいい。向こうに見えているのは鐘楼の屋根。

やがてその草庵群が寺院へと姿を変え、塔頭が並び「塔の尾根」ができ、いつしか「当尾(とうのお)の里」とよばれる仏の里になった、という。

一盛りのご飯みたい(^-^)

こんな子もいたよ。

本堂のご本尊は10世紀の刻銘のある木造阿弥陀如来像(重文)。平安後期の普賢菩薩騎象像は、、、「ただいま国立美術館へ出張中。お帰りは7月1日」。そうそう、この普賢菩薩さまには博物館でお目にかかった。印象に残っている。

紫陽花の小径をいく。

葉陰にたたずむお地蔵さん。当尾にはたくさんの鎌倉時代からの野仏が道のあちこちにあって、学生時代、そこも踏破したはずなんだが、さっぱり記憶にない。

カシワバアジサイ。
ここは祈りの場ではあるが、本堂の阿弥陀様より、この美しい花の景色にこそぬかづきたくなるのは、不遜なことであろうか。

紫陽花の木陰にうずもれるような不動明王の石室(1312年の刻銘 重文)。奥には石に刻まれた不動さんが。重文だけれど、この廃屋みたいな景色に紫陽花がよく似合う。
紫陽花は一枝だけ、部屋にあると豪華な感じのする花なのに、こんな景色の中にあると群生していても自己主張しない控えめな花に見えるな。

お寺の門前、近くの農家の方がやっておられる休憩所で紫陽花を見ながらお寿司をお昼にいただく。

農家自家製の新茶もあった。昔はこうやってじぶんちの生垣の茶の木から摘んで、家で蒸して手もみして家で飲んでいたんだろうな。普段用のお茶、、、というか素朴な味がした。
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● COMMENT ●
ひいらぎ様
南山城のあたりはいい感じ(?)にひなびてます。
今でも無人野菜スタンドがあるのもうれしい。
宅地開発もどんどんすすんでいるようですが、このあたりはずっとこのままでいてほしいものです。
今でも無人野菜スタンドがあるのもうれしい。
宅地開発もどんどんすすんでいるようですが、このあたりはずっとこのままでいてほしいものです。
しぇるさん、こんにちは
しぇるさんの行動力、凄いですね~
見習わねば^^;
いつも、思うのですが
京都国立
毎回、興味深いテーマで特集されてますね
きっと、良いブレインが居られるだろうなぁ~
しぇるさんの行動力、凄いですね~
見習わねば^^;
いつも、思うのですが
京都国立
毎回、興味深いテーマで特集されてますね
きっと、良いブレインが居られるだろうなぁ~
高兄様
最初京博の「南山城、、」はじみ〜な展示だなあと思っていたのです。
でも行ってみると懐かしい場所ばかりでいっぺんに惹かれました。
確かに京博のはハズレがほとんどないですね。
今年も三室戸寺の紫陽花、、、と思ったのですが、たまには違うところへ、というのもあり岩船寺へ参りました!
でも行ってみると懐かしい場所ばかりでいっぺんに惹かれました。
確かに京博のはハズレがほとんどないですね。
今年も三室戸寺の紫陽花、、、と思ったのですが、たまには違うところへ、というのもあり岩船寺へ参りました!
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何だろうと思っていましたよ。
私も学生時代に行きました。そして大人になってからも岩船寺に行きましたねえ。
ブログを拝見して 行ってみたいと思いました。
以前と違った印象なのでしょうね。
こうやってブログを見せていただいて かなり満足してしまいます。