今年の鉾建ては鶏鉾におつきあい - 2014.07.11 Fri
祇園祭=べた〜っとむし〜っとあづい、、、暑いのだ。これがなくては祇園祭とはいえん、、、とかなんとか強がってみるが、へたすりゃ熱中症だよ、こりゃ。

今年はじっくり室町四条下ルの鶏鉾の鉾建てに密着。あやうく暑さで気が遠くなりそうになりながら、ほぼ4時間おつきあいした。(自分でもよ〜やるわ、と思う。でもそういう体力があるうちにね)
お昼過ぎにいってみると本体はもう完成。

本体にこの真木(しんぎ)を建てるのだ。ちなみに昨年見たのは北観音山の真松上げ。真松に比べると鉾のは重量がはるかに重いので、慎重で時間のかかる作業になる。

宵山や巡行の時ははるかに高いところにあるのでよく見えない赤熊(しゃぐま)。ふ〜ん、こうなっているのか。

ならぶとこんな感じ。どうして赤熊というのだろう?シャグマといえば維新の官軍のかぶり物思い出すんだけどな。

中ほどには金鶏。
鶏鉾の由来は中国の「諫鼓(かんこ)」の史話より。唐の堯帝の時代は天下がよく治まっていたため,訴訟用の太鼓(諫鼓)も使われることがなくなり,苔が生え鶏が巣を作ったという故事に由来。これはその巣くった鶏か?

真松を建てるため、まずは本体をひっぱって90°傾ける。

支点になる重要な部分はこんな感じ。この縄の巻き方に秘訣があるのね。

回転終了。

この穴が真木を差し込む場所。

そうこうしているうちに鉾の先端に鉾頭が飾られる。

紅白の布が若干色あせとるが、、、(^_^; この丸いのが諫鼓を表すのかな。

針金で真木にとりつけられていた榊の連結部を縄できれいに巻いて固定していく。

天王台にましますは、鶏鉾の場合住吉明神なのだそうだ。今は布で隠されているけれど、ちらっとみえたところでは翁の姿だったな。(謡曲「髙砂」の前シテは翁、後シテは住吉明神だし)

それにしても七つ道具を腰に巻きつけた作事方はとてもカッコイイ。一年で一番カッコええ時とちゃうか。

真木の上には鉾を建てる綱を通す滑車がとりつけられる。これもしっかりとりつけなければ危険。

いまから真木を本体に差し込む。

作事方全員で真木をかつぐ。重そうだ。

さすがうまいこと一発で入りました!

さて、お次はお楽しみの?紙幣付け!

榊に付けていくのだが、ものすごくたくさん付けるので、(その方が巡行の時かっこいいよね)

道行く人も見物人もみんなお手伝い。わたしも10枚くらいつけたかなあ。

鉾の進行方向になる部分にたくさん付けてくれ、というアドバイスもあり。なるほど〜。ずいぶんたくさん付いたな〜。

一方本体の方では四本柱ももう取り付けられ、縄でしっかりと固定されている。

四本柱の根本になる部分。あの溝はこれをはめるためだったのか。いつも華麗な完成形しか見ていないので、こういうスケルトンの構造はとてもおもしろい。

上から下へ、木槌で締めながら真木に縄を巻きつける作業。これがかなり時間がかかっていた。縄がねじれないようにくるくる、餅つきのような共同作業で巻いていくのは、見た目よりはるかにむつかしい作業と思われる。

一方鉾の前方では鉾建て用の綱を準備。しっかり結ばないといけないと同時に用が終わった後、するりとほどける必要もあるわけだから、これも特殊な結び方なのだろう。

先ほどの滑車に綱をつけて、

巻き上げる反対側の綱を本体にしっかり結びつける。
さあ、いよいよ鉾が立ち上がる瞬間だ!

ゆっくり、ゆっくり、上がって行く。

ぎしっ、ぎしっと音を立ててもし綱がほどけて倒れでもしたら、、、と思うと恐いほどだ。

でも作事方は自信があるのだろう、涼しい顔で巻き上げていく。あと、少し。

ついに建った瞬間まわりから、拍手!
ふー、、、さすがに重量級の鉾は迫力あったわ。

一息つくまもなく、今度は車輪をとりつける石持をセッティング。

これも息の合った共同作業で全部人力なのだ。

ちなみに作業が一歩早く進んでいた函谷鉾では石持を本体に結びつける芸術的な縄結びをやっていた。

途中にわか雨に降られながらの長時間の作業、まだこの車軸付けなどの仕事も残っているしほんとうにお疲れ様なのだが、私の方がもっとお疲れ様になったので(^◇^;)このあたりでお別れすることにする。
1年に1回、自信と技術と誇りをもって作業する作事方のみなみなさま、ほんまにご苦労様です。そしてとてもかっこよかったです。

今年はじっくり室町四条下ルの鶏鉾の鉾建てに密着。あやうく暑さで気が遠くなりそうになりながら、ほぼ4時間おつきあいした。(自分でもよ〜やるわ、と思う。でもそういう体力があるうちにね)
お昼過ぎにいってみると本体はもう完成。

本体にこの真木(しんぎ)を建てるのだ。ちなみに昨年見たのは北観音山の真松上げ。真松に比べると鉾のは重量がはるかに重いので、慎重で時間のかかる作業になる。

宵山や巡行の時ははるかに高いところにあるのでよく見えない赤熊(しゃぐま)。ふ〜ん、こうなっているのか。

ならぶとこんな感じ。どうして赤熊というのだろう?シャグマといえば維新の官軍のかぶり物思い出すんだけどな。

中ほどには金鶏。
鶏鉾の由来は中国の「諫鼓(かんこ)」の史話より。唐の堯帝の時代は天下がよく治まっていたため,訴訟用の太鼓(諫鼓)も使われることがなくなり,苔が生え鶏が巣を作ったという故事に由来。これはその巣くった鶏か?

真松を建てるため、まずは本体をひっぱって90°傾ける。

支点になる重要な部分はこんな感じ。この縄の巻き方に秘訣があるのね。

回転終了。

この穴が真木を差し込む場所。

そうこうしているうちに鉾の先端に鉾頭が飾られる。

紅白の布が若干色あせとるが、、、(^_^; この丸いのが諫鼓を表すのかな。

針金で真木にとりつけられていた榊の連結部を縄できれいに巻いて固定していく。

天王台にましますは、鶏鉾の場合住吉明神なのだそうだ。今は布で隠されているけれど、ちらっとみえたところでは翁の姿だったな。(謡曲「髙砂」の前シテは翁、後シテは住吉明神だし)

それにしても七つ道具を腰に巻きつけた作事方はとてもカッコイイ。一年で一番カッコええ時とちゃうか。

真木の上には鉾を建てる綱を通す滑車がとりつけられる。これもしっかりとりつけなければ危険。

いまから真木を本体に差し込む。

作事方全員で真木をかつぐ。重そうだ。

さすがうまいこと一発で入りました!

さて、お次はお楽しみの?紙幣付け!

榊に付けていくのだが、ものすごくたくさん付けるので、(その方が巡行の時かっこいいよね)

道行く人も見物人もみんなお手伝い。わたしも10枚くらいつけたかなあ。

鉾の進行方向になる部分にたくさん付けてくれ、というアドバイスもあり。なるほど〜。ずいぶんたくさん付いたな〜。

一方本体の方では四本柱ももう取り付けられ、縄でしっかりと固定されている。

四本柱の根本になる部分。あの溝はこれをはめるためだったのか。いつも華麗な完成形しか見ていないので、こういうスケルトンの構造はとてもおもしろい。

上から下へ、木槌で締めながら真木に縄を巻きつける作業。これがかなり時間がかかっていた。縄がねじれないようにくるくる、餅つきのような共同作業で巻いていくのは、見た目よりはるかにむつかしい作業と思われる。

一方鉾の前方では鉾建て用の綱を準備。しっかり結ばないといけないと同時に用が終わった後、するりとほどける必要もあるわけだから、これも特殊な結び方なのだろう。

先ほどの滑車に綱をつけて、

巻き上げる反対側の綱を本体にしっかり結びつける。
さあ、いよいよ鉾が立ち上がる瞬間だ!

ゆっくり、ゆっくり、上がって行く。

ぎしっ、ぎしっと音を立ててもし綱がほどけて倒れでもしたら、、、と思うと恐いほどだ。

でも作事方は自信があるのだろう、涼しい顔で巻き上げていく。あと、少し。

ついに建った瞬間まわりから、拍手!
ふー、、、さすがに重量級の鉾は迫力あったわ。

一息つくまもなく、今度は車輪をとりつける石持をセッティング。

これも息の合った共同作業で全部人力なのだ。

ちなみに作業が一歩早く進んでいた函谷鉾では石持を本体に結びつける芸術的な縄結びをやっていた。

途中にわか雨に降られながらの長時間の作業、まだこの車軸付けなどの仕事も残っているしほんとうにお疲れ様なのだが、私の方がもっとお疲れ様になったので(^◇^;)このあたりでお別れすることにする。
1年に1回、自信と技術と誇りをもって作業する作事方のみなみなさま、ほんまにご苦労様です。そしてとてもかっこよかったです。

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- 鉾建ての鉾町を歩く2014〜菊水鉾曳き初め
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● COMMENT ●
はじめまして!鉾立ての様子がわかり興味ぶかかったです。京都情報またおしえてもらいにおじゃまします!
ひいらぎ様
1年に1回、この時だけのために腕を磨いておられる作事方、惚れました。
弥生様
はじめまして。
コメント、ありがとうございます。
京都在住ながら、舞い戻って日も浅く、いまだ観光客状態なので、根っからの京都人がスルーしていることもめずらしくていろいろ書いています。またおいでくださいませ〜(^-^)
コメント、ありがとうございます。
京都在住ながら、舞い戻って日も浅く、いまだ観光客状態なので、根っからの京都人がスルーしていることもめずらしくていろいろ書いています。またおいでくださいませ〜(^-^)
しぇるさん、こんにちは
御写真、ずっと撮られるのも
暑くて大変だったでしょう、御苦労さま^^;
縄がらみの伝統手法は、本当に、芸術の域
惚れ惚れしますね~何度見ても
今年は、去年同様に
祇園祭には、行けそうに・・・・何とか、宵山に撮影の時間が取れるかどうか・・・
う、う、神様、牛頭大王様><
御写真、ずっと撮られるのも
暑くて大変だったでしょう、御苦労さま^^;
縄がらみの伝統手法は、本当に、芸術の域
惚れ惚れしますね~何度見ても
今年は、去年同様に
祇園祭には、行けそうに・・・・何とか、宵山に撮影の時間が取れるかどうか・・・
う、う、神様、牛頭大王様><
高兄様
私も巡行は前祭、後祭ともに惨敗です。 うくく、、、
だからそれまでの祇園祭堪能中です。
作事方は巡行では屋根方、車方とまたまたかっこいい役目されます。
惚れちゃうわ〜!!
だからそれまでの祇園祭堪能中です。
作事方は巡行では屋根方、車方とまたまたかっこいい役目されます。
惚れちゃうわ〜!!
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以前 鉾立てを見た事がありますが すこく感動しましたね。