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2017-06

北村美術館〜秋更の茶 +かもがわカフェ - 2014.10.07 Tue

先日の野村美術館の講座の講師が北村美術館館長の木下先生だったので、おお、そうだ北村へもいかねば、と。


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今期のテーマは「秋更の茶」。ポスターは展示の目玉の一つ、重文の「佐竹本三十六歌仙のうち藤原仲文」。


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  ありあけの 月の光をまつほどに 我世のいたくふけにける哉

藤原仲文は冷泉天皇の側近として仕えた方のようです。(あまりしらない、、、)


北村の展示はいつも茶事・茶会形式をなぞっていて面白いのですが、今回は北村謹次郎が昭和39年におこなった還暦の茶事の薄茶席を再現した物とか。北村は茶会は多く持ったものの茶事はなんと4回しかしなかったそうです。これは意外。野村得庵が還暦をこえて100回以上茶事をした、、、のと対照的ですね。

その還暦茶事では濃茶を珍散蓮(小上がりの小間)、薄茶を看大(大文字が見える!)の広間でおこなったようで、今回の展示はその薄茶席の再現。
その時使われた古染付・髙砂の花入が今年重文に指定されたそうで、そのお披露目もかねて。

寄付には掛け物として俵屋宗達絵、烏丸光廣筆になる「後京極折衝太政大臣像」とその歌。

  もらすなよ 雲いるみねの 初時雨 この葉は下に 色変わるとも

秋も更けてきた初時雨の季節が頭の中にイメージとしてひろがる。薄茶席の藤原仲文の歌、ふけにける(更けにける、老けにける)とも呼応しているようです。

脇に方広寺の大仏殿の大鐙瓦まででるか!(秀吉の遺構)対して小さくてかわいらしかったのが仁清の瓢型香合。金森宗和の箱書き付きですってよ(@_@;)

薄茶席の主人公はその重文指定の髙砂花入れ、古染付(17世紀前半景徳鎮・主に日本からの注文)。砧形にとぼけた鯉耳。なぜこの花入が髙砂とよばれるかというと、首の表裏に二人の中国風衣裳をまとった人物が描かれているのですが、この二人を謡曲「高砂」の尉と姥に見立てるからだそうです。(どうもそう見るには無理があるような気がするが、、、)
でもいいなあ、古染付。まだ稚拙な磁器で少しホツがあって、やわらかそうで、乳白色のあたたかい色。手に入らんものか。

でも一番印象深かったのは古天明の大釜!とにかくでかくて迫力なうえ、時雨釜と称し、釜肌はまさに時雨がふりしきる霰が散らされた中、一本の唐傘が描かれている。寄付の歌に呼応か。この意匠はすばらしい。
しかもあわせた水指がこれまたごつい朝鮮唐津の一重口。茶室で釜とのコンビネーションを想像すると、男性的な席が思い浮かべられる。

茶器は菊蒔絵薬器、宗旦在判ですってよ。

主茶碗が三井家伝来本手黄伊羅保。よこから見ると、おお、かたむいとる、かしいどる。茶碗の側面は右は井戸のような直線的たちあがりに対して左は椀なりという非対称。これぞザ・高麗茶碗!

次茶碗が道入の赤楽、織部写し。黒い釉薬がふちにぼてっと。銘を「田毎」。
更科の田毎の月のイメージがひろがる。 

  わがこころ 慰めかねつ更科や 姥捨て山に 照る月をみて (古今集)

茶杓が常修院宮法親王作で、予楽院(近衛家熙)茶杓箪笥の内のひとつなんだそうな。その茶杓箪笥、陽明文庫展でたしか見たぞ。

、、、、とまあ、すごく豪華ラインナップの薄茶席だったようで、さすが最後の近代数寄者の茶事だこと。濃茶席はどうだったのか、しりたいような気もしますね。

懐石は魯山人のものが展示されていたので、これを使ったのでしょう。なんと魯山人は一閑張りもしたようです。銘々皿が展示されていました。



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その北村の茶室、珍散蓮や看大席が見られるおとなりの四君子苑の秋の一般公開も近いです。(10月21日〜26日 11:00〜15:00 短いのでお早めに)


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美術館からみおろした四君子苑の建物の入り口。またひさしぶりに行ってみようかな。


北村の帰りいつも寄る李青さんですが、今回はおいしいコーヒーがとても飲みたかったので、少し南のかもがわカフェさんへ。

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この建物の2Fです。


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倉庫みたいな作りに本がいっぱいあって、ここも長居できるのです。もちろん軽食も。


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ネルドリップ珈琲は抽出に30〜40分かかるらしいので、あきらめてかもがわブレンドを眺めの良い窓際の席で。とてもおいしゅうございました。



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● COMMENT ●

ブログ、いつも楽しく拝見してます。
かもがわカフェ、つい先日おんなじ席に座ったばっかりで思わずにっこりしちゃいました。
私も寺町の骨董街まで自転車でちょちょーいのところに住んでいるので、
しぇるさんと、いつかどこかでお逢いできたら嬉しいなぁ、と勝手に思っております。。。(´ω`*)

kee様

あはは、、そうですか、同じ席をあっためた仲でしたか。(^0^;)
やっぱり窓際の席をえらんでしまいますよね〜。
生活圏がオーバーラップしているようですので、きっとどこかですれちがっているかもしれません。
来年の夏も多分二條若狭屋出没率高いです。かき氷食べてるおばさんの仲にきっと私が、、、、(^◇^;)


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