topimage

2017-06

仙厓と鍋島〜神尾勇治コレクション・細見美術館 - 2014.10.16 Thu

(10月はまとまった時間がなかなかとれないので、もっぱら美術館めぐりです^_^; )


PA0501331.jpg


細見美術館今期の展示は神尾勇治さんの禅画と鍋島のコレクション。なかでも禅画コレクションの8割を占める仙厓さんがメインテーマかな。

仙厓さん(1750年〜1837年)といえば、まずあのとぼけた「指月布袋」が有名。大きな腹をだした布袋さんがほとんど素っ裸の子供に月を指してみせている絵、、、といえばああ、と思い出される方もおられるでしょう。なんともとぼけたヘタウマ絵、というか、子供の落書きにみえなくもない絵ながら、みているうちにふふっと、あるいはニヤリとしてしまうような絵です。

禅宗では、絵には描かれていない月が悟りの境地、指し示す指が経典を表すといわれています。結局言葉では説明できず、座禅にひたすら励むことでしか悟りの境地に達することはできない、いわば教外別伝 不立文字を説明したもの、、、云々の解釈がありますが庶民にはそんなことワカラナイ。でもこの絵はなんとなく楽しくなる。画賛には「あの月がほしくば取ってやりますぞ」。なんとも人を喰っている(^0^;)

そもそも禅画とはなにか?


PA0800301.jpg
(雑誌「目の眼」より)


この絵も展示されていたのですが、前を行くきりっとした人が関羽、後をいく青竜刀を持った人が関羽の忠実な家来、周倉。、、、、うぷぷぷぷ、、、笑いませんか?この周倉さん。このまつげ、この口!ほとんど現代のマンガです。この顔を仙厓さんは他にも文殊菩薩をのせる獅子の顔にも用いています。

で、ですね、禅画とは禅宗の教えを民衆にわかりやすく絵にしたもの、、、だそうです。上記の指月布袋なんかがそうでしょうが、、、、これで禅宗の教えをわかれとは、逆にむつかしい公案を与えられたようなもの。円相を描いて、そのよこに「これ喰ふて御茶まいれ」とは、円相が饅頭、饅頭が円相、、、と頭をかかえそう。でも、見てふふふ、、と素直に笑うのが正しい鑑賞法かも、仙厓さんもそれねらいだったかもよ、と思う。


ちなみに彼は博多にある日本最古の禅寺・聖福寺の住職として活躍し、同じ臨済宗の中興の祖として讃えられる白隠と、「東の白隠、西の仙厓」と併称されるほどの高僧だったそうです。同じく神尾コレクションの白隠の布袋さんの絵も展示されていましたが、これもうししし、、と笑えるけれど絵はプロ!ですねえ。


フライヤーの左上の人物は鍾馗さん、小鬼をつかまえているところ。この絵の画賛が「酒こふてこい よかものがとれた」。鍾馗さん、小鬼を肴に一杯やりたいようです。首根っこをおさえられて眼を白黒させている小鬼も悲惨な?シチュエーションのはずなのに笑える。

他にも戯れに描いたのかな?と思わせる絵にけっこうシビアな権力へのあてこすりの画賛があったり、地口みたいな画賛もあったり(「吉野でも花の下より鼻の下」とか漢詩をもじったものなど)、思わず脱力してしまうほどのヘタウマ絵の数々。

よく画題になる渡唐天神(菅原道真が実は唐にわたって無準師範に参禅し受衣した、という説話)の絵もあって、仙厓さんもわりとまじめに描く時もあるんだな、と思いつつも、やっぱりこの天神さん、ずんぐりむっくりでかわいいわ。でも、画力はほんもの、と思わせるパーツがそこここに。

すごっ!マジメに描いてる!と一番思ったのは「南泉斬猫」の絵。これも禅宗では有名な公案。(南泉和尚が弟子たちに「禅の一語を言い得るならば、この猫を助けよう。言い得ぬならば、斬り捨てよう。」と言って 誰一人答える者がなかったため猫を斬った。←猫好きとしては許せん話だが)片手に猫、片手に小刀をもった南泉和尚は歌舞伎役者みたいにきりっといいお顔に描かれていました。(ちなみに南泉は馬祖の弟子、南泉の弟子は趙州)


フライヤー右上のあくび布袋も有名な絵らしいですが、その顔はなんだかノンキナトウサン(時代がわかる〜)みたいで、、、^_^;
、、、というようなつっこみをいれつつ、仙厓さんの絵は、肩の力をぬいて楽しみましょう(^_^)b


(ちなみに仙厓さんのコレクションとしては東京の出光美術館が有名だそうです。)


PA0501351.jpg


楽しんだあとは地階のカフェキューブでお茶もできるし、ここのミュージアムショップはこの手のショップとしては最高!なので、是非お立ち寄り下さいね〜。




関連記事

● COMMENT ●

ご無沙汰しております。
仙厓さん大好きです。何ともひょうげていながらも、深いですよね。
特に出光にある○△口が好きです。
京都、拝見するたびに羨ましく思います。

nageire様

お久しぶりです(^-^)
仙厓さんの名前を知ったのは実はそんなに昔じゃないんですが、ここで一気にたくさんの「ヘタウマ」絵を見て、ますますファンになりました。いや〜、、、やっぱりくすくすと笑っちゃうわ。
出光にもそのうち行きたいですわ〜。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/358-b5fc61fb
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

夜咄の準備〜灯籠編 «  | BLOG TOP |  » 寺町・御所南〜美術まつり

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (7)
茶の湯 (204)
茶事(亭主) (24)
茶事(客) (57)
京のグルメ&カフェ (49)
町家ウォッチング (7)
弘道館 (6)
岡崎暮らし (48)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (31)
京都めぐり2017 (17)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (8)
美術館・博物館 (47)
奈良散歩 (18)
大阪散歩 (1)
着物 (6)
京の祭礼・伝統行事 (35)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (2)
京都和菓子の会 (3)
パリ紀行2014 (7)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
京都でお遊び (5)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
古筆 (1)
ノルウェー紀行2016 (4)
中国茶 (21)
ギャラリー (3)
暮らし (4)
京都の歴史・文化について勉強 (1)
過去ブログ終了について (0)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR