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2017-08

出石・永楽館歌舞伎 - 2014.11.11 Tue

ずっと行きたかった出石(但馬・豊岡市)の永楽館歌舞伎、そらいろつばめ様ご夫妻のご手配にて、にぎにぎしく皆でうちそろって参りました。


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出石にくるのは何年ぶりかなあ。以前来たときは皿そば食べて通り過ぎただけだけど(^_^;
これは出石のランドマーク辰鼓楼。明治14年にできた西洋式時計台。(日本最古を札幌時計台と争っているらしい)


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この地に歌舞伎や芝居、寄席のために永楽館を建てたのは染め物商小幡氏、時に明治34年。昭和にはいって映画館としての利用が増えていき、それもTVにとってかわられると経営不振のため昭和39年閉館。

同年代の地元の人の話によると、子供の頃からずっとほこりをかぶった廃墟としての印象しかないという。それでもとりこわされなかったのは持ち主の小幡家に経済的余裕があったからだといいます。もし、個人の手をはなれていたら、この建物はとっくの昔に取り壊されていたでしょうね。(洛中の多くの町家がそうであるように、、)


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昭和60年代、おりしも町並み保存の気運が全国的におこり、町おこしの一環として永楽館は旧出石町(現豊岡市)に譲渡され文化財指定を受け、当時のままの建築材は使える物はすべて使って復元工事が完成したのが平成20年だったそうです。

その柿落公演の主人公として白羽の矢がたったのは、当時まだまだ全国民的に有名とはいいがたかった片岡愛之助さん。市が松竹と交渉して上方の役者であることやギャラなどの点でおりあった人選であったと思うが、その後、あれよあれよというまに人気実力ともにウナギ登りになったのは周知のはなし。(ちなみに「半沢直樹」でブレイクする前からのファンだったんよ、わたし(・0・)b 色悪やらせたら最高〜)


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今では永楽館と言ったら愛之助、愛之助といったら永楽館、彼も「永楽館歌舞伎はライフワーク」ときっぱりいうほどのイベントとなりました。今年もチケットは即日完売の大人気、遠方から泊まりがけ(城崎温泉一泊もよいわね)の歌舞伎ファンも大勢おいでです。

小屋のキャパは350人、有名なこんぴら歌舞伎の半分ほど、よって役者の汗までよく見えるというコンパクトスケール、これが醍醐味ですね。江戸時代の娯楽であった歌舞伎の小屋はこんな感じだったんじゃないでしょうか。

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二階の枡席から。この柵も当時のままの木製、これにかぶりつきながら観劇します。市の所有となってもその維持はたいへんであろうと思います。感動したのはそろいの着物に前掛けの案内係やお茶子さん、下足係、はてはお掃除まで、みなさん市民のボランティアなんですって!


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地元の方々の永楽館を愛しているというか、大切に思う気持ち、誇りに思う気持ちが熱く伝わってきます。
こんなふうに住民を巻き込んだ町おこしとしては希有な成功例の1つではないでしょうか。


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この看板は閉館当時のものを多少修復してそのまま使っている物だそうで、もうとうになくなったお店もあればまだまだ現役のお店もあるんだそうな。


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最初の芝居は「桂川連理柵(れんりのしがらみ)〜帯屋」。TVにもわりとよく出ている(坂田藤十郎のお孫さんの)中村壱太郎さんの丁稚の「これ前髪」のコミカルな芝居がすばらしかったなあ。(南座顔見世でも何回か拝見し、ちょっと注目株)芝居自体は心中をあつかった悲劇ものなんだけれど。
(「前髪(=のある若造)のお前に色恋なぞ似合わぬ。」といわれて歌舞伎の数々の名作の中から前髪ものの心中物・色恋ものをつぎつぎと上げてみせ、最後に「これ前髪」と見得をきる)


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(これは二階席の天井部分。修復された土壁がおみごと。)

口上は愛之助、壱太郎、上村吉弥、市川男女蔵4人で。ざっくばらんなトークショー、爆笑、爆笑、これもまた観客との距離が近い小屋なればこそ。


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最後にここ、豊岡ならではのオリジナル舞踊劇「神の鳥(こうのとり)」。豊岡といえばコウノトリの里ですものねえ。

愛之助の三役早変わりや、さきほど少々抜けた丁稚をやったと同じ役者とは思えない壱太郎の女形、男女蔵の迫力ある悪役ぶり、コミカルなセリフ、とてもとてもおもしろく、気づけば柵に文字通りかぶりつき。お行儀もクソもありませんわ、状態。


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「見得」や「六方」をふみ、赤の隈取りで花道に仁王立ちの時の愛之助は、二階の桟敷席の観客と顔と顔が向きあう高さになるため、そのあたりだけピンクのハートがとびかっておりましたわ。(ウラヤマシ、、、)これもまた小屋のスケールのお手柄。


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終演後、外に出れば満月に近い月、よい宵です。(でも、、、駐車場まで道は真っ暗で、ひとっこひとりみあたりません。なのでちょっと迷子に、、、^_^; ←さがされてたヒト)


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ご一同、その後そらいろつばめ様の豪邸(100人でパーティーができる!)にて、この日解禁したばかりの勢子蟹を始め、、、


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屋内の暖炉でバーベキューをしたり、お手製のお料理で酒池肉林の境地、しあわせでございました〜〜。

そらいろつばめ様ご夫妻、ご一緒いただいた方々、深く御礼申し上げます。
ありがとうございました!!



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● COMMENT ●

何て素敵な歌舞伎なの!
そして料理も美味しそうです。そらいろのつばめ様は料理がお上手ですものね。
ご家族はお幸せです。

ひいらぎ様

永楽館の建物も興味深く、なによりラブリン(愛之助)をまぢかに見られたのが最高!
今年も南座、ではると思うのでいまから♪♪。
てぎわのよいおいしいお料理と、ご主人の勢子蟹食べ方講習会がすばらしかったです(^-^)

いいな、いいなあ。ロケーション、芝居小屋、役者、トークショー、解禁直後の味覚。申し分ない組み合わせの希少で貴重な秋のお遊びをなさったのですね。うらやましい。
しぇる様はお着物だったのですか。

沢庵さん

沢庵さんも出石が大好きだったんですよね。
歌舞伎のチケットは入手困難なのでしょうね。いいなあ。

Mariko Ishii 様

えへへへ、、、、、(^o^) ちょっと急ぎ旅でしたが、楽しかったです。
着物でおいでのご婦人方もたんといらっしゃいましたが、私は翌朝始発で仕事に行く、というシチュエーションでして、残念ながら着物は着ていけませんでした(涙)

N様

澤庵さんの出身地ですものね〜。
数年前、宗鏡寺もご案内いただきましたよ。

来年も是非お願いします、とそらいろつばめ様に頼んでいますので、よろしければ是非ごいっしょに!(ということで、そらいろつばめ様、ヨロシク〜(^◇^;) )

しぇる様、
遠路はるばるようこそお越し下さいました。愛之助さん、壱太郎さん、吉弥さん、毎年良くなります。今年で7年目、スタート直後は売れなくて大変だったんですよ。N様とご一緒に来年もぜひどうぞ。
今週は「豊岡で子供達が世界に出会うーおんぷの祭典」が開催中。これも10年計画なので、永楽館のようになりますように!
うちの囲炉裏はピカピカの大津壁仕上げだったのが、10年前の台風23号で水没したのでボコボコですが、壊れるまで使うことにしました。火を囲むのは楽しいですから。

そらいろつばめ様

ほんまになにからなにまでお世話になって、念願の永楽館歌舞伎、いくことができました。
感謝しても感謝してもしつくせません。ありがとうございましたm(_ _)m
あの囲炉裏端バーベキューは最高のおもてなしですね。
(あつかましいと思いつつも、、、、)それでもって、来年もN様ともども是非よろしく〜!!\(^O^)/

まあ羨ましい。
昔の四条河原の芝居小屋のようではありませんか。
美味しい蟹の写真も含めて、堪能しました。
永楽歌舞伎、いつかは私も行ってみたいですが、さていつになることか。。

キレミミ様

愛之助さんが元気なうちはまだまだチャンスありです。
でもお早めに。なかなかチケットもとりにくい状況になっているもよう。
歌舞伎の楽しさが倍増する小屋でした!


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