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2017-08

細見美術館・古香庵〜口切りの茶事 - 2014.11.17 Mon

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岡崎の疏水縁、桜の紅葉が今年はことのほかきれいです。


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展示を見に、ミュージアムグッズを買いに、ランチをしに、、、、と、日ごろヘビーユーズしているご近所の細見美術館のお茶室、古香庵。こちらで年に一度、美術館収蔵品を使っておこなわれる茶事に行ってきました。


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来年の琳派400年記念祭にむけて京都市はまたオール京都でえらいイベントをやるみたいですが、京都でほぼ唯一、琳派をメインとした展示をおこなっているのがこの細見美術館なんです。
俵屋宗達はまだいくばくか残っているものの、光琳などはほとんどが外国や東京に流れていってしまって、京都にはほとんど残っていないんですってね。館長の細見さんは準備でてんてこ舞いらしい。


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古香庵は美術館の最上階(3F)にあるので、この蹲居の後の借景は東山、みやこめっせ、疏水の紅葉、、とすばらしい。

ここ待合には大阪琳派の中村芳中(ちょっと前にこの美術館で芳中展やってました)の紅葉図。

本席の掛物は高山寺開山の明恵上人の消息。井上なにがしの尼にあてたもので、冒頭「いただいたなでしこの花が云々」の御礼の部分をとって「なでしこの文」といわれるもの。

明恵上人の生きた鎌倉後期、度重なる事変で夫や息子を殺され行き場のない公家・武士の未亡人たちや子供たちがたくさんいたのですが、上人は高山寺をすがってきた彼女らを保護し、善妙寺という寺まで建てて尼となった女性たちに安住の地をつくったそうです。この井上なにがしの尼もそういった女性のひとりだったのでしょう。明恵上人はとてもやさしい方だったのですね。

高山寺にいくと善財童子(文殊菩薩の勧めにより53人の善知識を訪ね歩いて、最後に普賢菩薩の所で悟りを開いた)のかわいらしい木造が石水院に飾ってありますが、明恵上人、この善財童子がとてもお好きだったそうですよ。(そういえば国立博物館の高山寺鳥獣戯画展、えらい待ち時間になってるようですね)


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一保堂さんの御茶入日記も回ってきて、今年は2回も茶壺の口切りをみることができたなあ。茶壺もルソンの壺らしく、すごく大きい。茶葉じょうごにこぼす詰茶の葉茶の色が青々として美しい。

お釜は古芦屋で亀甲地紋に鐶付きは亀。蓋につくろいがあってこれも景色になっています。上から見たとき、それほどとは思わなかったのに、炭手前で釜が上げられたとき、こんなに奥行きのある大きな釜だったのか!とびっくり。(京都の人はたぶん知っている、京都銀行CMの「長〜いおつきあい」みたいな、、、、^_^; )おもわず客から「よいしょ」とかけ声がかかるくらい、持ち上げるのが重そうでしたわ。

懐石は辻留さんで文句なくおいしかった!
器も美術館蔵の器で、金繕いのはいった大きな刷毛目の焼物皿が垂涎。こちらの美術館は裏千家ですが、お正客が藪内のかたで、ちがった流儀の懐石の所作をみるのはおもしろかったです。お茶のお点前は拝見できる機会はありますが、他流派の懐石となるとめったに機会はないですものね。


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後座では花入が砧青磁の算木。アブラドウダンの照り葉に椿。
水指が信楽の鬼桶。かなり古いものらしい。それにしても普通の美術館の茶事・茶会では道具は飾ってあって、それを実際使うということはめったにないのに、こちらではおしげもなく使わせていただけるのがうれしい。

茶入は「餓鬼腹」を思わせるような(耳はついてないけど)長い織部。これも桃山時代までいくか?

濃茶茶碗は宗入の黒。宗入といえば現在楽美術館でやっている「樂家五代宗入と尾形乾山」展もいかなくちゃね。宗入と光琳・乾山兄弟は雁金屋の従兄弟同士なので、これも琳派茶事にふさわしいお茶碗。宗入が長次郎回帰の作風だったのに対して息子の左入は光悦にあこがれ、光悦型の茶碗を残していて、席中その赤楽もでてました!ええなあ〜、、、うっとり、、、

私が濃茶をいただいたのは紅葉呉器、ゆがみ方が好み。他にも双六紋様の織部、今回初耳初見の「柿天目」。天目という名はつけどもその形は天目にはほど遠くどんぶりみたいな、、、、。熟した柿のような鉄釉で宋〜元時代の焼物だそうです。

薄茶の時のお菓子が利休の愛用したふのやき。なんと丸い生麩の両面に味噌をつけて炙ったもの。(一見阿闍梨餅)
普通利休時代の麩の焼きはクレープみたいな中に味噌を塗った物、と解釈されていますが最近ではこちらの方が当時の物ではないかとのこと。こちらは酒のアテにもなりそうでおいしかったわ。

そして、実際に挽いていただいたとおぼしき詰茶の薄茶は、まるで濃茶のように濃厚ですごかった!


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茶事が終わるとまだ4時前というのに陽がはやくも翳ってきて肌寒い。桜の紅葉が終わるといよいよ楓の紅葉が錦となることでしょう。また忙しくなりそうです。



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● COMMENT ●

ため息

ため息の出るような会ですね。
はぁ~。

しぇるさん、こんにちは

はぁ~

私も、ため息^^


今年の紅葉

なかなか発色よく

京都の紅葉の特徴である、透明感も増しています

良いですね~^^

N様

もっとため息の出るような会をされているではありませんか(^_^;
明恵上人の消息はいつか美術館で是非ごらんになってください。
そしてそのご感想など、お聞きしたい物ですわ。

高兄様

私もためいき、、、でしたわ。
左入の楽茶碗両手に持って、、、、、ヾ(^^へ)

今年の紅葉は家のちかくでも楽しめるくらい、町の至る所美しくてうれしいです。
連休最終日にまとめてずわわわ〜〜と巡る予定です。
お天気さえよければ、私=へぼカメラマンでも良い写真撮れそうです。

例のおとろしい会

次回はやるそうです。これからはお客さんなんで、詳細はわかりませんが。
若手の研究者さんが頑張ってます。よろしけれがご案内しますのでおいでください。

次回は根津の茶室を借りてやるそうです。(この部分が抜け落ちていました)

N様

わ!根津ですか!
昨年初めていって、あんなすてきなところだとは思わなかったのでびっくり。
参加はむつかしいかもしれませんが、「一応」声おかけ下さいませ〜。


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