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2017-05

初・夜咄の茶事〜本番 - 2014.12.18 Thu

かねて数ヶ月前から周到に(?)準備してきた初・夜咄茶事、いよいよ出陣。

といっても、始まってからおわるまで、あまり写真を撮る余裕もなくいっぱいいっぱいだったのはいうまでもない。懐石の写真などは壊滅に近い状態。露地の風情は撮ったはいいが、真っ暗でなにがなんだかよくわからない写真とあいなりました(^◇^;)ごめんちゃい。


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(気をとりなおして)
まずは寄付はグレゴリオ・シャントでお出迎え。日本建築の家ゆえクリスマスが似合わないこと甚だしいのだが、これくらいならよいか。室礼は先日の好日居さんのまねっこ、、、、というかモミの枝、そこでもらってきたものだし。


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待合には李朝の燈火器と燭台をともす。う〜ん、なんだか気分が盛り上がってきた。初めて夜咄茶事に招かれたのはもう10年くらい前になる。小間で燈火のもと灯りも影もゆらゆら幻想的でとても感動した覚えがある。あれを再現、、、とまではいかなくても、何分の一かをお客さんに味わってもらえればいいな。

汲み出しは大阪屋さんの糀甘酒。


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仕入れたての湯桶も準備。なにせこの日は寒波襲来の初日くらいだったから、寒いのなんの。腰掛け待合いの火鉢は十分火がおこせずお客さまには寒い思いをさせてしまった。これは次回の課題。


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今回も外回り、露地の燈火の管理などすべて、茶室はじめうちを設計してくれたI君にお願いした。感謝感謝。

なんといっても露地行灯の風情はたまらんね。亭主もこれは堪能した。残念ながら写真ではうまく再現できない。だからしつこいほど枚数をアップ、あとはご想像で補ってくださりませ。


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まずは普通の露地行灯。中の光源はアルミカップ入りのキャンドル。和蝋燭は灯芯の管理がむつかしく、紙を焦がしてしまう可能性があるので却下。


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李朝の提灯。光源は洋蝋燭。次回はこれをどこかへぶら下げてみようかな。



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これは灯籠。自作の障子がばっちり。光源はリキッドキャンドル。これも管理が楽。


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これは日本の吊り行灯の枠だけ利用した物。和紙の覆いがないだけに、風に強い和蝋燭を。井戸の上においたのだが、これがまたいい風情だった(またまた自画自賛)。


迎え付け、柴折戸のところでこれぞ夜咄の醍醐味、手燭の交換を無言でおこなう。客は手燭の灯りをたよりに遅れないよう雁行。お正客が御連客の足元を手燭で照らすように歩む姿がゆかしい。



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席中は竹檠のかわりに李朝の燈火器。

掛け物は「関 東西南北活路通」。

大燈国師の有名な投機偈「一回透得雲関了 南北東西活路通」より、これも大好きな禅語だ。解釈は色々あると思うが、私にとって初・夜咄の茶事は一つの関門のようなもの。一度やりとげればまた新たな景色が見えるのではないかとの思いで。


まず前茶をさしあげる。水屋道具で薄茶一服、あたたまっていただくが、前茶のこまかい作法を書いた本がなかったので、ちょっととまどう。ええ〜っと、棗は帛紗できよめるのだっけ?


初炭は例の自作・湿し灰デビュー。その後空気にさらしておいたら異臭は消えてほっと。さらさらときれいに灰匙からおち、、、なかったので、これもまた来年の土用の課題。夜咄は続き薄がお約束なので、後炭がない。かわりに初炭でも後炭に準じ水次、茶巾で釜肌清めがある。寒いので、釜からあがる白い湯気がいつも以上にきれい。


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懐石は手作りで。作るのと運ぶのと酒三献と怒濤の小一時間、これがなければ茶事も楽なのに、、、と料理の苦手な亭主は毎回思うのデシタ。


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クリスタルの膳燭はこんな感じ。

お客様の楽しげな談笑を襖越しに聴く。釜の煮えは部屋をあたため、蝋燭の光は暖かく、料理を運びながら良い景色だな、と思う。まわりの陰は炎のまわりに集う人の心をより親密にさせる。これが夜咄の醍醐味。


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どうにかこうにか八寸まできた。千鳥の盃も無事終了。


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主菓子はそれぞれ菓子椀にいれておだしした。西陣愛信堂さんの「雪餅」。ちなみにちょっとだけクリスマス気分をだしたくて、上に金箔をのせたのは私です。(愛信堂さん、ゴメンナサイ)


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中立のあと、席入りの鳴り物は陽の喚鐘になる。私は銅鑼はいいのをもっているが喚鐘は持っていないので、とある金属製品(ナイショ)を喚鐘代わりにトンカチでたたいて喚鐘もどきの鳴り物とした。

後座は油煙を吸収するといわれる石菖をおくのが本来だが、白い花も可、ということで白水仙を花入に。入れようと思っていた花入の口がせまくて入らないことが直前に判明し、急遽竹の花入れに投げいれ。水仙って意外に茎が太いのね。

濃茶は李朝の堅手で。やはり夜咄は白っぽい茶碗が映える。


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続き薄になり、これは干菓子。敷松葉の上に雪が積もっているイメージで。雪輪は亀廣保さん。クリスマスオーナメントみたいな玉のお菓子は松屋藤兵衛さんの珠玉織姫。

薄器は豊兆棗(雪華紋)なので、雪餅、雪輪、懐石の煮物椀はみぞれ煮、、、とはからずも雪がテーマになった。(ほんとうに雪が降りそうな寒い夜だったのよ)

薄茶では一つ冒険。黒い茶碗で点てたらどうなるか?瀬戸黒の茶碗で茶を点てる。見えない,,,なんも見えない、お湯がどれだけはいったのか、泡立っているのかいないのか。見なくても感覚で点てられるような名人向きだな、これは。

茶杓の銘が「昏鐘」。喚鐘にも通じる。(代用品を思い出してちょっとふいてしまう^_^;)

最後に留炭(おひきとめする)を。客には立炭(辞去する)となる。
火がよくおこったので胴炭もまっぷたつに割れる。風趣を解して楽しんでくださる方々とひとときを共有できるこのうれしさ。



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時も移り、すっかり遅くなってしまったので、お見送りをしたあと、独座観念、残心ならぬ反省会(?)
水屋のI君が自服のお茶を点てているところを写真に撮ってくれたので、席中の雰囲気がつたわれば、とアップする。

いや、疲れた、、、、でも、夜咄はやはり格別だ。またしたい。でも呼ばれる方がもっとうれしいかも、、、(^◇^;)



<付記>
短檠では、初座の陰のあと、後座の陽で雀瓦を開けるのだが、燈火器ではそれができない。なので自己満足ながら燈火器に付いた小さな取っ手の向きを変えることで陰陽をあらわしてみた。ちなみにガスレンジのonとoffの位置のイメージで^_^;



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● COMMENT ●

素晴らしく風情のある茶事でしたねえ。おめでとうございます。

ひいらぎ様

ありがとうございます。
ひとつの目標点到達です。

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鍵コメ様

遙か海のかなたからありがとうございます。
地方の社中でひとりでほそぼそと温めていた茶事茶会への思いが、多くの茶友との交流を経て、ようやく少しずつ開花していっているような心地です。まだまだですが、がんばりますね。
鍵コメさまも異国にてさらにお茶の大輪の花を開かれますように。

 たのしい、苦しい、迷い・・・いろんな思いの準備期間を経て、趣深い夜咄茶事が無事終わられ、おめでとうございます。心地いい疲労感を味わっておられるのでは?映像は暗くても、どれだけ素敵なお茶事だったか感じられましたよ!

花咲様

ありがとうございます。
夜咄は達人の茶事といわれるのに、未熟者がやりましたので、いろいろと思うようにいかなかったことも多々。
竹檠使わなかったのも実は灯芯の扱いに自信がなかった。
でも雰囲気に助けられ、まあ80点、やみつきになりそうです。道具もほぼそろえたしね。

いいなあ

おめでとうございます。ただただため息です。一歩一歩。確実なあゆみですね

N様

ありがとうございます。
N様もいかがでしょ?
遅くなるのをおかまいならなければ、一度おいでになりませんか?

話がかわりますが最近ひょんなところで(京都某所)香道のM君がお香点前をされた話を聞きましたよ。

後西天皇の消息

M君、そうですか。いろいろとご活躍なのですね。本当にうれしいです。
M君を先生に一度お香の席でもしたいですね。
先日、後西天皇がお香「黒方」を調製し、下賜されるときに添えられたお手紙を入手しました。
そのようなものを掛物に香席をするのもいいかもしれませんね。

N様

お香の席、いいですね〜!
その節は是非お声がけください。
「黒方」のレシピはかなり古くから(平安時代〜)あると聞きましたが、天皇さんが調香されることもあったのですね。そのような掛け物のもとで聞香、最高です!


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