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2017-06

細見美術館・特別鑑賞会「俵屋宗達 墨梅図」 - 2015.02.18 Wed

夕刻から細見美術館の特別鑑賞会。なにせ琳派400年なので琳派を代表する美術館としてがんばってます。


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なぜ夕刻か?

今回の特別鑑賞会の主役が俵屋宗達の墨梅図だから。
モノトーンの水墨画なので、これを鑑賞するには明々とした照明ではなく、ろうそくのような灯りのもとの方が適切であろう、という館長さんのご判断。

最上階の茶室古香庵にて、まずは床の間の墨梅図を見ながら茶会。ご亭主のお点前でお茶をそれぞれ一服点てていただく。

しかしてこの墨梅図、梅の古木を墨だけで描いているのだが、真ん中にピシ〜ッと枝がはみだすまでに突き抜けている。(こちらのブログに画像のってました)
その周辺に上から下から、一見野放図に枝が伸びているのだが、全体を見るとすごくバランスがとれている。(エラソウに言ってますが、あんまりわかってない^_^;)

最初暗い照明のもとでは花までは見えなかったので、枝だけで墨梅図なんかなあ、、、と思ってた。茶会の最後に照明を上げると、あ、梅の花が、、、、。私には白梅に見えたのだが、紅梅という説も白梅という説もあるらしい。墨の色はモノトーンに見えて実に多彩な色に見えるのだものなあ。

なんと、お茶会の最後の拝見に光悦の茶杓「明烏」がでてましたわよ!おくさま!(◎-◎;)!!
しかも全員手にとってさわらせていただきましたのよ!!(普通光悦会なんかでは飾ってあるだけでさわれない)

それだけでもお値打ちなのに、茶会の後は館長さんのギャラリーツアーが!

展示内容は先月行って見たばかりなのだけれど、館長さんのトークを聴きながら再度みるとまた違って見える。私もいたく気に入っていた若冲のヨッパライ鼠の墨絵(鼠の宴席におくれてきた2匹。1匹はすっかりできあがって盃をかかえていて、もう1匹がそのしっぽをひきずって宴席につれてきた、宴席の鼠も迎えている、、という場面。とてもかわいらしくユーモラスなのだ)。

館長さんは「20年前にこの絵を見て、僕は若冲さんはええ人やと確信しました。」

若冲は錦市場の商売を弟に丸投げして自分は放蕩三昧に絵を描いて結婚もしなかった変人、と思われていたけれど、最近になって錦市場の存亡の危機に立ち上がり尽力した、ということがわかってきてその人物像も描きなおされているらしい。そういうことがわかってくる以前から、ええ人だと思ってたんだって。たしかにこの絵を見ればねえ。ほんっと何回見てもかわいい。

あと光琳が燕子花を描くのに、計算すると当時とても高価だった顔料・ラピスラズリを身代つぶすくらいの量使っていたとか(ほんまに身代つぶしたけど^_^;)、若冲の実家の青物問屋がそこらへんの店と違って今でいうなら一部上場企業くらいの規模だったとか。

印象に残ったのは、源氏物語は当時の(江戸時代)の人より現代人の方がはるかによく理解している、という話。なにしろ江戸時代の人にもあの古語はむつかしすぎて町人にはまずわからなかったそうだ。われわれは現代語訳でするっと読んでいるからね、夕顔といえば源氏、若菜といえば女三宮、くらいはわかるんだ。なので江戸の町衆はよりわかりやすい「伊勢物語」に傾倒したらしい。ああ、だから琳派の絵って伊勢物語ゆかりの題材が多いんだ。(カキツバタしかり)

ただいまMOA美術館で光琳の二大国宝「燕子花図屏風」と「紅白梅図屏風」を同時に公開しとる。ああ、行きたい、、、でもちょっと無理(泣)

もひとつ、常設展示されている金銅の春日神鹿御正体(重要文化財; 南北朝時代)、いつもスルーしてたけど、あれ実はすごい文化財らしい。時代も14世紀だし。明治初頭廃仏毀釈の折り現管長のおじいさんが入手したらしいけれど、実は流出元はあの興福寺なのは確実なんだそうな。興福寺からはそろそろ返してくれんかね、といわれているらしい(^_^;)


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さて、楽しい茶会とギャラリートークのあとは地下のカフェキューブにて、三友居さんの点心をいただく。御神酒も少々いただいて、充実の3時間でありました。

(ちなみに次回の特別鑑賞会は6月、鈴木其一の「糸瓜に朝顔図」らしいですわよ)




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● COMMENT ●

「源氏見ざる歌よみは遺恨の事なり」
これは俊成の言葉なんですけど、平安末でさえ貴族の間でもあんまり源氏は読まれていなかったみたいですね。
浮世絵などで女性が一番読んでいるのは古今和歌集だそうです。

N様

やはり源氏は当時の上流階級でもむつかしかった!
現代までよく伝えてくれたのは一部のインテリだったのでしょう。
古今集もむつかしくないですか?
古今伝授をうけるとかうけないとかありましたし。

私は、日曜日に細見美術館のお茶会参加させていただきました。その日は、楽美術館で、ノンコウ、一入、宗入、弘入、当代の世界にどっぷりつかった後、弘道館で、花街文化を正しく理解しようという会に参加しました。たん熊の点心おいしかったです。その後、大西さんの釜見に行ってきました。芦屋、天命前より理解できたかな?萬代屋がまも素敵なのがあったな---。最近、釜に興味がでてきて、大西様当代の4月のご講演と、6月のお茶会申し込んできました。今から楽しみです。最後に、細見美術館のお茶会行きました。織部香合も素敵でしたね。釜は越前芦屋だったと記憶していますが、張りがあって、椿の模様が印象的でした。蒔絵の平棗も本当に美しかったですね。茶杓はなんと光悦!!!と私も興奮し、シェル様の以前のブログの表現思い出し、指紋いっぱいつけてきました。最後の細見館長のご説明は、前回のシェル様のブログで復習していたので、より興味がそそられる内容でした。酒井抱一は次男坊なので、江戸屋敷住まいで、姫路には数回しか来たことないんじゃないかということや、鈴木其一は抱一がなくなってからぶっ飛びだしたという裏話、面白かったです。一日充実し、おなかいっぱいでした。それにしても、毎回、いろいろな恩恵をシェル様のブログからいただき、ありがとうございます。お忙しいでしょうが、これからも、楽しみにしております。

消化器外科医様

あいかわらず精力的にまわっておられますね〜。
大西さんとこは昨年からほとんどのイベントが土曜になって、残念ながらいけなくなりました(v_v)うらやましい、、、。3月の楽さんとこも電話しそびれてアウト!まあ、しばらくゆっくりします。

>指紋いっぱいつけてきました。

だめです、だめです!これ真似しちゃだめよ〜〜。これはいけない例です。(>_<)ゞ
どうかそっと手に触れる部分が少ないように気をつかってください。きもちだけべたべた、、、ということで。

明日は正午の茶事します。がんばります。( ̄^ ̄)ゞ


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