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2023-09

修二会2015・その1〜初夜上堂 - 2015.03.13 Fri

ここ20年近く毎年通っている東大寺二月堂修二会、3月1日から2週間、毎日内容を変えての行がおこなわれる。行ける曜日が限られているのでおかげさまで毎年違った日にちに行けるため、いつもなにかしら新しい発見、体験をする事ができ、その底知れずの魅力にますますはまるのであった。


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今年も奈良に着いたらまず萬々堂さんの上生「糊こぼし」(修二会のお堂を荘厳する紙でできた椿のモチーフ)を買って気合いを入れる。なにしろ今年は気合いがちがうよ、だってはじめて12日深夜のお水取り(境内の若狭井から御香水をくみ上げる)を見に行くんだから。



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浮雲遊園をつっきって二月堂へいく近道。主顔の鹿島大明神の末裔(?)
正面は若草山。

でも、今年のお松明はあきらめている。毎年最前列で拝見するのだが、12日は篭松明があがるので、参拝客はいつもの10倍近くになるし、いつもの場所は事前予約抽選であたったり、講(修二会にかかわるもろもろの役目を負った人々)の人しか入れない上、最初から最後までみることあたわず、動きながらの拝見になるのだから、2〜3本のお松明しかみられないのだ。

だからお松明だけ見たいのなら12日以外を強くおすすめする。


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なんと4時間も前にいったのに、すでにたくさんの人が。まあ、移動グループとしてはトップだったけれど。おそらく東大寺の南大門あたりまで行列が最終的にはできると思う。



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待っている間に、、、あれは!



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達陀大松だわ。
達陀は最終3日だけおこなわれる摩訶不思議でダイナミックな火と水の異形の行なのだ。それにつかわれる松明。昨年はじめてなんとかはしっこから見ることができた。あの不思議な行は忘れられない。法螺貝の異様なリズムが耳にこびりついて。



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まわりの見知らぬ人たちともお水取りの話など、いろいろおしゃべりしながら時間をつぶす。だんだん暮れてきた。ほんまにしんしんさぶい。貼るカイロもふくめ重装備MAXで着たのに、それでも体は冷えてくる。

今年は近くでは見られぬとはいえ、やはりあのお松明の火は1年に1回は見ないときっと何か忘れ物をしたような気がすると思う。



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7時半、北の回廊階段を練行衆初夜(夜の勤行)上堂を告げる三度の案内(あない)の加供奉行(練行衆4役のうち堂司つきの童子)チョロ松明が登ってくる。

「時香の案内」
「用事の案内」
「出仕の案内」

三回案内を告げると堂内で「おう」と答える声。



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続いて童子のかかげる大松明に導かれて、差懸という沓のかん高い音を響かせながら練行衆堂上。




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やはりこの火の粉を見ないとね、春はこないのよ。過去何回も来た数年前のこと、十数年前のこと、昨年のこと、あれこれ思い出しながらおもわず手をあわせる。また今年も無事見ることができたことに感謝。



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このあたりで移動を余儀なくされる。まあ、それは仕方ないとして、3本目から電気のライトをつけてしまうの、あれはいかんよ。初めて見た人がこんなものか、、、と思ってしまうではないか。あれは艶消しもいいとこだ。拝観者の安全第一とはいえ、なんとかならんものか。いや、来年はちがう日に来るよ。



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押し流されて帰る道々に地元のボランティアの方がつくってくださった竹の灯りが。この竹はお松明用に奉納された竹の残りで作った物で、持ち帰ってください、とのこと。うれしいなあ。



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これをゲットして(花入?茶杓?ろうそく入れ?なににしよう)一度宿に戻る。晩飯を食し、4時間待ちですっかり冷えた体を風呂であたため、仮眠、いよいよ深夜のお水取りに備える。


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