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2017-10

春風流水の茶会〜黄梅院 - 2015.04.13 Mon

黄梅院は大徳寺の中でも古い塔頭である。なにしろ信長が最初に基礎を作ったというから。


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普段は未公開寺院だが、たまに特別拝観できるシーズンもあって何回か訪れた。利休がプランニングしたという禅宗寺院にしては広い苔の庭があって、その中に茶室もあって蕨箒がかけられている茶味あふれる塔頭なのだ。ご住職の小林大玄師はお茶の世界では有名な方、いちどはそのお軸を拝見した方も多いはず。この黄梅院にはいられてからかれこれ40年とか。(この日もちらりとお姿を拝見した。)


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ここは歴史上有名な、毛利家をしきっていた小早川隆景や、毛利家一門(洞春寺殿=元就)、利休七哲の一人、蒲生氏郷の墓塔もあるという。


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昨年末に永々棟での茶事によせていただいたところの関東のすごい数寄者の方主催の「春風流水茶会」である。毎年春と秋にこちらで大きなお茶会をされているが、毎回いろいろテーマがあるようで、今春はこのテーマらしい。いろいろご縁もあって参席させていただいた。


なにしろ楽しい御趣向、ファンの方が多いと見えて、お寺の大方を使って繰り広げられた茶会に、なんと250人くらいの方が参席されたよし、お裏方はさぞや戦場であったことであろう。いや、でも楽しく美しい1日であった。


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最初に入ったのは広間での薄茶席。席主は横浜国立大学の茶道部。世界各国をかけて集めた、あるいは自然にあつまった道具を見立てで。世界に飛び出すのに必要なのはトランク一つ、これが茶席券。(手が込んでる〜)これから社会に羽ばたこうとする若者の「Take Off」がテーマなのだろう。嘯月の水色+白の繊細きんとんは「流水」のイメージか。

後見さんがお若いのに堂々としていてすごいな〜と思っていたら、後生畏るべし、まだ卒業してあまり時のたっていない若いOBでまだ20代! 彼が私くらいの歳になった時、どんな茶人になっていることやら。



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ここには昨夢軒という四畳半の小間がある。(東福寺の退耕庵にあるのは作夢軒)利休の師であった武野紹鷗好みの茶室と伝わる。特別拝観の時には中まで入れなかったので、濃茶席として入らせていただき大感激。いやいやその前に、昨夢軒の隣の部屋の待合で、なにやら職人さんがなにか作っているではないか!目の前できんとんを裏ごし、きんとん箸で手早く繊細な薄紅・早緑・白のきんとんを餡玉につけていく、、、これは、そうだ!寿司職人が目の前で握ってくれる感覚だ\(^O^)/

出来たてのきんとんが濃茶席の菓子だったのか。しかも職人さん、はるか北陸の方からおいでの菓子司の方だった。これは濃茶席の席主のお手柄。

これをいただきながら苔の緑の美しい庭を眺めて待つひとときはこの上ない贅沢であった。

席中はもう、、、すごいすごい、、としか言えませぬ。茶を愛し、落語を愛し、いにしえの茶人に敬意を表するお席。普段のご亭主は穏やかでむしろ控えめな方なんですがね、茶席ではおとろしい迫力にこちらはたじろぐ。続きの広間を開放しての大寄せ形式だったが、これが四畳半の小間で少人数の客として対峙したら、ちょっと油汗でそう。いつかできたらいいが。



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とてもきれいな点心をいただき、、、、

最後に主催者の薄茶席へ。別室で陶芸家の利茶土(リチャード) ミルグリムさんの作品が展示してあるな、と思ったら御本人もいっしょに入席された。(お姿をみるのは初めて)

せんだっての茶事ではほんとにお茶で自由に遊んでおられると感じ、今回はどんな趣向かと楽しみに。御本人曰わく、「お茶を遊びすぎたので初心にかえらんといかんなと思い、長板皆具にしました。」と。ご息女、ご子息が若手の塗師、金工作家、とくればお好み道具は思いのままに作れるというもの、なんとうらやましい!で、その御道具も、お話しも、最後のお土産まで、やっぱり遊びすぎ、型破りなのでありました。(^_^;)


数人の茶友との邂逅もあり、楽しい茶会の後、なぜかみんなここにロープでもはってあるのかと思うくらい同じコースをたどって、同じく大徳寺孤篷庵への道を。


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茶・能・工芸・その他芸術に関わる人の、老いも若きもなぜかあつまってくる陶々舎へ。この日は出雲の(めちゃアヴァンギャルド!!)陶芸家・安食ひろさんの展示+作品を使ってのゆる〜いお茶会。「とうねんとって(=十年引いて)57歳!」とおっしゃるお茶目な陶芸家さんの作品は、古伊万里をデフォルメしたような色彩と形で楽しい。その名もまさにバサラ!使いこなすのはむつかしそうだがな、どこから蓋をあけるのか一見わからない茶器が気に入った。(古裂を仕覆にしたてておられるのは奥様だとか)



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(この日のコーディネートはまさに春風流水ですの〜←たまたま)

実際の所何杯お茶を飲んだかわからないほどお腹はちゃぽちゃぽであったが、胸悪くなるどころか、最初からしまいまで楽しくてたまらんお茶の日であった。


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● COMMENT ●

素晴らしい茶会にご縁がありましたねえ。
お茶って楽しいですね。
学茶って凄いです。

ひいらぎ様

芋づる式に茶縁増殖中です。

同じく…

同じく、ロープに引っ張られて、京都を歩きました。このロープは、大変に重宝ですね。

最初から最後まで文句なく楽しい一日でした。それにしても濃茶席の道具組は圧巻でした。ああいう大変なモノが集まるというのも、ご亭主の人徳なんでしょうねえ。お陰様で私達も、道具にまつわる大茶人たちと一緒に時を過ごした気分でした。
陶々舎、誘って下さって感謝です!

enshuu 様

流儀の茶にあきたらないお茶する人、、、が長年もとめていた場所の一つかもしれませんね。

そらいろつばめ様

ほんにほんにすごかったですね〜!こんな方にご縁をいただいているとは超ラッキー!と思わずにいられませんわ。陶々舎とは真行草の違いこそあれ茶を愛する気持ちは同質だと思うわ。だからどちらにも惹かれる。


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