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2017-07

ならまち案内 - 2015.05.08 Fri

東大寺華厳茶会のあと、遠方よりの茶友を奈良散策にご案内。昨年は万葉植物園のみごとな藤の花を見せてあげたので、今年はならまちにしようかな。

大好きなならまちはもうだいたい地理が頭にはいっている。ここがはじめての友には限られた時間の中でおさえておくべきところを押さえてご案内。


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まずはなんと言っても元興寺でしょう。なにせならまち自体がもともとすべて元興寺の伽藍の内であったのだから。

右手が本堂、左手が禅室とよばれいずれも国宝。なんといっても飛鳥時代の瓦が残るのが見所。それぞれの建物の屋根の一部が色が違うのがわかるかしら。



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瓦の色がまちまちな部分。大半を占める整っている瓦は後世に修復したもの。

元興寺は蘇我馬子が飛鳥に建立した法興寺がその前身。平城京遷都とともにおひっこし、元興寺という名前になったそうだ。奈良時代には東大寺、興福寺と並ぶ大寺院であったが、中世以降次第に衰退して、現在は元興寺といわれているのは広大だった伽藍のごく一部、極楽坊という一室だけなのだ。



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小さな仏様それぞれに手向けるが如き桔梗が。夏から秋にはきっと美しいことだろう。そうそう、ここは萩もフジバカマも有名なのだ。



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ここには四畳半の茶室、泰楽軒がある。元興寺の古材と明治時代の名人大和指物師であった川崎幽玄氏の指物で構成されている。川崎幽玄忌茶会が毎年10月ここでおこなわれるのだ。(いちどお誘いいただいたが平日なのでアウト!)



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以前に比べると境内は整備されてきれいになったけれど、こういう一隅に、廃寺になった他の伽藍部分を思わせる雰囲気がただよっている。



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さて、あとは勝手知ったるならまち散策。ここはこんな古い町家がまだまだ残っているが、橿原市の大規模な江戸の町並みを残す今井町ほど建物規制が厳しくないため、なんだかな〜のモダンな家も増えているのも事実。


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以前は静かな町並みだったが昨今は来るたびにびっくりするほど町家ショップもふえている。雰囲気を壊さなければ、建物を壊されるよりはましか。(ちなみにここは猫カフェ。ちょっと心惹かれた、、、)



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お次に案内するのもならまちのシンボルのひとつ、庚申堂。

庚申信仰は全国各地でみられる。

60日に一度めぐってくる庚申の日に眠ると、体内にいる三尸(さんし)の虫が体から抜け出し天帝にその宿主の罪悪を告げ、その人間の寿命を縮めると言い伝えられる。それゆえに庚申の夜は眠らずに虫が抜け出さないように過ごす庚申待の行事がおこなわれる。



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ここに祀られるのは青面金剛。文武天皇代、疫病が流行した時に、元興寺の護命僧正が祈祷していると、青面金剛があらわれ、間もなく悪病がおさまったという。その日が「庚申の年」の「庚申の月」の「庚申の日」であったそうな。

ここに奉納されるならまちのアイコン、身代わり猿、即ち猿はその青面金剛のお使いなんだそうな。



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ならまちが元興寺の伽藍であったなごりの小塔院跡もおさえておかねば。あら?いつもの門がもう閉まってる、、、、と思ったら、反対側からはいれました。



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ここは出入り自由、そしてなにがある、、、というわけでもない。ちいさなお堂がぽつんと。そしていつきてもソファーやらテーブルやら、はては自動車のゴミ捨て場的雰囲気だが、なぜかお花がきれいに植えられているのだ。


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こちら、いつも入っている方の入り口へ続く道。


かつてここには元興寺の小五重塔があったそうだが、室町時代に焼失して以来再建されることはなく、上記の廃棄物(?)とあいまって廃墟の雰囲気をただよわす。でも、その感じがなぜか好きなのよね。



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おお!今日は黒猫ちゃんがいる!なんでもこのあたり猫の放し飼いができないのだそうで首輪と長い綱付き。




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お堂の影にも黒猫、、、、いや、にせものか。



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もう1匹、こちらはホンモノの黒猫。さっきの子よりシャイなのか人間嫌いなのか。



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こんな町家ショップもあれば、、、



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すでに住む人のいなくなった町家もある。壊されなければいいが。



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ならまちの和菓子屋、中西さんへ行く。ここには身代わり猿のかたちの上生菓子があるんだ。



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で、中にはいっておどろいた!
かつて店のはしっこにあった喫茶コーナーが店の奥に広がっている!


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いや、まあ、大規模な町家の中を拝見できるのでいいのだがね。



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昔のひなびた感じの和菓子屋の雰囲気も好きだったのだがなあ。
ならまちは変化が激しい。どうか良い方に変化してほしい。まちがっても某三年坂みたいにならんといてほしいわ。

ここで茶友は身代わり猿をお買い上げ、それぞれの帰路についたのであった。



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● COMMENT ●

しぇる様へ
 奈良町散策、如何でしたか。
 私の、ご先祖様の一族もこの町の一隅に幕末まで、住まいを構えられていました。
 
 奈良町と言う地名はありませんが、毘沙門町、元林院とかの地名が正式名で、京都
 市中と同じく、昔からの地名を大事にしています。
 このごろは、外人観光客もよく見かけます。世界遺産の極楽坊のお陰でしょうか。

 唯、この町も、過疎化が進行中で、奈良市の人口中心は西部に移って来ています。
 廃屋然と化した家屋の中にも、立派な町屋も残っているので、奈良女子大が行って
 いる様に、大学のセミナー教室に再利用してくればいいのですが。
 

narahimuro様

narahimuro様のご一族はこのあたりご出身でしたか。うらやましい。今のように町家ショップがたくさんできる前から町家ウォッチャーとしてならまち大好きでした。もう少し静かなたたずまいでしたが昨今の変化にはちょっとついていけない。
空き家がたくさんできているのは洛中と同じですね。せんだっても四条通りに面していた大きな町家(四畳町家として公開されていた)もついに取り壊されました。なんとか町並みを町家を保存してほしいものです。所有者が手放したくなくなる経済援助とか行政には無理ですかね。


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