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2017-10

三人乙女の夕ざりの茶事〜弘道館 - 2015.06.10 Wed

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いつも月釜やらお能の会やらでお世話になっている弘道館。でもいつもと違うのは、、、、なんと、私と御連客、3人だけのためのプライベートなお茶事というぜいたくなおよばれなのです\(^O^)/♪

今年の節分の頃夜咄の茶事にお招きした三人の若き乙女(私みたいななんちゃって乙女ではなく、、、)たちに、答礼の茶事をと夕ざりでお招きいただいたのです。


待合には北野天満宮の6月1日(火之御子社雷除大祭)の1日だけ授与される雷よけの赤い御札(北野火之御子雷除祈願)が。わざわざその日に取りに行ってくださったそうです。その下にちょこんと天神さんの土人形。空模様は少しあやしい黄昏時でしたが、ここには雷様もこないことでしょう。

待合の煙草盆は船の形。なんでも初めての茶事主催ということで大海に乗りだす心地をあらわしたとか。



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露地に出ると、、、、いつもの見慣れた庭になにやら見慣れぬものが〜〜



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中門のところにちょうどくぐれる大きさの茅の輪が!
夏越の祓で6月晦日に各神社でくぐるあれ、ですよ。この結界をくぐって清浄な神域に入る心地です。

しかもこの茅の輪、なんと彼女たちのお手製だったのです。(すげ〜〜〜)
茅を調達するのも、きれいな輪にするのもそれはたいへんな作業だと思いますのにね。そういえばリーダー格のMちゃんは年末に注連縄も自分で作ってたっけ。




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所々に関守石のかわりにあるこの御幣はやはり夏越の祓に関わるものだったと思いますがちょっと忘れました(^_^; 竹にはさんだ御幣をたてて川に紙の人形を流した、、、だったかな?
三角形がこの季節の氷室を思いおこさせますし(お菓子の水無月もこの御幣の形からきているとも)、御幣というのはこれも神域のシンボル。


腰掛け待合いの煙草盆は籠でガラスのコップを火入れに。なぜかマトリョーシカのちっちゃいのがおいてある(^-^)煙草入れのかわりかな?


迎え付けのあと席入り。

夕ざりなので初座が花。床には露をたっぷり含んだ白紫陽花。
客は三人だけなので、広間は開け放すも六畳のほうを茶室として。



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懐石はお時候の伏傘の趣向で。(ご飯を盛った椀に汁椀で蓋をしたものと向付を折敷に)う〜ん、初めての茶事にしては通好みぢゃないの( ̄∇ ̄) なかなかやるわい。じゅんさいのたっぷりはいった汁はかないろ(金属の手付き片口。もとは酒器らしい)で供される。(あ、私もかないろ買わな、、、)

懐石料理ははじめてという料理担当のIさん。はじめてなんてうそでしょ〜、、、といいたくなる料理をくりだしてきます。

写真は煮物椀。鱧にふわっふわのしんじょう、どうやったらこんなにやわらかくなるのか?主婦の経験も茶事亭主の経験も私の方が長いはずなんだがな〜〜〜(^_^;)(ワタシマケマシタワ)
この煮物椀にも三角の御幣と丸い茅の輪が。


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こちら強肴。盛りつけもプロ。

向付のお皿は各自もちよったものだそうで、つぼつぼのかわりの蛤の貝殻には弘道館の庭で採れたという蕗を。
焼物の魚はこれも弘道館の庭で火を熾して焼いてくださったものだそうです。こういう心入れはなによりありがたい。

八寸で千鳥の盃には酒をくみかわしつつ、贅沢にも、連客の若き茶道男子F太郎くんの謡い付き!\(^O^)/ 
「猩々」をひとくさり。(こういう時のために特訓してたとか)

、、、酌めども尽きず 飲めども変わらぬ秋の夜の盃影も傾く 入り江に枯れ立つ  足もとはよろよろと、、

(歌詞こんなんだった?)


いやあ〜楽しい。いやあ〜楽しい。まさに岸辺にぞろぞろならぶ猩々の心地してほろ酔いはなんと楽しきものとこそ知れ。こちらもひとくさり舞をひとさし、、、、(無理、、)


預け徳利(KA君の作品)に石杯、お酒は奈良の葛城酒造さんの「百楽門」をご用意いただきました。



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Mちゃんの初炭のあと、中立前の主菓子は老松さんの(老松の太田先生、本日は庭師にご専念^_^;)葛菓子。
銘が「彼は誰(かはたれ)」。
かはたれ時とは薄明の頃の時間帯。ちょうど中立のころの時間と重なる。(近世では明け方のことをさすようになったがもともと夕方か明け方の薄暗い時間帯のこと)



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本席をでてみればもう目が慣れなければ歩けないくらいの暗さ。手燭の灯りにほっとする。次客の足元をてらしながら雁行して腰掛け待合いへ。



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弘道館のまわりはマンションやらのビルばかりで(ここもあやうくマンションになるところだった)この庭だけ深く夕闇に沈む。目が暗闇になんとか慣れてきた頃、待合の奥のお手洗いをおかりする。行く道もトイレも電灯がひとつもないなか、ほぼてさぐり、、、も、またよい経験であった。昔の暮らしはこんなのであったろうな。闇が闇としてあって人外のものが跋扈していたにちがいない。



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喚鐘の声で後座の席入り。もう席中は手燭の灯りだけがたより。広間とのあいだに屏風をたてて小間風の空間に変身。
床には「鬼手仏心」
この席には神もいれば鬼も仏もおわすのだな。


木地の釣瓶水指には御幣付きの注連縄が。(これまた手作り)名水をご用意いただいたようです。
木地の杉の香りもほんのりとする甘露な水は、伏見の酒蔵「神聖」からくんできてこられた伏水でありました。これで点ててもらった濃茶がとてもおいしくておいしくて。
ところがいつもお稽古場で使っているのと同じお茶と判明。なぜに?なぜにこう違うの〜〜?名水のせいもあるだろうけれど、これはやはり湯相を整えた水屋と亭主のMちゃんのお手柄ですね。



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薄茶は亭主交代でKさんが。なんと正式の茶席で点てるのは初めて、という貴重な場面を分かち合えたことに感謝。

干菓子は右が茅の輪を連想させる桑(「喫茶養生記」は茶の功徳と桑の効用の二本立てでしたね)を練り込んだ御菓子丸さんの州浜。左の三角(ここにも御幣、水無月の三角)がご亭主のKさんお手製の琥珀。四角の菓子器で○△□。

どうしても気になったのが茶杓。遠目で見て緑色だし質感かわってるしなんだろうなんだろう??と。拝見で手にとっても客全員で頭ひねるこの手触り。ご亭主手作りの茶杓は、、、、、

な、な、な〜〜んと!竹の茶杓を粘土でくるんで青竹をイメージして緑に塗ったものと判明(◎-◎;)/はじめてやわ、こんな茶杓。お点前を初めて日が浅いからこそのこの発想がすばらしい。茶事の最後の最後にやられた〜の気分でした。


とてもみなさん初めての茶事とは思えぬご趣向にうなったのであります。自分の初茶事のことを思うと穴があったらはいりたい、、、


最後の最後に待合、腰掛待合、薄茶席のそれぞれの煙草盆を三人のだれがどれを組んだか当てるゲーム。それぞれ違った個性のある三人さんを頭に描きつつ客は頭をひねる。うう〜〜〜むむむ、、、

悩んだ末私が出した答が唯一ビンゴでしたのよ〜!商品に待合にあった北野神社の雷除け御札をちょうだいしました(^◇^) (茶歌舞伎は全然当たらんけどね〜)


三人の乙女様方、ほんとうに楽しませていただき、ありがとうございました。
いままでの茶事の中で三本指に確実にはいる楽しい茶事であった理由の中には御連客のお力もありました。こういうすてきな主客の組み合わせは常にできるとは限らない。よって一期一会ということばをことさらかみしめつつ帰路についたのでありました。





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● COMMENT ●

素晴らしい!

茶人口が減少していると嘆かれている今日 このように若い方の素晴らしく 自由で囚われないお茶事は素晴らしいです。

ひいらぎ様

若いからこそできる発想の柔軟さ。でもきちんと基礎はおさえている。正直ここまでしていただけるとは思ってもみませんでした。後生おそるべしおそるべし。

いやあ、楽しそうな夕ざりですねえ。初々しく洒落た趣向で、ご亭主側にも一生の思い出になることでしょうし、皆さまがこれからどんな風に進化していくか楽しみですね。
私も、F太郎さんやお菓子丸さんと一緒の夏の海辺が待ち遠しいです。

そらいろつばめ様

ほんっと楽しかったんですよ〜。
構想を練ってご準備するのに4ヶ月かけてくださったとか。
身に余る光栄です。
お茶事にお招きした御礼を過分にちょうだいして得した気分です。
だからお茶事はやめられない!

御所市の百楽門、今のんどるとこなんです。奈良県で雄町米をつかったはじめてのメーカーです。すっきりフルーティなんです。シエルさま、今奈良酒はすべてが、研究してて美味いです。

ヌーチャン様

おや、今きこしめしておられるところでしたか。
百楽門は初めて飲んだお酒ですが、おいしゅうございましたよ。
奈良は今西書院のある春鹿さんのお酒は買って帰ったことがあります。調べたら意外とたくさん奈良県下に酒蔵があるのですね〜。


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