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2017-05

黄金時代の茶道具ー17世紀の唐物〜大阪東洋陶磁美術館 - 2015.06.15 Mon

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ど〜ん!!と。
通称ライオン橋こと中之島の手前にかかるなにわ橋のライオン。



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水都のイメージそのものの中之島の景色。本日の目的は右手にみえるチョコレート色の大阪市立東洋陶磁美術館。左手に見えるのが通称中之島の公会堂(大阪中央公会堂・重文)。



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京都が琳派400年できたら、大阪は大坂の陣400年ときた。(1615年)その記念事業特別展として「黄金時代の茶道具〜17世紀の唐物」展。

そもそも国宝・虚堂智愚の墨蹟、通称「破れ虚堂」がみたかったのだが、なんと展示は16日からではないか!しまった。

さて、「17世紀の唐物」と聞いて???と思われた方もおられるだろう。唐物と言えばやはり東山御物、15世紀が茶の湯では唐物の時代だと、思っていたし。
今展示における唐物は主に17世紀、徳川時代初期の柳営御物がメインなのだ。東山の唐物が純粋な唐物、中国宋時代の宮廷趣味のエレガントなものだとしたら、17世紀の唐物は珠光や利休の佗茶の洗礼をうけたあとの唐物、つまり高麗もふくめば安南、南蛮も、さらに曜変天目よりも灰被天目というもの。

主に徳川初期、秀忠〜家光の「将軍数寄屋御成」(将軍が大名の邸宅を訪れ茶の湯を主にした接待をうけるイベント。大名に金を使わせることも目的だった)のために使われる道具で、名物とか大名物という箔が必要だったわけで、当時の名物は佗茶の目を通ってきたものだったから、東山の唐物とは少しおもむきがちがう。
この御成を牽引したのがかの古田織部、大名茶を確立した茶人。

いくつか展示物をあげると

荒木高麗、貫入の入った唐津みたいな肌のむこうにうっすら青花の紋様が浮き出す。徳川美術館で初めて見たときは、「へうげもの」で織部が荒木村重を逃がす代償にゲットしたもの、という設定だったな。(フィクションだと思うが)

そして東山御物から佗茶へ一歩踏み出した珠光のできそこない青磁こと、珠光青磁。これもいつも野村でお目にかかっているが「初花」の銘があったのね。根津にある「遅桜」の茶碗と対をなすらしいが、それ肩衝茶入の「初花」「遅桜」ペアと同じだわね。(ちなみに今、京都の文博の「大関ヶ原展」に初花肩衝、きてるよ)

井戸の香炉「此の世」。茶碗ならとうてい手に入らない井戸だが、井戸と言うより粗質白磁のちっこい水指(元は塩笥かも)私もっていて、それにとてもよく似ているのに気をよくする。

井戸茶碗もいくつかでていた。柴田とか有楽とか燕庵とか。

そして反対に東山御物そのもののシリーズとして青磁鳳凰耳花生シリーズ3つ!これは佗茶の洗礼をうけても生き残ったようだ。
一つは国宝「萬聲」、重文、なにもついていないもの。
無冠のものは貫入がばりばり(この貫入も美しいと思うが)で区別がつくが、国宝と重文がどう違うか、といわれたらわからない。色もそんなに違うようにはみえない。しいていえば耳の鳳凰の迫力がちがうかなあ。青磁はむつかしいわ。自分が美しいと思うブルーが必ずしも高評価ではないので。

天目茶碗(油滴、灰被、木の葉など)もいくつか。
これいいな、と思ったのは一見ホウロウのボウルに見えた白磁刻花蓮花文水指。銀の覆輪がついて、さわれないのでなおのこと金属に見える。手にとってみたいものだわ。



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すっかり目の保養をして、公会堂のオムライスが有名なレストランでランチ、、と思ったが、リニューアルオープン前でした。(>_<) 



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中之島から見る北浜の光景。大阪の景色もなかなかすてたもんじゃない。



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● COMMENT ●

 この美術館が開館した時は、安宅コレクションが散逸せずに本当に良かったと思いました。利休所持の「此の世」は見たことがありますが、しぇるさま所持のの井戸の水指もぜひ拝見したいものです。お花のN様が「あれは良かった。盗んで帰りたかった」というくらいですから。
 また近くの湯木美術館ではめったに見ることのできない羽箒が展示されているとのこと。羽箒研究家の下坂玉起さんからのお薦めです。今回展示されているのは
・小堀遠州の歌銘付羽箒「増鏡」(7月5日までの前期のみ展示)
・十種羽箒(前・後期それぞれ五種ずつ展示)
私も近いうちに行ってみるつもりです。

そらいろつばめ様

羽箒の展示とはめずらしいですね!
あれは保存がむつかしいから。おすすめにしたがってあした湯木さんいってこようかな。
例の水指は奈良国博前の中上さんで一目惚れしたやつです。
またご披露しますね。

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鍵コメ様

ナイス情報ありがとうございます。またメールいたしますね。


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