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2017-08

ともしび茶会〜「糺の森」 - 2015.06.24 Wed

夏至に1日早い宵に、今年もともしび茶会におじゃました。


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場所は下鴨神社にほど近い川口美術さん。
お庭で櫓をたてて煎茶席の設営中。昨年、この櫓は抹茶席だったが、今年は場所をシャッフルするらしい。

ところがまもなくおりあしく土砂降りの大雨に。


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あまりの大雨に足元にはちいさな池ができて、どうなることかと思ったけれど、櫓にブルーシートなどの防雨対策がすぐにできるあたり川口美術・設営工作部(?)KZさんのスパーテクニック!



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設営完成まで、店内を待合に。
なぜ待合が「完熟サクランボ席」なのか?



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川口美術ごひいきの方が、枝で完熟したサクランボを朝摘みして遠方から送ってくださったからなのだ。客は思い思いこれをつまんで、送って下さった方に感謝の言葉を色紙に書いて待つ、、、という席。完熟サクランボはとても甘くておいしい。ありがとうございます。



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席まわりはまずくだんの櫓の煎茶席から。なにしろ傘をもって半分ずぶぬれになりながらの席入りとあいなりました。



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お、あれは!
私もYDSさんでゲットした市川 孝さんのミニ風炉!ご亭主も開店前から並んで入手された由。

滴々の茶をいれていただく。紫陽花をさした建水がおしゃれだ。



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これはブルーシートを支えている木の棒。雨もまた良き風情かな、、、、、と、いいたいところだが、その間も屋根になっているブルーシートの上に容赦なく大雨が降り続き、大声でしゃべらないと会話が聞こえないという(◎-◎;)



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どうもブルーシートの色で画像が青くなってしまって、スミマセン。
今回の全体の茶会テーマが「森」。

下鴨の糺の森がテーマなのだ。いままさに一部の原生林を伐採してまでマンション建築計画がすすめられている森への思いをこめた茶会。
森につどう動物の細かい絵が描かれた茶入、お菓子は御菓子丸さん(日菓さんのおひとり杉山さんの自然素材のみを使ったお菓子)の干琥珀「螢」と、アシタバの葉をねりこんだすはま。(お菓子にこめた思いも聞いたのだが、スミマセン忘れた、、、)


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干琥珀のなかを飛ぶ螢。かつては下鴨の森には自生の螢がとびかっていたという。
雨がなかなかやまないので、外にでるにでられず二煎+白湯を2クールいれていただいた。昨年のこの茶会の様子を拙ブログで見て来られた東京の方もおられた。水指の蓋をお願いしているところの木工作家のM君、あとでギタリストだと判明した若い男子、楽しいおしゃべりの時間がもてたのはこの大雨のおかげか。




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そうこうするうち、雨はあがった。かわりに暮れにくい夏至近くの空もとうとう夜のとばりがおりてきた。

昨年はコーヒー席だった家の玄関軒先〜渡り廊下で抹茶席。この日2周年を迎えた陶々舎の住人、F太郎君の席。



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(こちらは暗くてあまり見えない画像になってしまった、、、)

なにしろ日常にあるどんな物でも茶道具にしてしまう亭主だから、どんな御趣向なのか楽しみ。



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お菓子はこれもお菓子丸さんの薯蕷。これにアシタバ入りの餡?かすはま?のつぶつぶが一部に楔状にのせられている。「浸食されていく森」のイメージなのだそうだ。

これを5〜6段重ねの李朝のお重にバラにのせて。実はこの容器、縁高にならないかと、お店にあった時に前で悩んでいたのだ。ただし高さが浅いので、和菓子がつぶれてしまうので諦めた。それをバラバラに使ってあとで回収時、横にかかれた数字、一、二、三、、、の順番にぴったり客の手であわせていく楽しみ。こういう手もあったか。ヤラレタ!



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お茶は濃茶、薄茶をそれぞれ片口にたてて、煎茶方式でぐいのみサイズの器に分けていただく。薄茶では経験あるが、濃茶でもできるんだ。

今回の茶会のお水はすべて吉田にある松井酒造さん(学生時代の下宿のほんねき〜)の地下水をわけてもらったものだそうだ。吉田と下鴨はほぼ隣接するので、森と水脈は同じと思われる。

おりしも庭の片隅でなくカエルの声が雨上がりの夜の風情をかきたてる。


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最後に庭の腰掛け待合いのコーヒー席に。
コーヒーをいれるプロではないけれどコーヒーになみなみならぬ知識と情熱をおもちのご亭主。南インドでとれた深煎り豆を手動のミルでこりこり挽くところからスタート。森の中なので電動のものは使わない、ということで。



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ここの腰掛け待合いは外がすぐ鴨川なのだ。川の音がここちよい。

挽いた豆にお湯をそそいでむらすこと3分間。その間、エチオピア(だったか?)ではコーヒー茶会のようなものがあって、それは豆を炒るところからスタートし、その間おしゃべりをしたり食べ物をつまんだりしてたっぷり3〜4時間はかける、という話を聞く。それってたった一杯のお茶をのむためにくりひろげられる茶事と同じだね。



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お菓子は森がテーマなのでバウムクーヘンをご用意いただいた。
紫竹の町家バウムクーヘン専門店ズーゼス・ヴェゲトゥスさんのもの。(あこのはおいしいよね)
しかもピンクペッパーとグレープフルーツ果汁入りのもの。スパイシーでまるでチーズケーキみたいな風味とおいしさのバウムクーヘンであった。

これをいただきながら深煎りコーヒーをいただく。あまりのおいしさにミルク無用の一気飲み。こういうコーヒーは喫茶店でもなかなかあたらない。しかも目の前で豆を挽いて煎れていただくという贅沢。ごちそうさまでした。


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雨がなければ庭のあちこちにともるはずだったろうそく、燈火器の灯り。
それでも最後にはともしびの美しさを楽しめたのでした。
川口さん、ご亭主のみなさん、ほんとうにありがとうございました。大雨に濡れてもそれ以上に楽しい美しい茶会でした。



最後に

今下鴨の糺の森では一部の鎮守の森の木をきりはらって富裕層向けマンション8棟をたてる計画がすすめられている。世界遺産であるにもかかわらず。規制する法律もないので京都市は黙認。昨今神社の経営状況の悪化で鳥居と鳥居のあいだにマンションがぶったつ、というN神社の悲しい光景を見た。境内にある豊かな名水も枯れたり変質したりするのではないかと心配。同じく下鴨でも森の流れや地下水にも影響がないわけはないし、なにより夜は人っ子ひとりいなかった神聖な森が住宅地になって人と神域の境がなくなるのがいやだ。同じ思いをいだかれている人も多いはず。どれくらい抵抗できるかはわからないが、ただいま反対の署名活動もはじまっていることを申し添えておく。(署名ご協力くださる方はこちらへ→糺ノ森 未来の会

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茶会

川口美術さんの茶会はいつも素晴らしいですね。
御得意さんでないといけないのでしょうねえ。

ひいらぎ様

どなたでも、申し込めば参加できると思いますよ。


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