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2023-10

謡曲「東北」軒端の梅〜神楽岡あたり - 2013.03.06 Wed

東山がほんのり薄化粧をした日。

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大文字もかすかに「雪大文字」。
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黒谷さん(金戒光明寺)から真如堂まではおなじみのお散歩コースなのですが、、、

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この日は真如堂はスルーして、そのまま北へつきあたります。

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ここは萩の霊場・迎称寺。この土壁の下に萩がびっしり咲くそうですが、今はまだこの季節ですから。
でもなんて良い雰囲気の土壁なんでしょ。実は萩の季節にきたことがありません。こんなに近いのに。今年の秋には忘れずに来なくちゃ。

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その西隣が極楽寺。
真如堂が天台宗のお寺で真正極楽寺(ごくらくじ)というのに対して、こちらは時宗のお寺で時宗極楽寺(ごうらくじ)というそうです。

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これも極楽寺の門だと思うのですが、、、、あれ?
門はりっぱなのにむこうに見えるは普通のお家???

さてその西隣が本日のお目当て、東北院。

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謡曲「東北(とうぼく)院」で有名な軒端の梅を見に。

東北院は、藤原道長が建てた法成寺の東北に道長の娘・彰子(紫式部も仕えた中宮)によって建造された三昧堂で、もともと廬山寺のあたりにあったそうですが、元禄時代の大火で真如堂、さきほどの迎称寺などといっしょに今の場所に移動してきたそうです。

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お、あれかな?
まだ三分咲きといったところでしょうか。
軒端の梅は、中宮・彰子に仕えた和泉式部が自ら植えて日々眺め暮らした、といういわれのある梅。(元禄の移転の時、いっしょに移植したとか)

謡曲「東北」は、旅の僧が東北院をたずね、梅の精から和泉式部の軒端の梅の由来を聞き、式部のために読経すると、式部の霊があらわれて舞を舞いながら消えていく、、、というようなストーリー。

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当時の面影は、、、というほどにはありませんが、ひっそりしたこの一画は訪れる人も稀で、もの思いにふけるには良い雰囲気の場所です。


  今はこれまでぞ花は根に  鳥は古巣に帰るぞとて
     方丈の灯し火を  火宅とやなほ人は見ん
        こここそ花の台(うてな)に  いづみ(出づ身・和泉)式部が臥所よとて
     方丈の室に入ると見えし  夢は覚めにけり
                     見し夢は覚めて失せにけり



ここをさらに西に行くと、吉田山荘(旧東伏見宮別邸)がある神楽岡通りにでます。

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後一条天皇(彰子の生んだ天皇)皇陵あたりで突然の雪吹。
うわ〜、、、、、、

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うわ〜、、と、いいながら、雪にまみれながら、しっかり和菓子屋さんを見つける。
神楽ヶ岡通りを少し上がったところにある柏屋宏之菓舗さん。
なんとこちらは親子で和菓子職人とパティシエをやっておられるんです。ケースのなかには和菓子と洋菓子がまぜこぜに。
昭和になってからできた(京都では)新しいお店ですが、上生もケーキもいっぺんに調達できるっていいですね〜。

P1050682.jpg

まあ、私は和菓子党ですけど。(^o^)
このしべの細工をみてください。御銘は、、、「チューリップ」!!


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● COMMENT ●

この店はまだ入ったことがないのです。リアルな和菓子ですね。
学生時代にここには菓子屋はあったかしら?記憶がありません。
お金はなくても食いしん坊の私は食べ物の店は目に入るのですが。

食べちゃうのがもったいない!!

ひいらぎ様

よく考えたら、このしべはどうみても椿ですよね。でも花びらがとても写実的なチューリップ。
京都のお菓子にしたらめずらしいです。たぶん昔は洋菓子部門がなかったので、もっとじみ〜な建物だったんじゃないかしら。

夢風庵様

がしがし食べちゃいました!
私の好きな練り切りだったので美味しかった。

しぇる様

うっすらと雪化粧した大文字、きれいですね~!
未来の自宅の近くですが、「東北院の梅」知りませんでした。勉強になります。

でもくいしんぼうなので、柏屋宏之菓舗さんは2度ほどおじゃましました。
洋菓子と和菓子とあって面白いですね。もちろんにゃんちゃんも和菓子を買いました。

にゃんちゃん様

いいですね〜、あのあたりに(未来に)お住まいとは。
軒端の梅は知っていたのですが、梅の季節に行きたいと思いつついつも忘れていたので、今年やっといくことがデキマシタ。観光客はあまりいかないような、おもしろいスポットがあのあたりまだまだありそうですね。また教えてください。


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