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2017-08

没後400年・古田織部展〜佐川美術館 - 2015.11.08 Sun

京都が琳派400年なら、こちらは古織没後400年。あちこち巡回して関西はここ、佐川美術館。お待ちしていました〜。


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広大で楽吉左衛門さんの作った茶室()もあり、美的センスてんこもりの美術館なれど、交通の便悪すぎ。(MIHOよりはましか、、、)今回は車ででかけたが京都から小一時間かかった。



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池というか、大きな水盤というか、、、この水面が作る波紋が壁に反射して美しい。

さて、、、、



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古田織部展である。

しかし、よく考えると私の織部の知識ってほぼ「へうげもの」どまりかも(^_^; それはそれであの漫画は感心するほどよく茶書などを調べてあるんだけれど。
江戸幕府によって古田家はほぼ断絶、その痕跡をワザと消したかのように忘れ去られていたのが「へうげもの」をきっかけに一般にも見直されてきた、というのはある意味すごい。

織部が利休亡き後の茶の湯の世界に君臨し活躍した慶長年間(1596-1615)は華やかでバサラな時代、その雰囲気をあらわす奇妙奇天烈な兜から幕をあける。兎の耳にしかみえない兜とか、それどう見たって重すぎるだろ・な長い烏帽子のような兜とか、一番吹いたのが兜のてっぺんからロダンもびっくりなリアルな右手がにょきっとはえて金剛杵を握りしめているやつ。織部の茶の湯もまたそんな時代の空気の中で花開いた。

お家断絶のため、織部焼というわりにはどの程度織部が関与していたのか今まで不明、ということの方がおどろきだが、今回、高台脇に織部の花押がはっきり確認できる沓形黒織部茶碗が展示され、直接彼が窯場にでかけて書いた物だろうと推測されるなど、各地の窯の指導に織部がかかわったことを示す証拠も次々発掘されているらしい。

美濃はともかく薩摩焼、上野・高取・唐津といった九州の窯場の指導に関与していた、というのは新しい知見らしく、はじめて知ったわ。
薩摩での指導の成果?として焼かせた背の高い茶入「サイノホコ」は彼が茶頭であったところの将軍秀忠に献上されたそうな。
茶入と言えば織部所持の茶入は背が高く細長いものが多い。勢高肩衝は信長所持で、本能寺で焼けたのをつくろって所持していたらしく、1601年の織部の茶会記に登場。野村美術館で何回か見ている餓鬼腹もでてたな。

織部所持だったのが確実だった茶碗(御所丸織部高麗)とか、水指とか(破れ袋はなかった)、確かに師匠・利休の侘びとまったくちがうベクトルの道具が多いわ。
おそらく織部指導だった美濃焼の茶碗もいっぱい。志野やら黄瀬戸やら、中でも瀬戸黒「野鴉」がすごい。横から見たら無骨な四角形、高台うもれて無きがごとく、切り口スパっと、色はあくまで黒々。(黒織部との違い勉強したもんね!、、、もう忘れたけど、、、(^_^; )これはどうだろう、しろうと目には利休の黒楽と通じる物があるような気がするんだが。


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ショップで熊倉先生解説の「茶道長問織答抄」をもとめた。

この書はかつて「宗甫(遠州のこと)公古織江御尋書」とよばれ小堀遠州が書いた物と思われてきたそうだ。現在は当時和歌山藩主だった浅野幸長が書いた物だと判明。客分としてかかえていた上田宗箇(織部の弟子)を通じて織部への茶の湯に関する質問とその答を書き記した文書。

読んでみると、熊倉先生も書かれているが織部って「へうげもの」の様な人となり^_^;と思っていたが意外と繊細で枝葉末節まできっちりしていた人だったのね。内容的に現代の茶の湯に参考になることもいっぱいあって、なかなかおもしろい。

織部の茶室といえば藪内の玄庵、がまず思い浮かぶが、ここでは広島の(浅野家はのち和歌山から広島に転封された)上田宗箇流家元屋敷・和風堂の写真が展示されていて、織部が考えたといわれる鎖の間などもある点からより織部に近い流派なのかも。若い男性が小間で点前をしているVTRが上映されていたが彼が上田流の若だったとは後になって知ったわ。



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最後に、眺めの良いミュージアムカフェでいただいた開催期間限定のランチの名前が「織部十彩」!織部十職、、でなくて!



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● COMMENT ●

しぇるさん、こんにちは

いい所ですね~

仰るとうり、美的センス溢れてますね^^

しかし、車の免許持たない私には

ハードル、ちょっと高め^^;

高兄様

おや、免許お持ちでないのですか?意外な感じ〜。
まあ、洛中にお住まいの方に車は無用の長物ですわね。
ここは交通の便が悪い割りには駐車場が意外と狭い。ほんまいろいろとハードル高いですわ。
越えていく価値はありますけど。


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