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2017-08

細見美術館・特別鑑賞会「神坂雪佳〜楓紅葉図」+乾山 - 2015.11.10 Tue

岡崎の疏水べりの桜の紅葉は今こんな感じです。


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さて、細見美術館の特別鑑賞会。今年は琳派400年の琳派イヤー、京都で唯一琳派の作品をたくさん所蔵しているこちらの美術館はおおいそがしだったことでしょう。

今年の特別鑑賞会はまず琳派第1世代宗達の墨梅図からスタートして、二回目が第3世代の鈴木其一の糸瓜に朝顔図、そして今回が第4世代の神坂雪佳、楓紅葉図。



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ちなみに展示の方は第2世代の乾山!



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(古香庵から東山方面をのぞむ)


あたりが少し薄暗くなる黄昏時、まずは茶室古香庵のお茶席から。


この茶席の床がくだんの雪佳さんの「楓紅葉図」。(ここで見ることができます)

雪佳さんは明治時代に活躍した美術工芸デザイナーとも言うべきお人。

この絵は琳派の特徴であるたらしこみ、という技法(絵の具が乾く前に他の色をたらしてにじませる技法)でほぼ墨絵のような木の幹を描き、楓の葉を反復複製で鮮やかな朱で描く。近寄ってみれば朱色に胡粉?の白をたらしこみ、尚その一部を掻き取ってまるで霜枯れした葉の様にみえる。

絵の下に雪佳さんデザイン、初代清水六兵衛が焼いた赤楽の鹿香合。蓋裏は金箔で雪佳さんのサインと朱色の楓。まさに秋たけなわの風情。
これを眺めながら末富さんのきんとんをいただき、お茶をそれぞれ違う茶碗で一碗ずつ丁寧にたてていただきました。ああ、しあわせ(^-^) 点前座の後の棚にはほんものの紅葉を浮かべた水の鉢、こちらは室礼もほんにすてき。

主茶碗が左入の加賀光悦写しそういえばいまごろ国立博物館の琳派展でそろそろ加賀光悦がでるころだな。



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茶席の後は館長さんと館内をめぐるギャラリーツアー。おはなしがとても面白くて(成書には絶対載っていないような裏話などもあって)楽しいのです。

さて、尾形乾山。琳派の語源になった光琳の弟。いずれも京都の裕福な呉服商雁金屋に生まれ、お兄ちゃんは放蕩の限りを尽くして破産したのに乾山は堅実な人だったらしいです。ただし70才を目前にしていきなり江戸・入谷へ引っ越すなど、なかなかタフな方だったようで。

乾山の焼きものには乾山が作ったことが100%確かな物と、工房で弟子たちが作った物、二代目以降(血縁はなし)のもの、いろいろいりみだれているらしいですが、これぞまちがいない!というのが乾山の窯のあった鳴滝(都の北西=乾の方向、だから乾山)から出土した錆絵百合型向付がでてました。この向付の裏の「乾山」のサインがサインの標準だんですと。
他にもお兄ちゃんの光琳が絵を描いた真四角の角皿もたくさん。兄弟合作としてこれは有名。

そしてそして、ポスターにもなっているこれぞ乾山、の華やかな色絵竜田川向付!一枚一枚、色の組み合わせは同じなのに、皿としての形も同じなのに、すべて違う意匠で描かれているのがすごい。当時の人がおそらくびっくりしただろうアヴァンギャルドなデザイン。(MIHOミュージアム所蔵)

館長さんがおっしゃるには、ヨソから来て京都で絵を描いた画家は京風の絵になると。外れた物を描くとだからよそ者は、、、と批判されるから。ところが宗達や光琳、乾山など根っからの京都人はだれに文句言われる筋合いもないので思いっきり画風でハメをはずせたんだそうな。なるほどな。(京都人のよそさん区別は現在もだけど根が深い、、、)

絢爛豪華で繊細な色絵桔梗文杯台(これもMIHO所蔵)もすごくすてき。桔梗の頃にこんな杯台に盃を乗せてだされた日には何杯でも杯、重ねてしまうではないか。

中国の磁州窯搔き落とし写しの鉢やら、オランダデルフト写しの杯やら、当時(今も)高価な贅沢品だったこれらを写せた、ということは当時の裕福な商家にはそういうものを所有するだけの財力があった、ということらしい。まあ、お兄ちゃんは折半した財産をくいつぶしちゃったけどね。そのかわりすごい屏風を残したからまあ、、、(^^)


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ギャラリーツアーのあとは地下のカフェキューブにて、三友居さんの点心をいただき同席の方との話もはずみました。みなさん、おもいっきり遠方からおいでになっているのにビックリしましたよ。琳派、人気や。



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● COMMENT ●

佐野乾山事件

加納白鴎さんは佐野で作られた伝乾山の焼き物について研究された人でした。

N様

乾山について調べていたら、この佐野乾山事件のこともでてきました。贋作の方が真作よりもいいなどという絵画の事件もありますし、決着はみていないようですね。焼物にもDNA鑑定ができればいいのに。
白鴎さんは焼物の研究もされていたのですね。

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鍵コメ様

コメントありがとうございます(^-^)
備忘録も兼ねて(最近もの忘れがはげしい、、、)だらだら書いております。
なにかの参考にでもなればうれしゅうございます〜。


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