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2017-09

光悦会2015 - 2015.11.15 Sun

春は東の大師会、たいして秋は西の光悦会。
近代数寄者が創立に力を入れ、大阪、京都、東京、金沢、名古屋の各美術倶楽部が総力を結集してすごい茶道具を出す光悦会も今年100周年なのだそうです。



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いつもはガラスのむこうでしかお目にかかれない素晴らしい茶道具を、光悦寺の境内に点在する茶室(全部で7席もある)をめぐりながら拝見し、時に手にとらせていただける。今年もまたまた、さる御方のご厚情を賜り参席することがかないました。\(^O^)/



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光悦寺のある鷹ヶ峰はかなり標高が高いので紅葉は一歩すすんでいますが、まだ盛りには少し早いようで。

今年は京都席(野村美術館担当)、大阪席、名古屋席、東京席。いずれも100周年で渾身の(?)名品揃い(といってもいつもすごいのだけれど)
あとやはり琳派400年を意識して(なにしろ光悦寺は琳派の親玉光悦ゆかりのお寺だからね)光悦、光琳(重文の石山寺紫式部図)、乾山、抱一、が目に付きました。



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(大阪席の三巴亭)



東京席と京都席が偶然なのか、故意なのか、

与次郎の釜+久以(利休時代の名工)の炉縁・沢栗+南蛮縄簾の水指

の同じ三点セット。
さらに名古屋席まで半入(やはり利休時代の名工)の沢栗炉縁でした。沢栗、人気!渋いけれど端整な感じがいいです。沢栗は水に強く、使用後の水洗いに耐えるのでこの時代多かったらしいです。



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(光悦寺のシンボル、光悦垣)



水指も残る二席がどちらも朝鮮唐津(景色はだいぶんちがいましたが)というのも偶然の一致でしょうか。



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先日細見美術館で見た乾山の紅葉の向付の香合版ともいえる香合「竜田川」、小堀遠州の扇面紅葉の待合掛け、抱一の楓図(これが先日やはり細見で見た雪佳さんの紅葉図の本歌か!)と、紅葉の名所、光悦寺のこの時期にちなむものもありました。



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先日なにかの本で「町棗」あるいは「嵯峨棗」といわれる嵯峨あたりで土産物として名も無き職人が作った棗のことを読みましたが、でてました、それ。本来土産物で技術的レベルが高い物ではないけれど庶民への茶の湯の浸透を示すもので、しかも素朴な味わいがあるので人気だとか。これには表千家の碌々斎の箱までついてました。



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そして、憧れのノンコウ(楽三代道入)の黒楽、手にとらせてもらいました。銘を「荒磯」。薄造りで上から見ると黒いだけなのですが、底の高台脇にむらむらとした蛇喝釉が。このごつごつ感が荒磯なのね、と納得。

一昨年の記事を読んでいたら、そのときもノンコウの黒楽(「山のは」)を手にしてウヘウヘしてましたね〜(^_^;


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(光悦のお墓)



花入れでは京都席の伊賀擂座がすごい迫力。大きくて肌の感じが水指の破れ袋を連想させます。いれられた花が照葉と椿のオーソドックスな組み合わせではなく、菊とたっぷりの南天(たぶん、、、)だったのが花入の破格さに合ってとてもよかった。(なにせ野村美術館の野村徳庵は藪内〜織部の流れをくんでるからね)



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それからたしかこの前野村美術館で展示されてた志野茶碗「猛虎」まで出ているではありませんか!手にとらせてもらえるとは!ちなみに会記に「練上手」と書かれていたので「ねりじょうず、、、?」は〜ん、濃茶を練るのが上手とか、、、と思っていたら「ねりあげで」デシタ(^_^; 声に出していたらあやうく恥かくとこだった、、、。

茶碗の底に土がねじったようになっていて、それが練り上げの語源でしょうか。これも手にとってひっくりかえしてみなければわからない見所。
織部花押の古竹蓋置も拝見しましたよ。



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東京席の本阿弥井戸「玉川」、これは2年前の根津で井戸茶碗展やってたときに出てたやつではなかろうか。おお〜!ガラス無しにひっくり返して見ることができるとは!梅花皮がすごく上品、かつ不安定なくらい小さい高台が特徴。



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見る物見るものすべてがすごいので消化しきれず満腹で、偶然お目にかかったお知り合いに何が印象に残った?と聞かれて答えられませんでした。しかし帰って会記をつらつら読み直して、ああ、そうだ、これだ!と思ったのが西本願寺三十六人集、通称石山切(伊勢集)。名付けたのは鈍翁で、本願寺が大阪石山の地にあった事にちなむもの。

○○切と名のつく物のうちの最高峰といわれる石山切はその料紙の美しさで有名。彩色下絵、金銀箔、雲母刷り、墨流し、破り継ぎなどありとあらゆる紙加工技法が使われているとか。この日の展示部分も破り継ぎの部分がとてもきれいで、文字の流麗さ(たとえ全然読めなくても、、、)と相まって実に見事。

2年前も石山切の貫之集見ているはずなんですが、記憶にない、、、というのは自分の中でなにか進化が(?)あったのでしょうか???


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(会記)


あと今まであまり興味が無く、わりとスルーしてきた炭点前道具を今回は注目。これも自分で道具集め出してからですね、やはり。利休所持の唐物寄口炭斗(藤田家伝来)は渋くてかっこよくて胴炭出し入れがいっぱいいっぱいの口の狭さがある意味印象に残っていいですね〜。



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4席すべてまわったらちょうどお昼時、点心席でお昼ご飯をいただく。


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ここからの眺めがまたいちだんとすばらしい。



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そして瓢亭さんの点心、おいしく頂戴いたしました。

いろいろなご縁に感謝、感謝の一日でありました。



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● COMMENT ●

一山一寧

やはりこれは重い。昨日名古屋の某所で光悦会の会記を拝見し、奥様が初日のご様子をいろいろとお教えくださいました。うるさ型のおえらいさまが来る前に云々。とてもおもしろくて表立っては書けませんが、乾さんの陰で野村さんが霞んでおられたのがお気の毒、とのこと。ご主人がその横で「そこまでの差はないよ」もう何を話されているのか現物を拝見していないのでさっぱりわかりませんでした。そうなんですか。

事情があり名乗れませんが^_^;様

それがですね〜、大阪席は一番最初で主催者側もさっさかさっさか人を流していく感じで、あまりゆっくり拝見できなかったのです。寄付の遠州の扇面紅葉は記憶にあるのに一山一寧の墨蹟の記憶が、、、、さっぱりないのです(^◇^;)スミマセン!なにしろ一山一寧のお名前を聞くのもはじめてでしたので。こちらの席では茶碗がすごかったので、そちらの記憶ばかり。まあ、茶碗に限りますと乾さんの方にたしかに軍配があがる感じでした。
私のような者が見るのと、見る人が見るとではやはり目の付け所が違うようです。

100周年

光悦会、100周年なんですね。
それにしても凄いお道具の数々、「その世界」の深淵は本当~に深いのでしょうね。
しかし「練上手」、私もヒトゴトに思えませんでした..。(^^;)

感激!!!

初めての光悦会、感激!!
京都席の花、きくとにしきぎ、かな。

次は

次は大師会へ是非ご一緒にまいりましょう。次回は28年3月の末だそうです。

cox様

そうです。あだやおろそかに近寄ってはいけない世界の様な気がします(^ ^;; たま〜にちらっと垣間みるだけにしておいたほうがよさそうです。 (どっぷりはまっているどうかしている方々を知っているだけに、、、)

中川明子様

ニシキギだったかもしれません。椿+照り葉という席が多かった中、新鮮であの花入れに似合っていました。
年に一度は行きたいですね、こういう会。

事情があり名乗れませんが様

きゃ〜!!大師会!
よろしいな〜〜\(^O^)/
こんどはガイドつきで拝見したいものです。

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鍵コメ様

ありがとうございます。
まだまだ深い京都とお茶、私も書きながら楽しんでおります。(^-^)


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