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2017-08

師走の夕ざりの茶事 - 2015.12.06 Sun

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今年の露地の紅葉はイマイチ色が深くならなかったが、そうこうするうちにあっというまに師走だ。今年最後の茶事は初めての夕ざりとした。



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来月はもう正月だと思うとあれこれ気ぜわしい中、遠方をおいでくださったお客さまに感謝。今年もお茶関係でいろんな方におひきたて、お世話になりありがたいことばかりだ。



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22日には冬至を迎える。一年で一番陰の気が極まる時だがこれを過ぎれば日は長くなる一方だと思うとむしろ待ち遠しい。それにちなんで柚子を待合に飾ってみたら、襖をあけるたびに芳香がただよってさわやか。



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先日こしらえた藁灰を敷いた待合火鉢にいよいよ火を入れる。うえに鉄瓶をのせ汲み出し用の湯とした。

夕ざりは午後3時〜4時ごろまだ日があるうちにスタートし、後座は夜咄に準ずる。夜咄ほど時間がかからないし、早めの時間におわるので主客ともに楽かも。(がっつり夜咄茶事したいときもあるけれど、次の日の仕事のことを考えるとちょっと、、、)



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今回主に燈火係りとして水屋さんをお願いしたが、また彼が某宗家の水屋にもお出入りしているだけあって痒いところに手が届く働きぶり、さすが。燈火だけでなく煙草盆、火鉢、手あぶりすべて手際よくやっつけてくれたので、亭主の仕事に集中できた。

自分で炭をいれると途中でしゅるる〜と消えてしまう手あぶりが、茶事が終わっても熱々を保っていたのはびっくりだ。うまいこといれると違うものなんだな。



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先日丸太町十二段屋でいただいた蕪の餡かけがとてもおいしかったので、煮物椀はそれにしてみたが、なかなか味まで再現するのはむつかしいなあ。



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こちらはわりと評判がよいので自信をつけた(?)焼物の鮭の幽庵。



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懐石最後の主菓子は千本玉寿軒さんの「雪餅」。銀箔をトッピングして雪のイメージをふくらませてみた。



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中立前の露地。まだまだ明るい。



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これが中立後になるとこんなふうになる。良い感じ。蹲居横の灯籠にも灯をいれた。夜咄は昨シーズン2回やったので、道具はだいたいそろっている。



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お客さまが中立されている間に床の写真を。
夕ざりでは初座が花になる。軸は後座で。花は裏庭で咲いた水仙を伊賀の花入れに。手前の燭は膳燭。あまり暗いとなにを食べているかわからないからね。



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後座の席入り前。
竹檠の代わりに李朝の燈火器。

夜咄に準じて喚鐘の最後の一打をならさずに迎え付けにでて手燭を交換する。お客さまは手燭をもって雁行される。このあたり皆様ベテランなので実にスムーズ、そして美しい景色だ。(初めての夜咄の時は無我夢中でなにがなんだか、、、だったので楽しむ余裕はなかった)

しかし、手燭の灯りというのは高くかかげると足元がまったくみえない。低く持って足元を照らすようにする、という意味がわかる。特にお正客は次客以下の足元も照らしながら進むのでたいへんなのだ。


濃茶点前。
釜がよい松籟を奏でいい具合だ。

茶室が暗いので燈火のもとに主客の意識が集中するのが心地良い。視覚情報が暗さのフィルターにかけられて少なくなる分、雑念が減っていつもより点前に集中できる。わざわざ瀬戸黒の茶碗を選んだので、どれだけ湯がはいったのか全然見えない。たよりになるのは経験と練るときの茶筅の抵抗感。お服加減は?結構でございます、は外交辞令かもしれないし、ほんとうのところうまく練れたかどうか不明だ(^_^;



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続き薄にて、これは俵屋吉富さんのお干菓子。

燈火のもとで語らうのはまた格別の味がある。今年一年をそれぞれふりかえってみる。楽しいことはまた来年も続きますように。つらいことは癒されますように。

ああ、しかし、今年はようお茶事をしたなあ。みなさんよう来てくれて、そしてたくさんの茶事によばれた。ありがたいことだ。茶にまつわるご縁も広がって深まって、京都生活は一気に彩られた感がある。これを維持する労力は惜しむまい、と思う。まあ体力の続く限りは(^_^;




<おまけ>


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夜咄に使う和蝋燭はこの後始末がたいへん。スプーンなどでこそげ落とそうとしても固くてへばりついてどうもならん。



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で、火にかけて少しだけ溶かしたら、するっととれた!ご参考までに。



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● COMMENT ●

茶事素敵ですね。私はトーハク通いしてます。

ラガブリコ様

実はワタクシ、トーハクは1回しか行ったことがありません。
あまりにも厖大すぎて、、、せっせと通える距離にあるのはうらやましいですね〜。

すてきな時間ですね。

私も行きたい!!
昨日は、主人とけんかして、一日、いやな気分。なんという違い!日曜美術館で山崎の美術館出ていたので、このブログを思い出しました。
お料理、おいしそう。おひがし、かわいいです。

がっつり夜咄茶事

このようなものでしょうか。
色々の花も紅葉もさもあらばあれ冬の夜ふかき松風の音(式子内親王)

トウハクの茶室をお借りして、一月に例の「おとろしい会」があります。
二度目のトウハク見物方々おいでください。

いなかのおばさん様

こんな楽しい美しい一日もあれば殺伐とあわただしい一日も、腹の立つことばかりの一日もあります。
谷があるから山は高いのかも。人生ってそんなもんですかねえ、、、(しみじみ、、年寄りのセリフですな)

N様

おお〜、、、すごくぴったりの歌ですね。
式子内親王の時代だと松風は正真松風でしょうが、ここは釜の松籟ととりたいところです。

オトロシイ会、、、うわああ、、、
で、いつでしょうか?(おそるおそる聞いてみる)

しぇるさん、こんにちは

中立前の露地

この空間、素敵ですねぇ^^

そうそう、もう、師走

早いですねぇ^^;

この時期の夕ざり、趣がありますねえ。火鉢、手焙り、様々な燈火、柔らかくて暖かくていい感じです。お料理も美味しそう。
私の所はIさんにお願いして大炉ができました。またお誘いしますので、その節はよろしくお願いします。

高兄様

はい、年々1年が早くなってます。
この前お正月やった気がするのにな〜、、、
、、、、といってるまにまたお正月来ますね(^_^;
もっとゆっくり季節を楽しみたいんですけどねえ、、、、
高兄様の写真みて癒されよう、、、

そらいろつばめ様

はいはい、そのお誘いをまっておりました!
大炉、ついに!!おめでとうございます。
後炭が楽しみ\(^O^)/

お久しぶりです。

時々ブログ拝見しています。お茶事小間でなさって、ご自分で懐石も、本当にすっかりお茶人さんですね。素敵です。
お茶という共通のキーワードのみで繋がれる人間関係の不思議さと有難さに、私も感謝しています。数年前のしぇる様とのご縁もしかり。
是非来年は、しぇる様のお茶をいただきたいな~。と、、、、妄想しています。
どうぞ良きお年をお迎えくださいませ。

koto様

おひさしぶりです。
あれは京都移住前でしたからもう5〜6年前になりますね。あの当時は頭でっかちで理屈ばかり捏ねて、実践は全然できなかったというかしたこともなかったので、今から思い出しても恥ずかしい(^◇^;)時代でした。
あれからいろんなお茶友さんにたくさん刺激をうけて励まされて、なんとかここまできました。当時にくらべたら進歩はしたと思いますが、まだまだ満足のいく出来ではありません。だからまた次がんばろうと思えるわけでして、、、、
多少の進歩を見ていただくべく、また来年およびできたらなあ、と思います。
お茶のご縁はほんまにいろいろありがたい!

お懐かしいしぇる様にお会いできるのを、楽しみにいたしております。
是非お声をお掛けくださいませ。心待ちにいたしておりますね。

koto様

はい、また時をえらびまして。
がんばります。


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京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

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