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2017-04

修二会2016・その1〜お松明と半夜・後夜・晨朝、下堂 - 2016.03.12 Sat

東大寺修二会(3月1日〜14日)いわゆるお水取りがおわらなければ関西では春は来ないといわれるが、私は例年鼻がむずむずしだすと、ああお水取りの季節やな、と思う。



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(もちいどの商店街の萬々堂さん)


お水取りにはここ20数年、一年もかかさずに毎年行っているが、行ける曜日が限られているので、その年によって法会の内容がかわる。だから香水授与や達陀(だったん)、走りの行など数年掛けて見てきたが、昨年ついにそのクライマックスである深夜の若狭井でのお水取りをみることができた。(苦節20数年、、、、くくく、、、)



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(萬々堂さんの名物は「糊こぼし」。修二会の間お堂を荘厳する椿の造花で、開山堂に咲く糊こぼしの銘の椿の名を冠することができるのは唯一ここ、萬々堂さんだけなのだ。後にうずたかくつまれているのは糊こぼし用の椿の箱。全国への発送に忙しい年に一度の時節)



ここでひとつクライマックスを過ぎたわけだが、実は修二会という法会は謎がまだまだ多く、毎年行くたびに新しいことを学習するので、飽きると言うことがない。



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まずはお水取りの時の奈良公園内の常宿に荷ほどきして、早速糊こぼしをよばれて防寒準備ととのえ、夕刻いざ!




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毎年公園内の梅林がきれいなころである。



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すでにねぐらを決めている鹿たちにもあいさつをして、浮き雲遊園をつっきって二月堂へ。



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日中法会を終え、入浴仮眠をすませた練行衆たちの初夜(19時からの法会)上堂を待つ二月堂。



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日もおちてくると松明を一目見ようと大勢の参拝客が増えてくる。真ん中に立つのは良弁杉。東大寺開山の良弁和尚は鷲にさらわれてこの杉のてっぺんにおきざりにされた、という伝説があるがこの杉は実は二代目。(これを見るとますます鼻がかゆくなる、、)

このころぽつぽつと雨がふってきた。




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いよいよ初夜上堂がちかづくとチョロ松明をもった童司(練行衆の身の回りの世話をする)が三度の案内(あない)で北側の階段を三回往復する。

そしていよいよ練行衆10人の上堂。(処世界という役付き練行衆のみ先に上堂して準備している)童司の持つ松明に足元を照らされながら。ゆっくりと参籠所から階段をのぼってこられる。おごそかな鐘の音とともに。








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今年もこうして火の粉を浴びることができた。ありがたいことだ。あと何年来ることができるのか、そんなことを計算してしまう歳になってしまった。



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すべての練行衆が上堂され、初夜の法会、この日はこのあと独特の節回しで神明帳が読み上げられ、552柱の神々をここに勧請するのだ。
129番目によばれた若狭の遠敷明神(おにゅうみょうじん)はこれに遅れ(釣りに興じていたらしい)おわびとして若狭から香水を送る約束をし、それが「お水取り」の起源となった。

この間われわれはちょっとブレイク、いったん宿にひきかえす。



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お松明からこぼれおちた燃えさし、今年はこれだけゲット。部屋中杉の焦げた匂いが充満する。春やな。私は好きだ、この香り。



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ここの宿は練行衆の食作法で使われる丸い練行衆盆と同じ盆をつかって精進をだしてくれる。腹ごしらえして、風呂にもはいって後は寝るばかりに準備して、いざ後半、後夜引き続き晨朝の法会、午前1時頃の練行衆下堂をみるのに出発。



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行ってくるわね、と鹿にあいさつ。(よ〜やるわ、、、と鹿が言ったとか言わなかったとか)



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二月堂の参道はお松明の時にあれだけの人が居たのがうそのように静まりかえる。



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法会中の二月堂のまわりは明るい。



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二月堂のシンボル瓜灯籠。

この夜はあまり特別の法会がないので、正面の西の局の一番前にすわることができた。

毎年聞いていると、あ、このお経は知っている、聞いたことある、というのもでてくる。

音楽的でうっとりする。天台声明みたいに西洋の聖歌風のところもあり、歌うような般若心経もあり、問いかけ答えるという問答のようなところも。鐘の音、鈴の音、芥子をばらまく音、差懸(さしかけ:練行衆の木の靴)のタ〜ンタ〜ンという音、、、、
中でも有名な「南無観 南無観 南無観、、、、」が聞こえて来るとうれしくなる。


西の局は正面なので戸帳といううすい白い布が内陣の前にたらされて、これを透かして灯明や、壇供の餅(計2000個作られる)、糊こぼしや南天の荘厳、実物より大きくうつる練行衆のうごめく影など、目でも楽しめる。




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(奈良市内の夜景)


初夜のあと半夜に入る前、内手水といって練行衆たちがいちど全員外陣にでてこられる。このとき童司がきりきりっと戸帳を巻き上げるのだが、これも見所。このとき戸帳越しでなくダイレクトに内陣の様子をちらっと見ることができる。
局の格子のすぐ前、手の届くくらい近いところに大柄な練行衆がお座りになられた。



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引き続き半夜、後夜、晨朝の法会。練行衆が一人外陣にでてきて五体投地を。何度も何度も、膝が内出血するのではと心配するくらい。これで法衣の下に着た紙子(和紙でできた衣)が破れるという。



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途中でふっと意識を失って寝てたときもあったが3時間くらいこもっていただろうか。いよいよこの日の法会も終わり、ここで局から出て、階段前へ移動。

練行衆が参籠所へ走って帰る下堂をみまもる。

お堂が空になるとカラス天狗が悪さをするといわれ、「今から下堂するが手水(トイレ)にいってくるだけだ、すぐ帰ってくるぞ。だから悪さはするな。」という意味で、練行衆は松明をもった童司に導かれ全速力で階段を駆け下りる。「手水手水!」とよばわりながら。






しかし、この階段けっこう急であぶないのだよね。しかもこの暗さの中、足をふみはずしたりすることはないのだろうか。



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参籠所へお帰りになられたあとはまた静けさが。参籠所の前の湯屋。(風呂と台所)




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風情ある北の参道。こちらを帰る人の姿もこの時間でもまだちらほらと。




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宿に帰る道すがら、牝鹿に「おやすみ」




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● COMMENT ●

今年も

今年も行ってこられたのですね。いつもパソコンの画面のこちらから楽しませんていただいています。
のりこぼしのお菓子も 本物を一度は食べてみたいと思いつつ。

ひいらぎ様

糊こぼしは社中の方が毎年持ってきてくださるので、一年に最低2個はいただいています。


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