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プリと永のお別れ - 2016.04.20 Wed

ほぼ19年間、家族として同じ時間をすごしたプリさん、天に召されました。




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数日前まで元気にニャーニャー鳴いていたのに、突然嘔吐してからずっとしんどそうで。病院につれていくと腎不全も末期的状態でここ数日、といわれたのが信じられなくて。半日入院して点滴しても利尿がつかず、夜迎えに行きました。あと数日なら家で最後をすごさせてやろうと。

しばらく抱っこしてやっていても、ぬけだして水飲み場のそばに行こうとする。歩くのも困難でよたよた、最後の方はずるずる這って。でも水は飲めない。また抱っこしてやると苦しいはずなのにのどをグルグルいわす。もうのどなんかしんどいのにならさなくていいんだよ。

夜はいつも寝ているソファで添い寝してやったが、しばらくおとなしくしていると思ったらドタンとおちるようにおりて、また水飲み場にずるずる這って行こうとする。しんどくて身の置き場がないのだろう。みているこちらもつらい。

寝ているところに小さな水たまりができて、あ、おしっこでたんだ、とよろこんだのもつかのま。獣医さんにはもう腎臓はイッパイイッパイなのでこれ以上濃厚な治療しても結果はおなじだろうといわれた。

朝になっても状態は変わらず、そばにいて、どこか体をふれているとおちつく。体をなでたりさすったりしてもしんどさはかわらないようだ。

昼、どうしても用事があって1時間ほど外出、帰ると玄関まで這ってきていた。苦しくても人恋しいのか、いじらしくてもう、そばをはなれられない。
いままでプリさんが慣れ親しんだ家のあちこち、もうすぐお別れしなければいけないから抱っこしてつれてまわってやった。もう1匹の猫、シェルさんは状況が全然わかっていないようで体をクンクンかぐけれどそれっきり。



p1000821 (1)
(宝塚時代のプリ)



宝塚で13年、京都で6年弱、こうしていると思い出すのは宝塚時代のことばかり。あのころはまだ家に子どもたちもいて賑やかだったし、猫たちも若かった。
プリは娘が天王寺の時計屋の貼り紙をみてもらってきた子猫だった。一見ネズミの子かと思うほど、いわゆる子猫らしいかわいさはなかったし、シェルにくらべるとアホタレさんだったし、トイレ以外で粗相をするし、よく網戸の破れ目から脱走したし(買い物に出た時に、よそのお庭でプリと目があったときには肝がつぶれた)、、、でもアホな子ほどかわいいというし、、。



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(京都で)



子どもたちが家から出て行って、京都にひっこして、私は仕事に遊ぶのに忙しく、自分のことばかりであまりかまってやらなかったことが悔やまれてならない。ずいぶんさびしい思いもさせたと思う。家に帰るとそばにいないと後追いをするくらい甘えて甘えて。なのにこちらは忙しいもんだから十分にかまってやらなかった。
だんだん猫も歳をとって、この子らと過ごす時間は余り長くないだろうと思っていたのに、まだ大丈夫と思っていた。だからあまりに突然に悪くなって、、、かわいそうなことをしてしまった。

夕方から、あまり動かなくなって、でもそばをはなれるとウ〜ウ〜うなるのでほとんどそばにつきそう。頭なり体なり時折なでてやりながら。夜9時過ぎからはあまり動かなくなった。時々苦しいのかうなる。10時過ぎ、夫が帰宅するのをまっていたように下顎呼吸がはじまったので抱きしめてやると、数分あえぐようにしてす〜っと、ああ、楽になった、というように息をひきとった。苦しい時間がそれほど長くはなかったことはさいわいだった。

息をひきとるその直前にしっかり私の顔を見てくれたと思う。なにを言いたかったのかな。小さい脳みそでアホタレさんだったけれど、何を思っていたのかな。
うちに来て、幸せだったと思ってくれたかどうなんだろう。もっとずっと家に人がいるおうちのほうがよかった、と思ったかな。

娘にスマホで死に顔をみせてやったら携帯の向こうで泣いていた。きれいな段ボール箱にいれて、地味だけど庭にさいていた花をいれてやった。今夜はソファの上の一番お気に入りの場所ですごそうね。明日は火葬につれていく。


仕事に出ている間に亡くなっていた、というのが一番こわかったので、一番しんどいまる一日、休みの日で、最後まで付き添えて、よかった。夫が帰ってきてからすぐ、というのも待っていてくれたのかな。最後の最後に飼い主孝行してくれたのね。



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これからはシェルさんひとりになった。さびしくなるね。


19年間、家族とよりそってくれてありがとう、ありがとう。ほんとうに長い間、ありがとうね。



(コメント欄閉めました。すみません)
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