topimage

2017-05

西行庵茶会2016〜大日本茶道学会 - 2016.05.25 Wed

いつもそうそうたる席主がお席をもたはる円山公園・真葛が原西行庵にて、保存会今年二回目の茶会。

ご担当は大日本茶道学会大阪支部長さまでありました。(内科系のDrとか)



P5220029.jpg



西行庵と大日本茶道学会とはご縁がありまして。

大日本茶道学会はご存じの方も多いとおもわれますが、圓能斎の弟子であり12段皆伝の田中仙樵さんが創始者。彼の主義は封建時代のままの呈の流儀のお茶を否定し、利休以前の流儀のない時代の如く、流派を越えて自由にお茶を研究しよう、というもの。

ほとんどの流儀が茶道に関する本の出版を禁止していたタブーをやぶって裏千家の奥伝の本を出版したところから圓能斎より破門されたのです(だったかな?あまり確信ない)

一方朽ちるがままだった西行庵を明治時代に再興された宮田小文法師。法師が、破門され行く場のなくなった仙樵さんを援助して、のちに圓能斎との和解へこぎつけたそうです。

(大日本茶道学会出版の行の行台子、真の行台子の教科書、私も持ってる〜)



IMG_2542.jpg



さて、早朝の西行庵、一席目でまたまた弘道館の太田先生とご一緒できてラッキ〜。

受付の軸が仙樵さんの画賛「茶碗と茶筅」で、賛に曰わく

 「数々の 穂先に 人や 迷ふらむ 茶筅の 竹の 本を忘れて」

これは彼の主張そのままですね。痛烈な批判にもなっているのですが、明治の頃から(ほんとうはもっともっと以前から)現在まで、いつの世も昨今の茶道界のありようを嘆く声はつねに存在した。家元制度がある限りずっと続く永遠の課題。(家元制度がなければないで、伝承できないものもたくさあるので全部否定するわけではもちろんありません)


小間の待合では太田垣蓮月さんの画賛。

「まつともし こえゆくかたや もののふの とりはく 太刀の さやの中山」、これは西行の歌、「年たけて 又越ゆべしと思ひきや 命なるべし 小夜の中山」にかけてあるもの。(ちなみにこの歌を引用して細川三斎が中山肩衝茶入を持って帰ってしまった逸話も有名)




IMG_2543.jpg



点心席にかかるのは西行といえば桜!ですので「花下遊宴図」、作者は岩佐又兵衛の息子にして荒木村重の孫、勝重。

瓢亭の点心をいただく。わ!一子相伝・瓢亭卵!
懐石をいただきながら、露地で得意げになんども上手に鳴くウグイスの声も楽しみつつ。



IMG_2544_201605222214211bc.jpg



お菓子が末富さんの、、、、おお!これは噴火口まである富士山!!(画像悪くてスミマセン)

西行と言えば「富士見西行」も有名な画題です。
菓子器がめずらしい源内焼(平賀源内が商売にした)で、ひとつは天橋立図。圓能斎と仙樵さんの中をとりもつ橋立を小文法師になぞらえたもの。



IMG_2541.jpg



道安囲のある小間・皆如庵に席入り。

まずは道安囲の障子を閉めた状態で、亭主がはいってこられ、建水持ち出しの気配を感じ、柄杓が引かれてから障子をあけ、総礼。亭主の向こうには障子をたてない下地窓を透かして緑色の光。これを背負ってシルエットとなってされる点前は美しかったです。


さて、その後はもう〜めくるめく名器名碗の大洪水、ほんまにすごかったわ〜\(◎o◎)/!全部は書きませんが、それらすべてに本席の軸の消息を書いた遠州ゆかりのものだったり西行にちなむものだったり、皆如庵を作ったキリシタン大名高山右近ゆかりだったり、それはもうすざまじい。
よくぞここまでストーリーを紡ぐ一級品の道具がでてくるものだと、、、みなさま、あきれたり感激したり。

濃茶茶碗はすべて高麗茶碗、すごく垂涎の井戸茶碗が出てましたの(@_@;)
薄茶茶碗はすべて桃山時代のもので桃山茶陶のあらゆる分野をそろえて、、、、は〜(・o・)〜*
すごく個性的な古唐津はその銘のとおり「編笠」状。お茶を飲むのもたいへんなら、点てるのもさぞたいへんだろうとおもわれるシロモノ。



IMG_2545.jpg



茶杓の作が、軸の消息の宛先(仙台藩茶頭)の息子だったり、ようそろえましたな。

織田信長が正親町天皇より下賜されたボンボニエールみたいな網代の香合は明治天皇の御衣から作った帛紗の上に。

干菓子器がまたなかせる。
松花堂美術館が泣いてほしがったという(^_^;呉春の絵が描かれた松花堂(田の字に区切られた浅い箱で、それぞれの区画に一人分の干菓子がはいっていた)。



煙草盆が淀城古材の舟形、「これからお茶の世界に船出して参りますの心です。」とおっしゃるが、もう十分太平洋の真ん中くらいまで来られてますよ〜。




IMG_2546.jpg
(西行堂)


お腹も心も満たされたすごい朝の茶会は、終えて外に出てもまだ午前10時、帰りにどこか一つ寄って帰れそうな時間なのでありました。



関連記事

● COMMENT ●

う~ん! too muchto とちがう?

しぇるさま

こんにちは。暁庵です。
西行庵も、西行庵の茶会も大好きですが、なかなか行かれません。
凄い茶会のようでしたが、過ぎたるは及ばざるが・・・・と申しますし、
「つつしむべき」範囲の方が余韻があると最近、思うことしきりです。
もっとも行きたくても行かれない者の、持てない者のやっかみかもしれませんが・・・。
これからリラックスのため、映画「世界から猫が消えたなら」を見に行きます。

暁庵様

コメント、ありがとうございます。(先日はほんまにたいへん失礼しましたm(__)m)

ほんま、7割くらいの力でやるべきところ12割くらいとばしておられましたね(^_^;
私も並べるほどの名器もないし、道具は緩急つけて全体としてまとまりをつけた方が目玉が記憶に残るし、いいかな、と思っていますが、いつもお母上の後見だったのを初めておひとりでデビューということで力がはいっておられたのでしょう(^-^)

「世界から猫が消えたなら」、、、生きていけな〜い!!

世界から猫が・・・

映画、見てきました。
映画案内を見たら、みんなぽろぽろ泣いていたので、”号泣”を期待していったのですが・・・・。
死生観、自分の生き様を考えるには良い映画かもしれませんね。
猫、大好きのしぇるさんだったら、この映画を見てどう思うだろう?・・・と思いました。

暁庵様

HPを拝見するとかわいいにゃんこがでているではありませんか!
ストーリーには直接猫が関係するわけではなさそうですが、佐藤健さん好きなのでちょっと見てみたいような、、
それでも暁庵さんの「号泣」はちょっと想像できない、、、(^_^;


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/661-2aae1bec
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

野村美術館講座〜「名物裂のふるさと」 «  | BLOG TOP |  » 好日居・茶ノ教室夜会〜新茶上市・端午2016

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (7)
茶の湯 (203)
茶事(亭主) (23)
茶事(客) (57)
京のグルメ&カフェ (49)
町家ウォッチング (7)
弘道館 (6)
岡崎暮らし (47)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (30)
京都めぐり2017 (14)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (8)
美術館・博物館 (47)
奈良散歩 (16)
大阪散歩 (1)
着物 (6)
京の祭礼・伝統行事 (34)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (2)
京都和菓子の会 (3)
パリ紀行2014 (7)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
京都でお遊び (5)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
古筆 (1)
ノルウェー紀行2016 (4)
中国茶 (20)
ギャラリー (2)
暮らし (4)
京都の歴史・文化について勉強 (1)
過去ブログ終了について (1)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR