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2017-08

没後100年特別展・宮川香山〜東洋陶磁美術館 - 2016.06.26 Sun

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久々の大阪中之島である。




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レストランもリニューアルされた中之島公会堂。いつみてもすてきなランドマークである。




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電車の吊るしポスターの猫にやられて東洋陶磁美術館にて開催中の宮川香山展へ。
そうそう、この猫ちゃんである。まるでおいでおいでしてるかのようで、その魅力には抗えない。



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茶道の方では宮川香山というと蟹の茶碗が有名。茶碗の高台近くに穴があって、そこから蟹がちょっとだけのぞいている、、という意匠などは、あら!こんなとこに(本物の)蟹が!と驚かすに十分なもの。
明治の世に西洋に輸出する陶磁器として香山が最も得意とした高浮彫りの片鱗である。本来の眞葛の高浮彫り、それはすざまじい超絶技巧なのだ。




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(蛙合戦:蛙が甲冑をつけて合戦をしている。ユーモラス)


美術館には一部だけ撮影OKコーナーがあったので、そこの写真を添えておくが、真骨頂はこんなものではない。(もちろん、これもすごいけれど)
西洋に輸出用のものはこれでもか!というくらい盛っている。土で作り上げ貼り付けられた彫刻の精緻さ繊細さはとても焼き物とは信じられない、マイセンなんか目ぢゃないよ。



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壺の表面に描かれた鳥や獣が途中から急に3Dになる不思議さ。

その超絶技巧もさりながらデザインがそこらへんの日本画家も真っ青のすばらしさ。壺から浮き出る鶉は南宋の絵画を思わせるし、枯れ木の質感は水墨画。枯れて破れた蓮の葉の穴からのぞくと岩の隙間にかくれている蟹がちらと見える、こういうのは日本独特の美意識。どちらかというと西洋向けの盛り盛りのものより、余白の美が感じられる作品の方が印象に残る。

枯れ蓮の上にしがみつく鼠はその細い指までリアルに再現されていて、今にも動きそうだし、その景色の寂寥感、鼠の不安感みたいなものまで感じとれてしまう。

上記の蛙合戦とか、百鬼夜行の付喪神の行進とかユーモラスな題材の物もたくさんあって、そうそうあのにゃんこのポーズだって、普通の作家はあんな格好の猫はなかなか作らないと思う。(でも猫飼いにはお馴染みのかわいすぎてヨダレの出るポーズなんだな^_^;)




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木にとまるちいさな雀にも小さな舌を与え、この私たちをさそってやまないにゃんこには小さな歯も舌もあるのだ!ああ、この肉球がタマラン、、、


香山は天保13年に京都の真葛ヶ原(円山公園の一角、西行庵のあるあたり)、陶工・真葛家に生まれたのだが、宮様からもらった香山の称号を名乗った初代ということになる。のちに輸出向けの陶磁器を作るために横浜に移住、工房・真葛窯をひらき活躍した人。

ちなみに眞葛焼は江戸初期にさかのぼり、初代の長男から現在も続く京都眞葛(宮川香斎)、次男から続き、香山が6代目になる系統(横浜眞葛)がある。残念ながら横浜眞葛は戦争もはさんで4代で途絶えてしまったらしい。

京都の眞葛(香斎)は茶陶、茶碗が多く、茶会ではお馴染み、私もひとつ持っている。香山との家系の枝別れはずいぶん早い時期だったのだな、と今回の展示で初めて知った。




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右の蟹も、壺にほんまものの蟹を貼り付けたとした思えない。お湯を注いだら赤くなったりするかもよ(*^_^*)

それにしてもこれらはあくまで西洋人好み、というか日本の狭い家には置けないし似合いそうもない。大邸宅ならまだしも我が陋屋においたとしたら、そればかりが目立ってしまうわ。こうしてその超絶技巧をガラス越しに楽しんでちょうどいい、、のかもしれない。後年釉薬の研究として陶器から磁器にうつった香山、そのあたりの作品(花瓶とかコーヒーカップとか)なら使えるけれど。





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たっぷり香山の作品を楽しんで、せっかくここまで来たので中之島公会堂でランチしよう。



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リニューアルしたとは言え、内装もあまり変わらず(その方が良い)メニューは一新されたものの、名物オムライスは健在でありました。



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北浜の大阪証券取引所前の五代友厚さんの銅像を見つつ帰路につく。
いったいだれの銅像?「ごだい、、、??」だれやそれ?とついこの間まで思っていたのにね。
TV朝ドラおそるべし。



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