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2017-10

桜散初の茶事 - 2013.04.07 Sun

  うらやまし 心のままに 咲きてとく
          すがすがしくも 散るさくらかな
  (蓮月)

この季節、桜始開の茶事と桜散初の茶事をひらこうと思ったのは、この蓮月さん(太田垣蓮月尼)の軸を手に入れたからでした。

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ここ岡崎は蓮月さんにゆかりの土地なので(一時住んでいらした)、この軸を眺めながらのお茶もいいなあと。
今回の桜散初の茶事はベストタイミングというべきですね。

でもこのたびの茶事は始まる前からかな〜り波乱含みで、始まってからもいろ〜んなアクシデントがあって、それでも心に残るような茶事だったと、亭主は思っているのですが、、、(^_^;

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前回の茶事では待合に、今回は玄関にかざった西行さんの歌。

    風吹けば 花咲く波の 折るたびに
             櫻貝寄す 三島江の浦
(淀川河口あたりの古称)

さて、これを書いていただくようお願いしたのが実は意外な方で、、、むふふ。。。
(答えは最後に追記で明かします(^-^)  )

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汲み出しは、この季節にしては少し汗ばむほどの陽気でしたので、小豆茶を冷やして。
小谷真三さんの倉敷ガラスのコップです。

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このたびは男茶会、、、じゃありませんが、水屋も含め亭主とお正客以外は男性のお客さま。皆様遠方からおいでくださいました。
しかも、それぞれ独自の世界でハイレベルな仕事、活動をされている方々なので、なまはんかな知識ではその世界には対抗できません。

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なのでひらきなおって、自分の趣味全開!でいこうと。

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本席の軸は、私の茶道の原点、K大心茶会の創始者であり西田幾多郎の弟子であった哲学者、久松真一先生のもの。

「随所作主」(臨済録より)

いましめとして、自分のこころにいいきかせる言葉です。
どんな境遇にあっても、どんな相手と対面しても、自分自身を見失うことなかれ。

さて、前回も使って、今回も登場させたのがこちら。

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じゃ〜ん!

特注の自在!
煤竹を吟味して、鈎を辛夷の自然の股を利用して、大工さんにつくってもらいました。(監修by I君)
裏千家では釣り釜は3月、しかも中柱のある茶室には使わぬ方が、、というのは知っていますが、せっかく天井に蛭釘があるのに、これを使わぬ手はないと思いまして。

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釣り釜は炭手前をしてこそ、なので後炭も省略せずに。小上げ・大上げ・大下げ・小下げ、、、

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水のたっぷりはいった重い釜を、この小猿(木の部分)ひとつで受け止める不思議。力学的に考えれば考えるほど、よくできてるなあ、と思います。

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今回も懐石は三友居さんにお願い。(自分で料理する日はまだまだ遠い、、、えへへ^_^; )

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すごく美味しかったのが強肴のこれ。外を見ただけでは揚げ物?だったのですが、、、なんとこれ、筍のすり下ろしで作ったひろうすなんです。初めての食感でびっくりした〜。

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流派の違う方もおられたのですが、それぞれお茶の世界に造詣が深く、いろいろ勉強になるご指摘を受けまして感謝です。
(水指の位置がちがったり〜、、、廊下をどたどた走り回っているのが丸聞こえというご指摘をうけたり〜、、、(^◇^;)、、、お恥ずかしいかぎりで。
でも、流派による違いって、じつはつきつめていくととても面白いんです。

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お菓子は今回も北白川の山もとさんに特注。淡青(餡)を内包した白。銘を「白磁」とつけさせていただきました。(ね、自分の趣味全開もいいとこでしょ?)

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で、後座の花入が白磁の壺、、、というのはやりすぎだったでしょうか。

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薄茶器を海松貝にしましたので、、、、

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前回も干菓子は貝寄せ(末富さん)

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今回は亀廣保さんの貝寄せ。

いずれも宝石のように美しい。


席が終わって待合でしばらくお話しをいたしましたが、かなりハイレベルな学問的なお話しがとびかっていたので、私はぼーぜんとそれを拝聴するのみ。こんな方々をよくぞお招きできたと、いまさらながら冷や汗もんです。

そして、遅参されたN様より、お詫びにと、すご〜いもの(もちろんお茶関係)をいただいてしまって、なんだかかえって良かったようなすごい得したようなO(≧▽≦)O気分。ありがとうございましたっ!!

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これから、季節は緑の候へ、うつりかわってゆきますね。


<さて、西行さんの歌を書いてくれはった方はこの方、、、>  →READ MOREを押してね

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俵 越山先生、こと元・越前屋俵太さん。(探偵ナイトスクープでファンだった)
京町家・風の会の例会でご縁があって、依頼しました。

こんな依頼は初めてと越山先生、御本人自ら届けてくださいました。
これからもこんな依頼があれば、是非受けたいとのことでしたよ。

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正式に書をやった人ではないゆえの、ええ味がでてますね〜。

ちなみにこの歌を選んだのは、テーマの櫻と貝の両方の文字が入っているからなんです。(^ー'*)b

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● COMMENT ●

ついに自在を掛けられましたね!
すごいです。

食いしん坊で申し訳ないですが レンコンを擦ったものを私も作ったことがあります。レンコンと一緒に白玉も入れてこねました。道明寺でもいい気がいたします。

しぇるさんの茶事は本当に楽しそうですね。「やまもと」ってすごいお菓子屋さんだと思いませんか?
私は小さくても一緒懸命作っている菓子屋が好きです。
茶事は自分のスタイルですればいいと思っています。これからも出来ます時は楽しい茶事をなさって下さいね。

今回の字はあの方だったのですね。転向されて楽しそうですね。

ついでにレンコンも書きましたが タケノコでも作りましたよ。三友居さんはやはりお茶の店ですね。
厚かましくも何度も食べ物ばかりで失礼しました。

いいなあー

しぇる様

素敵なお茶事ですね。桜の散るのをテーマになさるなんて!
李朝の家具も散見され、しぇるワールドを堪能しました。

私がやるのは「ままごと茶事」 器が葉っぱだったりして・・・。えへっ!
あ、でも向付の器、私が使っているのと同じ形でびっくり。
がらくた・骨董市であの手この手で値引き交渉した末にゲットしたお気に入りのものと。
菱形に見えるけど微妙に平行四辺形なんですよね。
なんだかもうそれだけでお茶事に燃えます。

ひいらぎ様

ありがとうございます。
最初ほんと、たいへんだったんですよ〜。でも終わりよければすべて良し。
心に残る茶事になりました。
皆様、ほんとよく拙宅へおいでくださったこと。茶の湯というキーワードだけで、このような方々とお知り合いになれた幸運を思わずにはいられません。
ひいらぎ様もですよ。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

ハマミケ様

この向付は大正時代くらいのもの、といわれたような記憶があります。
当時は型物の器がたくさんつくられ、絵付け、色づけで変化はつけるものの、形は基本同じ物がおおいそうで、ハマミケ様のものと兄弟だったかもしれませんね。
葉っぱの器、なんて利休さんがやりそうですね。
大向こうをうならせるような道具はなくても(私ももってない)、お茶事は工夫次第でいかようにも楽しめますねえ。だからよけいに楽しい!

はじめまして

はじめまして。
いつか京都に住むことを目的に、京都のWEBマガジンでも作りながら京都のを勉強しようとしているものです。

本日は、たまたまこちらのブログを拝見しましたが、なんだか・・・素敵でコメントを載せさせていただきました。

いつかこういった情報を自分でも載せられるようにがんばってみます。

あと、もしよかったらなんですが、私の京都マガジンに時折紹介させてもらっても大丈夫でしょうか?こちらの記事を参考にしましたとリンクをはらせてもらう形です。

それでは、またブログの更新、楽しみにしております。

緊張するお席でしたでしょうに、見事に亭主を務められたご様子、おめでとうございます。何があっても謙虚にお茶を一服差上げるという原点を忘れなければ、お客様もその気持ちを受止めて下さると思います。
桜始開から桜始散の茶事へと、しぇるさま独特の工夫でみごとに繋がりましたね。
「随所作主」、私もこの言葉を肝に銘じて精進したいと改めて思いました。私の蓮月は秋のものなので、またその頃にはぜひお招きしたいと考えています。

先のお茶事の記事でお書きになっておられたもうひとつのお茶事とはこれですか!アイディアといいご準備といい、とても真似できないです~(尊敬)やはり茶事をしてこそのお茶ですよね・・私も頑張らねば。
自在も素敵ですね。自然の形を活かしてのこしらえも茶の湯ならではですね。ところで、これで上げ下げはどのようにするのでしょうか?お恥ずかしながら、鎖でしか経験がないのでお教えいただけると嬉しいです。

わこう様

すごいWEBマガジンを作っておられるんですね。
これからこちらこそ参考にさせていただきます。
あ、のせていただけるんですか?
それは光栄です。
これからちょくちょくのぞかせていただきますね!

そらいろつばめ様

いや、もういろいろありまして、またお目にかかったときにでもお話ししますね。
ほんとうにお茶を一服さし上げる、というのはなんてすごいコミュニケーションツールだろう、と思わずにはおれません。
いつもは失敗してもベロをだせば許してくれるお客さまが多かったのですが、今回少し緊張するお客さまをお迎えして、なんだか一つの山を越えたような気がします。(まだまだ未熟ながら)
苦労や苦痛やいろいろあるから、よけいにお茶がより深く楽しいのですね。
しんどかった、といいながら、茶事がますますやみつきに、、、、

秋、楽しみにしてます!

しまこ様

いや〜茶事ってホント、楽しいです。
お稽古もそれなりに楽しいのですが、茶事のための稽古とおもえばさらに力が入ろうというもの。あるていどお稽古された方には茶事を是非にとおすすめしたい!

この自在ができたときに社中の先生も含め、みんな初めてなのであれこれさわってどうなっているのか?と盛り上がりました。釜の弦を支えながら、この小猿の紐が掛かっていない方を浮かせて辛夷の枝を押し上げるだけでするすると上がります。これは実際さわってみないとおわかりづらいと思いますが、、、

こんにちは、しぇる様

あ~、とっても素敵ですね。
私もいつの日か、しぇる様のようなお茶事が本当に出来るのでしょうか??
まったくそんな気がしません・・・。
私もドキドキ第一回お教室が終了しまして。
学ぶことが多すぎて、体も頭もついていきません・・・。とほほー。

いけこ様

ここまでくるのにウン十年、そんな私でも、苦労して帛紗さばきを練習した時もありました。
(今もお上手とはいえませんが、、、)
千里の道も一歩から、一歩一歩が気づいたら長い大きな積み重ねになっていることでしょう。
いけこ様はまだお若いので、これからですよ。ご精進ください。
薄茶が点てられるようになったら、またお茶会によんでね〜!

しぇる様、ご解説ありがとうございます!本当に、あの小猿だけで支えているのですか~!お写真、じっくり見直してしまいました。
私も仲間内でお茶事の真似事をしようと話していたら、なんと席主様のご懐妊が判明!まだまだ先になりそうですねえ。

しまこ様

それはめでたい!
胎内にいるころから茶事体験、いいじゃないですか〜≧(´▽`)≦
安定期に入ったら是非席主様とごいっしょに茶事なさってください。


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