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2017-08

西陣・藤田家住宅 - 2016.08.26 Fri

西陣は、応仁の乱西軍・山名宗全が陣をかまえたところから西陣とよばれるようになったのは周知のことと思います。



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今出川堀川の少し北、山名宗全邸宅跡の碑がたってます。町名も山名町。



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この碑のところから数歩西へ、国の登録有形文化財・藤田家住宅があります。文化財登録をうけると年に何回かは一般公開の義務が生じるのですが、今回「京の夏の旅」の一環として公開、行ってまいりました。
虫籠窓が重厚でいい感じ。

ちなみにここのほぼすぐ隣にかつて干菓子のUCHUさんがあったのよ。(現在は御所東)いまでもあります(^_^;




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もとは帯製造の機(はた)業を代々いとなんでこられたお家だそうですが、現在機業はもうされていないそうです。より歴史のある東棟に現在もお住まいです。今回の公開は新しい(昭和10年)西棟のみの公開です。



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おお〜!見事な夏座敷!

建具も長押の上の障子まですべて葦戸で、年代を経て飴色になった網代。

大きな町屋へ行くといつも思うのですが、年二回の建具の入れ替え、、いろんなサイズ、いろんな意匠の建具がこんなにたくさんあるとたいへんだろうなあ、、と。
これくらいの大店になると男衆、女衆と、使用人はたくさんかかえたはったと思われるので人海戦術でいけたのでしょうけど。それにしても季節外れの建具を収納する場所も潤沢にある、というのはさすが西陣、と思わせるのでありました。



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庭の正面に見えるのは茶室・養心亭。四畳半+水屋で又隠に似ているとか。命名は表千家の堀内宗完だそうです。中が拝見できないのがとても残念。
西陣の旦那衆にとってお茶も嗜みのひとつだったのだなあ。よい時代だったと推察いたします。




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茶室にならんでりっぱな蔵もありました。



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蹲居になりそうな庭の石に丸太の縁側。



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手前の六畳は網代は敷いていなかったので、飴色の畳を見ることができるのですが、これがまた上等な「中継ぎ畳」。

写真が暗くてわかりにくくてスミマセン。でもなんとなく畳の真ん中に色が違う筋のようなものが見えませんか?より繊細で細い若いイグサを使う為、長さが足りない分、一幅分を二本のイグサで編んであるのだそうです。その交差する部分が色が違うわけです。

手間のかかる畳で現在では廃れてしまっているのですが、京都迎賓館に新しく作られた中継ぎ畳があるそうですよ。



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六畳のさらに手前にはこんな三階までの吹き抜け空間が!
しかもここの窓にもしっかり葦戸がはまってる!

横にわたした板は流木だそうで、当時のご当主のこだわりがすごい、というかかなりの数寄人だったんですね。
西陣の町家は、織目がよくみえるようにと織屋建てという天井が高く採光がよい家が多いのですが、ここも仕事をする部屋ではないにもかかわらず、その意匠をとりいれている感じです。

この吹き抜けがあるだけで真ん中の六畳が明るいし。




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吹き抜けの下には水屋設備があって、六畳を茶室として使うときの水屋になったとか。よほどお茶好きだったんですねえ。糸偏産業盛んなりし頃の旦那衆の教養嗜みってすごいものがあったと思います。現在の社長さん方は、、???(´・_・`)

接近してみることはできませんでしたが、流しの前のタイルもいい感じでした。



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吹き抜けのさらに手前には洋室。
昭和初期の町家建築にたいがいありますね。この部屋の向こうが表通りになります。



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急な階段を上って、、、



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二階には広い座敷が南北にあり、一階にくらべて開放的で明るい部屋です。
こちらには当時使われていた道具などをディスプレーしてます。
古い扇風機やミシンなど。扇風機は思わず懐かし〜と言いそうになりましたが、歳がばれそうなので言いませんでした。(。-_-。)



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こちらの座敷は珍しい板壁。
これも当時のご当主の趣味だったとか。ちょっと落ち着かない感じだけれど。



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かつては西陣の甍の波が続いたであろう景色も、時代です。マンションやビルが目立ちます。景観条例も残念なことになってますね。



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二階から先ほどの吹き抜けを見下ろしたところ。この景色を毎日見ながら暮らすのもいいですね。



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もう一つの座敷は書斎みたいになっていて本の全集ものがぎっしり。



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「山名町藤田機業店」

かつて商品などをいれたであろう箱。
そういえば、あちこちに飾られている掛け軸や屏風に名物裂や帯地などを使っておられました。そのころの名残でしょう。




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私が学生だったころまでは、西陣ではあちこちで織機の音がガシャンガシャン聞こえていたと思うのですが、今はもうめったに機会がなくなりました。着物離れとか、糸偏業界いろいろたいへんな昨今ですが縮小してもせめてとだえることがないように祈るばかりです。着物文化も同じく。



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帰りに藤田家ご近所、いつも茶事のお菓子でお世話になっているところの愛信堂さんで黒蜜ミルクのかき氷を(o‘∀‘o)*:◦♪

やっぱり和菓子屋さんのかき氷は一味違う。和三盆の黒蜜!!汗がすっかり引きました。




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● COMMENT ●

UCHUさん、こちらにもまだありますよ。
猪熊通の方へ数軒先、4軒並びのお家に。
藤田家見学したいな~と思いながら前通ってます。
段差がかなり多くて厳しそう(^^;

夢風庵様

あら、UCHUさん、まだあそこにあったのですね。気づかなかった。

二階はちょっとしんどいけど、一階部分は最初の玄関さえのぼってしまえばあとは平面だから大丈夫だと思うよ。


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