topimage

2017-10

一客一亭〜乙女の茶事 - 2016.12.13 Tue

乙女の茶事におまねきいただきました。場所も利休さんゆかりの堺にて。しかも一客一亭というぜいたくな。


前日は夜咄の茶事、今日はこの一会のあとダブルヘッダーで夜の一客一亭もこなすという、、、麗しくたおやかな乙女は実はタフな乙女でもあったのです。



IMG_4861.jpg



小学校の頃から通っていた、とおっしゃるお茶の先生のお家をお借りしての茶事、堺のこのあたりは戦災で焼けなかったそうで、このお屋敷も古くて重厚で萌えるツボが満載。

待合の茶室で前茶をいただき、何本も木がうわっている庭の露地をとおりぬけて四畳半の茶室へ。



IMG_4854.jpg



茶室の入り口ではこんなモノもお迎えくださりました。(萌えるわ)



IMG_4865.jpg



お屋敷の中にひっそり隠されている呈の茶室はよく見ると、材や建築技法にさりげなく凝っていて、できれば建築士の解説付きで席入りしたいような茶室でありました。躙り口はなく、貴人口ともいうべき障子戸から入る光はやわらかく変化し、室内は明るくなったり暗くなったり。


ここで子供の頃から自分のお稽古がおわっても居心地がよく、ず〜っと他の人のお稽古を日が暮れるまで見ていたのだそうです。つい頭の中で小学生の時の彼女を想像してしまいました(^_^; お菓子をだされてうきうきしている様子とかも。

そんな先生との出会いが彼女をお茶専門の勉強の道に導いたのでしょう。人生の長さは三倍近く私いってますけれど、茶の道の濃度の濃さでは彼女の方がはるかに先輩なのです。




IMG_4858.jpg



炭手前のあと、懐石の間に火はよく熾って、釜はごうごうと音を立て湯気が渦をまく。この火を見るのが炉の季節の一番の楽しみ。
お手製の懐石、一客一亭は膳をお持ちだしになりますが、水屋人員なしなので給仕もし、料理のアレンジもし、席でのお相伴もし、、、八面六臂とはこのことか(◎-◎;)

ななめ差し向かいでさしつさされつ、かなりのウワバミでいらっしゃるので、石杯と徳利が居酒屋の雰囲気、私も酔い気分でハイテンション、しゃべるわ食べるわまあ忙し楽し。ついに別杯として遊興盃*なるものまで出てきて、お互いに一番でかい盃が当たり、飲むわ飲むわ、さらに重ねる酒の盃 ♪飲めども尽きずくめどもつきせぬ〜〜宴は最高潮、これぞ一客一亭の醍醐味!

(*遊興杯:サイズの違う盃3〜5個がマトリョーシカみたいな入れ子になっていて、サイコロの出た目で決定したサイズの盃で酒を飲む。中には歌を歌う、という目もあるよ)




IMG_4859.jpg



お手製の懐石は煮物椀の蕎麦饅頭がおいしくて。そばがき大好きな私としてはうれしい献立、そうか煮物椀にもできるんだ、と学習。蛸の出汁がよくきいたおでんも冬ならではのごちそう、これも懐石になるし、むしろ一客一亭のときは鍋ごともちだしてとりわけるのがよい感じではないか。

懐石をおいしく頂戴した後はこれもお手製の百合根きんとんの雪餅!




IMG_4867.jpg



中立の後の後座は早くも傾き始めた冬の日でやや暗くなった茶室に燈火をともして。
乙女、かなりお点前豪快です。すがすがしいくらい。

お茶が好きで、お茶に関わる仕事もなさりながら、京都のお茶仲間とあちこちで釜をかけておられる(せんだっての新旧乙女茶会もいっしょにさせていただいた)。

その茶会がお金はかけないけれど手間をかけ、アイデアをもりこむ、かつ正統派の王道勝負の茶会。将来はこんなことをしたいという夢もお持ちなのです。まだ二十代前半の若さゆえ、これから先に無限に広がる時間と可能性がまぶしくってしょうがありません。(ゆく先々まで見とどけるほど長生きはできそうもないのが残念だわ)

まだお若い分数少ないご自分の道具と、先生の道具をバランスよく配置して、堺という町の雰囲気も楽しめる道具組でした。それにしてもいいお道具を、そして最大の茶道具の茶室をこうして使わせてもらえるなんて、どれだけの師弟愛なんだ、とうらやましくもある師弟関係が垣間見られて、これも印象深いご馳走でありました。




IMG_4866.jpg



茶室から出るときにかえり見た畳にできた光の模様の美しさに感動しつつ、乙女との一客一亭の茶事はおわりました。あ〜楽しかった!!

茶を通じてでなければ、娘より若い人とこんなに楽しい時は共有できないと、そう思います。茶の功徳に感謝、そして、これからどんどんいろんな方向に発展していくであろう乙女の未来を、こちらの寿命が続く限り楽しみにしております。








関連記事

● COMMENT ●

是非一度お茶室拝見したいです。
茶事に招かれ、乙女と飲み比べもしてみたい^^

建築士様

はい、機会がありましたら是非(^-^;

堺はまだまだいい茶室がかくれているかも、です。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/775-c63cf4dc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

北野天満宮御土居の紅葉2016 «  | BLOG TOP |  » 晩秋栂尾高山寺

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (8)
茶の湯 (213)
茶事(亭主) (24)
茶事(客) (58)
茶会(亭主) (2)
京のグルメ&カフェ (52)
町家ウォッチング (7)
弘道館 (6)
岡崎暮らし (49)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (32)
京都めぐり2017 (26)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (8)
美術館・博物館 (52)
奈良散歩 (19)
大阪散歩 (1)
着物 (6)
京の祭礼・伝統行事 (38)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (2)
京都和菓子の会 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
パリ紀行2014 (7)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
古筆 (1)
京都でお遊び (5)
ギャラリー (3)
暮らし (4)
中国茶 (23)
京都の歴史・文化について勉強 (1)
過去ブログ終了について (0)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR