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2017-04

「茶碗の中の宇宙〜楽家一子相伝の芸術」〜京都国立近代美術館 - 2016.12.26 Mon

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これは毎朝の通勤時の眺め。
岡崎の国立近代美術館。ここでは珍しい茶の湯関係の展示はなんと!




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楽家歴代の茶碗がずら〜っと並ぶという、さらに楽家とも深い関わりを持ち当代の楽さんが憧れる光悦がまたずらり、乾山もあるよ、、、みたいな、夢のような楽家集大成。


楽美術館で見たことがあるものがたぶんほとんどだと思うけれど、同時に同一平面にこんなにたくさん並ぶのははじめてじゃなかろか。(少なくとも私には)
中でも長次郎がこんなにたくさんの大盤振る舞いにはびっくりだ。しかも本や雑誌によくのっている有名なやつばかり。

黒楽大黒、赤楽無一物、ユニークな四角いムキ栗、赤楽太郎坊の重文クラス、映画「利休にたずねよ」にウン百年ぶりに使われたことで有名になった万代屋黒(意外と小さくてかわいい)、これも映画「本覚坊遺文」でその名前を覚えたところの黒楽本覚坊、、、、

いずれもカセカセにかせた肌。
これに湯をいれると変わるんだな〜色が。ここでは望むべくもないが、先日の玄庵茶会ではおしげもなく所蔵の黒、古狐を使ってはって、あ、色が変わる、、、と思ったのだ。

使わないと茶碗もミイラになるが、楽はもともとほっておけば土くれにかえってしまうような脆弱さもあるので、なかなか使えないよなあ、、、。




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面影もあった。

いつも稽古場で使っている黒楽茶碗は一応面影写しということになっており、みんな茶碗の銘をたずねられるとそういっているのだが、全然ちがうじゃん!ほんものと。胴体にほんのり赤が入るのは同じとしてもこれも本歌はかせていることはんはだしい。ほんまに黒?赤と言っても不思議じゃないほどの色のぬけ方。

面影もそうだが、長次郎の時代にはそもそも赤楽と黒楽の区別があったんだろうか。札に「黒楽」と書いてあるから黒なんだろうけれど、赤楽といわれてもそうかな、と思うような茶碗がけっこうある。特に茶筅すれのはなはだしい内側なんかどうみても黒くない。それに長次郎の赤は赤と言うより渋渋のベージュ〜茶色、いわば土色だしなあ。




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あとは歴代の茶碗がならぶのだが、あ、ここからはっきり違う!というのはテラテラ光る釉薬がいきなりでてくる道入=のんこう。はっきりここから時代がかわるんだ、とわかるような展示方法。
そして道入への影響をかなり与え、交流のあった光悦の茶碗までならぶのはうれしすぎる。名碗雨雲はじめ楽さんが一番好きだとおっしゃる乙御前(これ五島美術館まで見に行ったなあ、、、、)

6年前、当代の還暦記念茶会へ参席したときにはじめてお披露目された白い光悦「冠雪」(益田家から預かり状態でそれまでどこにも公開されていなかった)当代の御命名、手にとらせてもらった記憶がある。それ以後時々あちこちで展示されているのを見たが、ここでもまた会えた。


あとは右が凸、左が凹になっている印象深い五代宗入の亀毛、五岳がここから始まった七代長入、篦づかいの九代了入、当代の父上十四代覚入の作品のなかに当代のあのアバンギャルドな焼抜き作品の萌芽を見る。

一番多い展示は当代の焼抜きシリーズだが、これはお茶的にはどうなんだろう。むしろオブジェとして見た方がいいのかもしれない。どちらかというと当代もオーソドックスな茶碗の方がええな。

そして次期・吉左衛門の篤人さんの作品。オーソドックスでちょっと好きかも。まだお若いのでこれからどのように変化成長して行かれるのか未知数だが、いずれにせよ楽家は安泰だわ。




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当代は、父上が亡くなった61歳をとおり過ぎられ、いよいよ次代へ繋ぐ準備を意識しはじめはった、そのための集大成なのかな、と思えるような見事な展示であった。


新年そうそうに、ここで開かれる楽さんの室礼による立礼席に参加予定(券はゲット!)。それもまた楽しみにしつつ今年の美術館めぐりをここでしめくくり。





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