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2017-06

ニッポン画山本太郎氏トーク+能と狂言@京町家〜大西常商店 - 2016.12.28 Wed

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河原町から松原通り。
四条より少し南になるので観光客はほとんど歩いていない、そして古い町並みがなんとか残っている通り。昔は祗園祭の山鉾はこの道を通ったそうだ。




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仏光寺の南のエリアで京都の伝統的産業や小売店(和蝋燭屋、簾屋、表具店などなど)の名残がかろうじて。
こういう古くて重厚な町家も散見できる。



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ここはもう店じまいしてはるみたいだが、隣の大きなビルのとなりで体を小さくこごめてかわいそう。



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表の赤青ポールが示すとおり、ここは祗園床という床屋さんだったようだ。




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その並びに立つ大きな表造の京町家は京扇の大西常商店さん。

昨年の祗園祭の時から常の会という主に能を中心としたイベントを楽しむ会を立ち上げられ、その当時からちょくちょくお邪魔させてもらっている。ちなみにお茶室もあるので、イベントにはかならず茶会もついてくるのがうれしい。





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このたびは「Merry! Merry! 和楽 @ 京町家」と銘打って、薩摩琵琶、ニッポン画の山本太郎氏のトーク、観世流シテ方田茂井さん(+味方團さん、河村浩太郎さん)の常連による能+狂言のもりだくさんのイベントが。


なにをおいても昨年細見美術館で見た琳派特別展の中の「ニッポン画」山本太郎さん、いっぺんでファンになってしまった彼のトークショウは行かねば行かねば。



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(その時画集買った!)



一番印象的だったのは「桜川隅田川」

謡曲の「桜川」と「隅田川」を左双、右双に描いた屏風なのだが、お能を知っている人にはクスリと笑えるエッセンスが盛りだくさん。

左双に桜川の主人公(娘が自ら親のため身売りし、そのため物狂いした母が、網で川に流れる桜の花びらをすくいとろうとする場面)が網ならぬ電気掃除機で水を吸い取っている絵。
右双に隅田川の主人公(子供を失って物狂いになった母が隅田川のほとりでその子がすでに亡くなっていることを知る)がスリングにキューピー人形をつっこんでいる絵。


で見られます)



他にも「弱法師(よろぼし)」や、「卒塔婆小町」をモチーフにした絵があり、きっとお能が好きな方なんだろうな、と思っていたら、なんと!京都造型大学在学中は能楽部だったんだそうな。そりゃくわしいはずだわ。田茂井さんともその時からのおつきあいだったとは。




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羽織姿で登場しはった山本さん、トークも軽妙でおもしろい。
ちなみに奥の鏡松は某能楽舞台の山本さんの下絵。

昨年の琳派400年、スーパーマリオ30年記念で描かれたマリオとルイジの風神雷神。もちろん俵屋宗達のものだが、後年尾形光琳、酒井抱一が写したのは昨年国博でならんで見たよね。ところが宗達以前に似たような絵やモデルがある、という話がとてもおもしろかった。

時間的・距離的にいって宗達が三十三間堂の風神雷神像(鎌倉時代・国宝)を参考にしたというのは有名なはなし。ところが北野天神縁起絵巻(鎌倉時代)にでてくる雷神のコミカルさが実に宗達のに似ている。しかし、だれでも見ることができた絵巻ではない。どうやって伝わったのか?

さらにもっと昔に風神雷神のルーツをさぐるとなんと6世紀、敦煌の莫高窟壁画に宗達の風神雷神にあまりに似ている風神雷神図があるのだと!ほんまそっくりやわ。しかし、当時の日本人が見ることは叶わなかったであろうし、いったいどうやって伝わってきたのか。個別にアイデアが天から降ってきたのかも知れないが、なんらかの形で日本のあの時代に伝わってきたと思った方がミステリアスでわくわくするではないか。時はまさに南蛮文化が押し寄せてきた怒濤の時代でもあったし。


それから数年前に絵本出版社とのコラボで作ったポスター兼初夢枕下の「年末年始の図」がおもしろかった。
サンタさんが大きな袋と一緒に鯛をかかえていたり(恵比寿か大黒か)トナカイと鶴がいっしょにとんでいたり、サンタのソリなのか宝船なのかわからない乗り物があったり、、で、このポスターを折りたたむと初夢を見るときに枕の下に敷くとよい、といわれる宝船の絵にもなるという付録。

世間はクリスマスがすんだらすぐ年始の準備にあわただしい、屏風も出したり片付けたりはしんどいのでクリスマスから年始まで飾っておけるものを、、というのでクリスマスの意匠と正月の意匠がごっちゃになった年末年始屏風というのも描いておられるが、これはナイスアイデアだわ。



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間の休憩時間に、山本太郎画伯の画軸(これもバカンティマウス+雪舟、、のおもしろい絵だった)のかかる茶室で一服よばれる。
中にキラキラの錦玉、羊羹のちりばめられたきれになお菓子を作っているのが、知り合いの若い和菓子職人のMちゃんだったとはしらなんだ!!感激。



さて、ニッポン画のトークのあとはいつもの常の会メンバーによる仕舞と素謡の会。それに年末特別企画で茂山千五郎一門の若手による狂言も。


演目は「七宝充満の宝を降らし国土にこれをほどこしたまふ」のめでたさを言祝ぐ部分の「羽衣」仕舞、素謡「弱法師」「蝉丸」、狂言はこの会場のすぐ近くにある因幡薬師にちなんだ「因幡堂」(因幡薬師はしっていたけれど、これほど有名なお堂とはしらんかっった、、、)、因幡にちなんだ仕舞「松風」(因幡の山におふる松とし聞かば、、、)、最後にめでたくかしく、「金銀珠玉は降り満ちて」の「岩船」。

仕舞を習っていると、それぞれの型をプロがいかに舞うのか興味をもって見ることができるのでことのほか楽しい。
(ただいま「杜若クセ」を習っているのだが9分あまり、覚えられん〜〜)



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アンコールはお約束の「土蜘蛛」、金銀珠玉ならぬ蜘蛛の糸がみなさまの頭の上にふりかかり、、、盛況のうちにおひらきとなった。(お隣にすわられたのが、また偶然にもお茶友さんであったのにびっくり!)




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かえり道、クリスマスナイトはふけてゆく。




<おまけ>

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クリスマスコーディネート(?)




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● COMMENT ●

しぇるさん、こんにちは

松原通り、

確かに、今では貴重な昭和の香りがしていますよね

五条のカフェに行く時は

四条寺町から、てくてく歩く界隈

私も、何気に気に入っています


今年も暮れゆきますね

しぇるさんも

ご家族と、良い年を御迎え下さいませ^^

高兄様

今年はいろいろお世話になりました。
来年はもっとオフ会(?)したいですね。

いろいろありましたが、今年もまもなく終わり、来年もよき年でありますように。
またよろしくおつきあいくださいませ。


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