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2017-11

新春公演「竹生島」〜大津伝統芸能会館 - 2017.01.13 Fri

大津伝統芸能会館、もう3回目かな。今回は今年最初のおめでたい回なので「神様に出会うお正月」と銘打っての公演。



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まずは大津市歴史博物館館長の橋爪さんの「琵琶湖と竹生島」についてのお話し。

古来琵琶湖は「近つ淡海(あふみ)」と呼ばれていたのが、いつから「琵琶湖」とよばれるようになったのか、の考察がおもしろい。14世紀の文献には「湖の形は弁財天の持つ琵琶の形をしている。」という記載があり、1500年代の文献にはじめて「琵琶湖」という名称が見られるのだそうだ。

また竹生島にまつわる伝説や弁財天との関係についてもあれこれ。時間があればもっと聞きたかったな。

いつも巳年には茶の湯の道具に琵琶=弁財天の持ち物、がでるのはなぜかな、と思っていたが、八臂弁財天(腕が8本)の頭頂部に、体が蛇体の宇賀神さんをのせてるからなのか!(たぶん)と納得できた。



ついでめでたい神歌・素謡を観世能の重鎮・浦部好弘師で。

「とうとうたらりたらりら、たらりあがりららりとう、、、」

元旦、平安神宮で見られなかった式三番、ここで「翁」を聞くことができたのでうれしい。

   天下泰平、国土安穏、千秋萬歳の、、、、

いとどめでたし!めでたい!




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そして「竹生島」

シテ:味方玄師 (漁翁+龍神)  ツレ:浦部幸裕師  (女+弁財天)
明神の社人: 茂山茂師



ストーリーはきわめて単純。

延喜の帝(醍醐天皇)の臣下が竹生島へ詣でるべく鳰の浦に訪れ、とおりかかった釣舟(若い女と漁師の翁が乗る)にのせてもらう。(舟をあらわす作り物がごくシンプルな竹の輪っかを二つかさねたみたいな=舟の記号という感じでおもしろかった)
竹生島へ着くまで、地歌で春の琵琶湖の景色の美しさをうたう。
 
   所は海の上 国は近江の江に近き 山々の春なれや 花はさながら白雪の ふるか残るか時しらぬ

島に着くと臣下は「女人禁制の島になぜ女が上陸するのだ?」と聞くと、如来様の慈悲は広大無辺であり、また弁財天は女人である、天女であるから女人とて隔てることがないのだ、と翁は申し上げ、「我はこの海の主ぞ」と言い捨て海中に消え、また女も社殿に消える。

狂言師による間狂言。社人が島の宝物をあれこれ披露する。(狂言だけ、当時の口語)
(その間に舞台中央の、布の幕がかけられている社殿の作り物のなかで、女人役が着替えているのだ)



そうこうするうち、社殿の幕があけられ中から光輝く天冠をいただく弁財天が現れ、優美な舞を舞う。
(幕がなくなったので、やっと小鼓の曽和鼓堂さんのお姿が見えた(^^) )

突然月澄み渡る海面に波風鳴動して、龍神登場!勇壮な舞。
龍載の冠(冠の上に龍がのっかってる!この手のかぶりもの、大好き!!)、緋色の髪、面は黒髭というカッと目と口をひらいたやつ、手には打杖、衣裳もまた袴の部分は龍神の鱗紋、上半身は雷のような紋、いずれも金襴でまばゆい。

味方師、きれっきれの勇壮な舞で感激!(時間的に短いのが残念)ちょうど神様系の、成熟も現しつつ、勇壮な舞ができるご年齢なのだな。もう、今が旬って感じ。まさしく琵琶湖の水を蹴立てて水を渦巻かせ泡立たせ舞う龍神そのもであった。(これを見に来たようなもの)
師主催のテアトルノウで、最近は「善知鳥」とか「求塚」とか抑制された暗〜い演目が多かったので、久々に勇壮な舞を見ることができてよかった!

ひとしきり舞ったあとに、弁財天は社殿へ、龍神は「湖水を飛行して波を蹴立てて、大蛇の形に水を返し、」竜宮へ消えていった。


女人の舞のあと、勇壮な男神が舞うのは「賀茂」と同じパターン、二度おいしいってやつよね。
龍神が登場の最初に金銀珠玉を臣下に遣わす意味はなんだろうと、考えたが、人の世を統べる帝に捧げて天下国家の安寧を守りたまえ、という意味かしら。


いや、なんにせよめでたいめでたい!






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