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2017-08

深草にて〜石峰寺と寶塔寺 - 2017.01.19 Thu

初詣での人でにぎわっているであろう伏見稲荷のひとつ南の京阪・深草駅前。



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この水路も琵琶湖疏水なのだが、ちょっとどぶ川の匂いもして、庶民的な下町の雰囲気がある。それが深草のイメージ。




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過日、承天閣美術館の若冲展を見たものだから、若冲の墓所でもあり、晩年の隠遁生活をおくった石峰寺へ行って見たくなった。




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石峰寺は黄檗宗の禅寺なので、どこか大陸風の山門。

石峰寺に以前来たのは実は学生の時だから、すでにウン十年のご無沙汰。当時は若冲の名前すらしらなかった。おそらく世間的にもまだ若冲は埋もれたままで有名になってなかったと思う。




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その時、石仏は見た記憶はあるものの、夏でヤブ蚊の大群に襲われ、かゆいかゆい、、、ということしか覚えていない情けなさ(^_^;




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若冲はここで五百羅漢の石像制作を約10年かけておこなった。(下絵を描き石工に彫らせた)その費用捻出のため、7代住職の密山和尚は苦労して托鉢勧進されたという。




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よく見ると本堂の扉の寄木も黄檗らしく「卍」。



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ここにも卍。


若冲が完成させた五百羅漢像は当初1000体以上あったというが、時とともに失われ、現存するのは500体弱なのだそうだ。



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五百羅漢像の参道。

残念ながら羅漢さんは撮影禁止になっていた。



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なので、パンフだけアップ。


配置は釈迦の誕生から涅槃までの生涯、賽の河原の地蔵菩薩などの諸菩薩、十八羅漢など。竹林の小山の中のあちこちにここに一群、あそこに一群と歩くたびに違う像に会える。

この季節拝観の客は私の他には外国からきた男性お一人だけ、という静寂さ。



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200年以上もの時を経て、苔むした者あり、風化して朧げな姿の者あり。多くは若冲の伏見人形みたいな、どこかとぼけた表情。温かい人柄がにじみでる。

しかし、半減したとはいえ、これだけの数の石像を作るとは、あの動植綵絵のおびただしい細密画を描いた作者ならではの執念と情熱を感じるよ。

印象的だったのは賽の河原の地蔵菩薩。

賽の河原で石を積む、幼くして亡くなった子供の魂の如き小さな石像群。石は積み終わろうとする直前に鬼が来てこわしていくのだ。哀しい子供の魂はなかなか成仏できない。それを救って浄土へ導く地蔵菩薩がひときわ大きく一群の中に立つ。すると子どもたちの魂も合掌してその表情から悲しみや苦しみが消えた、、、そんな場面かな。



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この地で、85歳でこの世を去った若冲の墓所。


おびただしい石像の中に一つは自分にそっくりな像があるという。
私は見つけたよ。十八羅漢さんのなかに、あ、これ私や〜!と思うくらい似た像を。




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ここも少し高台なので、なかなかの見晴らし。




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たわわに実る、、、これは八朔であろうか?これを見ながら下山。

ここから北へ歩くと伏見稲荷なのだが、今回は人混みをさけて反対の南の方へ歩く。



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こちらは日蓮宗・深草山寶塔寺。
なにげにあるこの山門(四脚門)、実は室町時代のもので、重要文化財なのだ。




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9世紀、藤原基経が創建した極楽寺(真言律宗)が前身だが、鎌倉時代に日蓮宗のお寺に改宗(住職が日蓮の弟子、日像と法論をおこなって負けた)



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朱塗りの仁王門は江戸初期の再建。

ここには5〜6の塔頭寺院があるので、かなり大きな寺のようだ。



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観光寺院ではないので、人っ子一人いません、、、(^_^;




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個人的に一番萌えたのが、これ!
本堂脇にある、いわば近代式閼伽棚!



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さて、なぜ寶塔寺なのか。

多分、この美しい多宝塔があるからだろうと思う。




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これも室町時代の建築で重要文化財。

一層目と二層目の間の白い漆喰の花びらみたいな部分を亀腹という、のは今回初めて知った。




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特に二層目の円柱の部分、そのまわりをぐるりと取り囲む円形の木造部分が、あまりに美しくて、しばらく見入ってしまった。



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一層目。

近代建築からみれば不要な装飾過多のようにも見えるが、建築力学的にははずせない構造なのかも知れない。そこんとこ全然くわしくないのでワカラナイ。奈良の古寺とはまた違ったリズム感が、これまた美しい。




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参道にたつ幟は「七面大明神」、このお寺の裏山に登ると法華経の守護者・七面天女を祀る七面堂があって、なかなか見所あるらしいが、けっこうけわしそうな山なので、今回はスルーです。ゴメンナサイm(__)m



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このあと近くのビーガンカフェで休憩。




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ビーガン(Vegan)とはベジタリアンのさらにストイックなもので、肉以外にも卵や乳・チーズ・ラードなど動物由来の食品もダメ!という。なのでこのケーキもココナッツオイルとか豆乳でできている。


、、、、、やっぱりビーガンにはなれんわ、私、クリームの濃厚なおいしさを知っていると、、、(^_^;



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● COMMENT ●

雪は、もう消えてしまったんですね。

伊藤若冲のお墓お参りしてみたいですね!去年、東京都美術館の若冲の展覧会、飛んでもない人でした。私は何度か若冲、見ているのであきらめて同じころ静嘉堂文庫で若冲が摸写した中国の宋の時代の釈迦三尊像を見に行きました。また京都に行ったら相国寺にも行ってみたいですね!もちろん若冲のお墓参りも!

ヌーチャン様

実は時系列的に前後してまして、ここにいったのは大雪が降る前のことだったのです。
雪は大方消えたものの、お寺の境内や日陰にはまだ残っておりますよ。さぶいです、ぶるぶる。

みゅうぽっぽ様

相国寺は若冲ゆかりなので常設もたしかあったと思います。(確実ではない、、、)
当分世間の若冲熱はさめないと思われるので、また京都でも是非動植綵絵を是非、、、みたいなあ〜〜。
(美術館はやはり関東が充実してますよね)


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