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2017-10

大覚寺・望雲亭 - 2017.03.21 Tue

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奥嵯峨にある、嵯峨天皇の離宮であった嵯峨御所・大覚寺。
1200年もの歴史を持つ格式高い門跡寺院であり、華道・嵯峨御流本山であり、、、時代劇ファンにはたまらないロケ地でもある。
(*ちなみに4月7日~9日に嵯峨御流流は最大の祭典・華道祭があるよ)





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境内を出てぐるっとまわって大沢池南畔に、、、




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望雲亭がある。

かつてここに、少なくとも江戸末期には、庭湖館という建物があったが、のちに明治年間、裏千家の肝いりで広間小間水屋を備えた望雲亭が建てられた。

命名の由来は、嵯峨天皇が高野山に帰山する弘法大師に贈った詩による。
(道俗相分かれ数年を経たり、今秋晤語するも亦良縁なり、香茶酌みやみて日ここに暮れる、 稽首して離れを傷み雲煙を望む)←嵯峨天皇は空海ととても仲がよく、ここでいっしょに茶を喫したり、中国留学時代の話を聞いたりされたそうな。


ところが昭和40年代に焼失、昭和50年に再建されたものの、あまり茶会などに使われず、露地がひどく荒れていた。それではあまりにもったいない、ということで露地をきれいに整備したのがうちにもゆかりのある造園屋さん。
そのご縁で、(もったいなくも)お寺さんにこちらを案内していただいた。




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荒れている時を知らないのだが、とても美しく整えられているので、そんな時があったのがなおさら信じられない。




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網代の腰板や天井で囲まれた玄関をはいってまず案内されたのが、この大広間。
船底天井で照明は新しくしたものの、それ以外は当時のままの和風モダン。

特筆すべきはこのテーブルと椅子。
お寺の応接間(?)にも同じ物があったが、有栖川宮家よりの下賜の品なのだそう。現在名宝館で開催中の慈性入道親王展、門跡としては最後の方だが有栖川宮家ご出身なんのだとか。




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八畳の広間。

障子を開け放つと目の前に広がる大沢池のパノラマ!
これは気持ちのよい眺めだが、楽しめるのはむしろ亭主の方かも。




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小間の外観。
この沓脱石などもすべて新しく設置したのだそうだ。



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小間へ続く露地。




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小間は二畳台目向切+堂庫らしきもの+二畳の相伴席。
たてていた雨戸をあけてもらうと、、、、まあ!とおもわずため息のでる切り取られた大沢池、その向こうに二重塔の心経宝塔。




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室内を明るくすると船底天井がよく見える。茶室自体が、まさに池へこぎ出そうとする舟のようだ。




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塵穴もおもしろい。




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これも新たに据えられた四方仏の蹲居。




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水屋も広くて使い勝手がよさそう。
さらに広い広いキッチンもついて、トイレもきれいで複数あって、設備的には申し分ない。これで使われないのはあまりにもったいない!



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腰掛け待合いも修復したそうだが、これも露地を歩く景色になっている。



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しかもここへすわると松越しに大沢池がよく見える。





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さて、なんといってもお楽しみは、、、露地からそのままいける船着き場、そこから池へくりだす舟!




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さあ、舟にのりこもう。
結構広い。




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舟に乗ってふりかえる望雲亭。




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いつもは向こうに見える舞台から見ている大沢池を池から見るこの楽しさ。




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大沢池は水深が浅いので、漕ぐというより竹の棹で地面を押している、という感じ。

ここで池を巡りながら点心をいただくもよし、薄茶席にするもよし。
いろいろ妄想がふくらむ。




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ここには野生の水鳥も多い。
水中にもぐってエサをとっているのはオオバンという鳥だそうだ。




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今は枯れ蓮だが、花の盛りはいかばかりか。
ちなみに池をぐるっとまわっているのは桜なんだそうだ。これも見たいなあ。

嵯峨天皇が中国の洞庭湖を模してつくらせたという大沢池、1200年の昔からほぼ形をかえていないのだとか。平安初期の雰囲気を少し味わえるかも。




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枯れ蓮の景色は若冲も描いていたと思うが、結構好き。




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と、ゆるやかな船遊びをしているうちにふたたび望雲亭が見えてきた。終点だ。




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たっぷりいいものをたくさんみせてもらったあげく鉄鉢料理もご馳走になった。ここで茶会をするときにこういうのを取ることができる。




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しかし、、、、この広い広間に宮家の調度でふたりっきりでご飯を食べるというのもなあ、、、なんだか一時だけ高貴な人になった気分だ。



この望雲亭、お稽古とかイベントとかで使用されることはあっても茶事茶会に使われることがめったにない、というもったいない施設。お寺の方も茶会使用への使い方を模索中とか。船もいろんな使い方があって楽しめることうけあい。
手始めに秋に一回茶会をやってみようかと、思っている。





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