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2017-10

春日の森の藤に酔ふ〜奈良国立博物館・當麻寺展 - 2013.05.05 Sun

華厳茶会のあと、奈良公園を歩いていたら、、

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藤の花が盛りではありませんか。
そうだ、これはやはり春日大社の砂摺りの藤(砂にするほど花房が長い)を見に行かねば。

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春日大社の参道は春日原生林のはしっこ。とても都市の中とは思えません。静謐な神域のたたずまい。

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奉納された灯籠には鹿のレリーフも。この参道は数年前の厳寒の深夜に見た春日若宮御祭の遷幸の儀で、警蹕(けいひつ)の声とともに若宮の御神霊がくだっていかれた道だなあ、、と思い出しつつ。

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境内の砂摺りの藤の古木。まだ少し早く、砂をするまでは房はのびていません。

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それでも垂れ下がる藤の花房は美しい。
この時期、春日大社の巫女さんたちは藤の前簪を頭につけはるのですが、この日は残念なことに巫女さんには出会えず。

ここの藤だけでは少し物足りないので、神苑の萬葉植物園の藤の園へも。

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そしてこちらへも行かなくちゃね。

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奈良国立博物館にて開催中の特別展は、、

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當麻寺 -極楽浄土へのあこがれ-

今年は當麻曼荼羅完成1250年記念なんですって。


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展示は當麻寺曼荼羅が完成したのと同時代の平安初期の仏像群、教典、工芸品など。圧巻はなんといってもその曼荼羅そのもの。

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伝説に寄れば、仏教に深く帰依した中将姫が尼になってのち、観音様の導きのもと、蓮の茎から糸をとり、五色に染め上げ、それをもって観音が一夜でみごとな曼荼羅に織り上げたという。


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子供の頃、「中将姫物語」という絵本を持っていて、その絵がとても美しくて、特に蓮の茎を五色に染め上げる場面がとても印象に残っています。なので、これがあの曼荼羅か、と思うと感激もひとしお、、、、でもちょっと原本は痛みがひどすぎて、正直何が描かれているのかほとんどわからない(^_^;
(それに中将姫伝説って、けっこう複雑なのね。しらなかったわ。知識が絵本止まりなので。)


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展示では、江戸時代に復元模写された、完成当時はこうであっただろうと思われるきれいな曼荼羅の画像と、その絵解きの映像も公開され、なかなか見応えがありました。これだけの織物を作る技術が1000年以上も前にあったこと、これだけの手の込んだ緻密な大作を織り上げたその信念は、篤い信仰心が支えていたのでしょう。


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おや、藤の花がこぼれているのかな?
と思ったら、花の名前はわかりませんが、藤によくにた草の花が足元に咲いていました。

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當麻寺というと毎年5月14日に行われる練供養が有名ですが、これは中将姫が亡くなるときの菩薩来迎の姿を模しているとか。展示の中には江戸時代のもので、菩薩たちが手に手にいろんな楽器をもって踊るがごとき姿をあらわした小さな彫像群がありましたが、あのイメージですね。そうそう、平等院鳳凰堂の雲中供養菩薩と同じ。
あんな楽しそうな来迎ならあの世へ行くのもさびしくないかも、、、

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これは八重黒龍という八重咲きの藤。う〜む、さすがにこれはちょっとくどいかな?

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以前、山の間から阿弥陀様がぬっと上半身をつきだしている絵を見たことがあって、あまりに異様なので記憶にのこっていたのですが、あれがあったんです。あれは二上山のかなたにあると信じられた西方浄土から、阿弥陀様が来迎された図で、山越阿弥陀像というのだそうです。あれはちょっとコワイ(^_^;

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ふたたび曼荼羅。
中央に阿弥陀如来、両脇に観音菩薩と勢至菩薩、多くの菩薩・聖衆、宝閣や散華、飛天、蓮の花をもった天人、、極楽浄土はかくもうるわしい。死をおそれることはなにもないのだ、という御仏の教え。
現代人にとっては簡単に帰依できそうもないけれど、それでも少し救われる気がするのは、その教えを一心に信じこの曼荼羅を織り上げたような人たちが、かつてほんとうに存在したという事実にでしょうか。

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ふたたび奈良公園の藤の花。
どの季節にも見頃の花がある。うましうるわし。これこそが地上の極楽浄土?
、、、なんちゃって。


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● COMMENT ●

しぇる様へ
奈良にも、よく来られるのですね。
奈良は、京都ほどの華やかさは無く、観光客も少ない(と言っても京都と比較してのことですが。)
ので、古都の雰囲気を落ち着いて感じられる旧跡がそこかしこにあります。
拙宅から南に500mも行けば、奈良市に入ってしまうほど奈良に近接しているので、奈良には
時々、自転車で佐紀盾並古墳群を左右に見ながら散歩に出かけています。
春日神社にもよく行きますが、参道の石灯籠の銘文に江戸初期からの年号があるのを読んで、
その時の出来事などを思い起こしています。
やはり、奈良は古都なんだと。

藤の花の季節なのですね。
こうやって私も花を求めて行ってみたいもです。
しぇる様の美しい写真で我慢せねば。

国宝曼荼羅が観られるのは今日までなので慌てて行ってきました。
縁起絵巻が面白かった。絵巻と屏風絵が好きです。
曼荼羅は確かにほとんど判別できませんでしたが、よくもまああんな大きくて細密な織物を織ったもんですね。
きっとほんとに観音様が織ったに違いない(笑)。

narahimuro様

あ〜、あちらの方にお住まいでしたか。
奈良にはじめて行ったのは小学校の修学旅行でした。あのときなんであれほど奈良にひかれたのかな〜。
日本の歴史を習い始めた頃だったし、中学の時は会津八一と亀井勝一郎だったし、高校時代は大野磨崖仏だったし、大学時代は万葉集だったし、、、以後ずっと奈良ラブですの。(^◇^;)

ひいらぎ様

鳥羽の藤もみたかったんですがね〜、、、GWおわっちゃいました(泣)

relax様

間に合いましたか〜(^o^)
縁起絵巻で、中将姫伝説に継子殺しなんかのエピソードもあるって初めてしりました。
曼荼羅は蓮の糸ではなくてやっぱり成分的には絹だったのね。子供心にどうやったら蓮の茎から繊維がとれるのか謎でしたが。まあ芭蕉布なんかもあるので不可能ではないでしょうが。


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