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2017-09

「東博(東京国立博物館)に負けてる?」茶事 - 2017.08.24 Thu

茶人として数寄者として、はたまた人間として敬愛申し上げる(尊敬だけでなく、愛があるのよ)タライ・ラマの二つ名をお持ちの和尚様のお茶事に半年ぶり。




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夕ざりの茶事、御連客は加賀の某有名道具商のご当代とか、祗園の益田鈍翁ことK庵様とか、なんとまあ、おそろしいことでした。なんとか下の席にすべりこみもぐりこみです。




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これはこの春行った東博の「茶の湯」展、図録です。分厚いです。
和尚様の今回の茶事は「東博に負けてる茶事」?!家に帰って道具を思い出しながら一生懸命この図録チェックしました。

さてさて、東博と同じ土俵に上がるだけでもすでにすごいのに、お開きになってみればその「負けてる」がご謙遜、控えめということに気づくのです。



待合掛けは(曹洞宗の偉いお坊様、、?だったか?)団扇の絵。
団扇(=修行)でよんでも蛍(=悟り)はよってこないが、団扇で払っても蚊(=煩悩)はよってくる、、団扇を捨てて
蚊帳に入れば蚊にさされることもないとか云々。スミマセン、なんとな〜くはわかるのですが。




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本席には澤庵さんの賛に蜆子和尚(居所を定めず、河辺で蝦や蜆をとって食べ暮らした唐代の僧)蝦釣りの絵。賛はこのごろの禅僧は自分のために悟ろうとして、本来の目的の人のために悟ろうとはしない、、、というような〜、、、(^_^; これもまた難解。

ここが一つ目のポイント、東博に牧谿の蜆子和尚図でてたんですね〜。



懐石はこちらの席の名物イタリアン、お酒は盃でワインを飲む、という和尚様スタイル。
向付はじめ焼物や強肴の器がまたすばらしい。和尚様はおそらく古唐津に関しては日本一(もしかして世界一)、しかも茶事にばんばん使われるコレクターではないかしら。つぎつぎくり出される古唐津、古染、古伊万里の上手の数々。

一番最後まで悩んでおられたという石盃はいつもながら垂涎の品々。私は刷毛目の小塩笥だったのだが、これ前回の時も同じの選んでたわ(^_^;やっぱり。
目玉は最初に和尚様が手に入れたという歴史的記念品の井戸の小盃+その受け皿。京都のあの敷居の高いYT古美術に、初心者でいきなり行くかなあ、、と思いつつ、この出会いがなければ、古美術蒐集もお茶も始まらず、こんなすばらしいコレクションを私ごときが使わせていただく事もなかったかと思うと感慨深いわ。なにより井戸盃のお尻の梅花皮のプリティなこと!!





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そして今回も、いつもみんなを震撼させるという古唐津塩笥のブイヤベース使い!匂い移る、貝殻で傷がつく、とさんざん人に言われても、やめませんね〜和尚様(^_^;
5月の西行庵で席をもたれたときにこの塩笥が水指として使われるのを初めて見たときには思わず、水に油がういていないか気になった。(大丈夫でした〜)

みなさまのリクエストに応じて今回も懐石中の脇引盆の盆回し、いつもより多目に回していただきました(^_^;なんてエンターテイナーなタライ・ラマ師。





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これもこちらで拝見できるのを楽しみにしているこ唐津残欠。かなり大きく重いです。出光美術館の残欠室にあるやつに遜色ないです。絵柄の松、箸の竹、そして夏越の梅(こちらのお寺のお盆過ぎのお菓子だそう)で松竹梅!



中立で外に出るともうすっかり暗く。中立後の席入りの合図はもちろんお寺の鐘。銅鑼よりはるかに深くいい音がしますね。




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こんな夕方過ぎに、まだ開いているムクゲw( ̄o ̄)w 後座までいかにこの状態で保っていただいたのか、ご苦労に感謝。

さて、濃茶+続き薄は怒濤の東博対抗シリーズ。
しかし不肖わたくしの力量では全部はワカリマセン。その場で図録もみせてもらって、さらにあとで調べてたぶんこうだろうと漸く理解したのが、、、(違ってたらスミマセン和尚様)

*二徳三島  刷毛目+三島の二作三島 和尚様のは中が粉引っぽいので三作三島?と思ったが、私実際三作三島って見たことないの。これ、よかったなあ。

*斗々屋茶碗「廣島」 遜色ない斗々屋はええ感じにヒビ、ヒビ、がはいっていて銘の「深山路」がぴったり

*古備前肩衝「さび助」(古田織部命名) 横から見たフォルムが長方形という、、和尚様の肩衝、これも渋くて遜色なし


*彫三島「木村」 これ、別の時に東博へ行ったときに見て感銘受けたやつ。外側にも印花がある外花手。和尚様のは外花がないのと、花の段数が少ないのと、花びらが一枚たりなくて8弁なのが「負けてる」ポイントだとか。しかし、花びらまで数えるか〜と思ったが、自分の物なら比べるわねえ。
これにお白湯いれてもらったら、尚くっきり印花が浮かび上がって美しかった。




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*そして最大にして最高のご馳走が、伊賀の「破れ袋」対抗の伊賀耳付水指!

ところが先だっての茶事に出そうとしたところ耳が片一方ポロっと、、、、((((;゚Д゚)))))))
和尚様はしばらくは落ち込んではったそう。ところが、ある日ふとみると「うん、これは水指正面から解放されてるやん!」
耳付きのままだと正面は二方向に限られるが、欠けたことで正面から解放され、結局斜めに、はすかいに水指をおいたところ、正面よりよくなったではないか!たしかに、表情というか動きが生まれている。すごいセンスやなあ、、、

というわけで、これも耳ありなら「負けてた」かも、だが一つ耳になって互角!

(両方欠いて「耳なし芳一」と銘をつけたらどうや、という話もしきりとでました(^_^;)




たぶん東博勝負はまだあったかと思いますが、私がひろえたのはここまで。(´◦ω◦`)

今回もすごかったですね。道具について道具愛について語り出したらとまらない和尚様と御連客様。夜は更けて更けて、帰り高速を間違えてお正客様の車で大阪を一周したりのオマケもありつつ、語り尽くせない楽しいひとときでした。和尚様のエンターテイナーぶりも笑顔もいつもながら最高のご馳走でした。



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お土産にそれぞれにいただいた団扇は、、、、蚊=煩悩を払うのにつかいましょうかね(^_^;



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● COMMENT ●

トーハクと勝負とは、さすがに和尚様!
ああ、ああ、写真だけ見ても凄い、煩悩の塊になって拝見しました。実際に手にしたらもう大興奮でしょうね。私もお相伴に預かった雛の宵を思い出します。
私も同じの持ってると言えるのは「茶の湯」展のカタログだけだわ。

そらいろつばめ様

こういうのができるのは和尚様だけでしょう。
うちらが真似してできるものではありませんので、自分は自分なりの茶事をめざそうと、「身の丈にあった」という言葉がやけに身にしみるのでありました(^_^;

しぇるさん、こんにちは

残暑お見舞い申し上げます

ああ、夢なりき・・・

夢の御時間、お江戸で過ごされましたね

これも、しぇるさんの御縁、人徳ではないでしょうか^^

少し、幸せを御裾分け頂いた

そんな気持ちが、いたします

おおきに^^

高兄様

ほんまに夢の中、、、ってこんな感じでしょうか。
こんな夢なら何回も夢をみたいですね〜。(ずっと寝てる気か?!)
ちなみに和尚様は江戸の方ではなく、播磨の方なんですよ(^-^)


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