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2017-11

京都迎賓館〜プレミアム企画「菊花彩る重陽のおもてなし」 - 2017.09.08 Fri

京都御苑の中で京都迎賓館ができてから12年になる。昨年から一般公開もされはじめ、1度は行きたいと思っていたが、今回公開+金剛流宗家による能の観賞と裏千家茶席付きのプレミアム企画ありとのことで応募。




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国賓として迎賓館に招かれたらだいたいこんな感じですよ、、、というイメージの企画だそうだ。

抽選なのでだめかな、と思ったが意外とすんなり当選。会費が1万円と高いので、競争率低かったのかとおもいきや、はずれて二次募集で来た、という方も。




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こちらは一般人ははいれない迎賓館南門。




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こちらが正規の門になる。


地下でけっこうキビシイ本人確認と手荷物・身体検査あり。




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玄関の扉はケヤキの一枚板(写真には写ってないけど)でなかなか見事な木であったのだろうと想像できる。




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10人くらいのグループに分かれて、それぞれガイドさん付き、敷かれたマットからはみだし厳禁の厳しさ。なにせあちらにもこちらにもスタッフがたくさん立っていて、目を光らせている。それぞれとても丁寧な接客(うちら模擬国賓やし)なんだが、宮内庁、人員ちょっとかかえすぎじゃないの?





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メインの晩餐室から眺める中央の池。向こうにみえる橋懸かりは廊橋といって、パブリックとややプライベートな空間とをつなぐ。

ここは佐野藤右衛門棟梁らによって作庭されたとか。左手の石柱は天正17年、秀吉の時代の五条橋(だったか)の橋桁なんだそうだ。簾の使い方が効果的。





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メイン晩餐室「藤の間」

名前の由来は正面の川島織物の大作綴れ織りの紋様。



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絨毯は、その藤の花びらが散った様子をあらわすとか。

とにかくここの迎賓館は日本の伝統的工芸をこれでもかとつぎ込んだ調度が見たくてきたようなもの、中でも一番見たかったのがこれ!





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この左手の舞台の扉、先日お邪魔した截金の人間国宝、故・江里佐代子さんの截金の大作「響流光韻(こおるこういん)」





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八枚の板にどれだけの時間と集中力を要したのだろう、、、と想像を絶する緻密な截金。




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この前にすわって待っていると、この八枚扉が音もなく前後左右に開いて(敷居がない、上から吊っている)金剛流宗家の「枕慈童(観世では菊慈童)」の舞台が!

つい最近、観世流で多少節回しが違うが仕舞を習っていたところなので、最後のキリの軽快な部分、ついいっしょにくちずさんでしまった。この時期演じられることが多い枕慈童、こういう形でこういうところで拝見できるなんて贅沢!(抽選にあたってほんまヨカッタ)





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見ていると目がちらちらしそうな幾何学的な天井の照明。




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釘隠は金工で「絆」をあらわすとか。




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几帳にも藤の花の京繍、これは江里佐代子さんのご実家のご家業、彼女のご実弟の作品であった。





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晩餐会のイメージ。椅子の布も西陣?織。このような丸テーブルを使うと120人収容できるらしい。




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食器、カトラリーもそこはやはり日本がほこるメーカーの製品ね。





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中の池の景色。ぱっと見、どこかのお寺の庭園のようにも見え、正面の建物は茶室のようにも見える。錦鯉がたくさん。生まれたばかりの小さな錦鯉の稚魚もいたが、これを狙って鳥がくるらしいよ。





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廊橋をわたる。
天井は船底。




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船底天井の四隅にそれぞれトンボ、コオロギ、蝶、キリギリスの虫の透かし彫り。





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虫の音を美しいと聞き、愛でるのは日本人だけらしいから、(他国では騒音なんだそうな)そこらへんをアピールか。




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ここは「桐の間」。和の晩餐室。

調度に桐の紋様がこれでもかと。
招かれるのは外国の賓客だから、さすがに足元は掘りごたつ形式。長さ12mの漆塗のテーブルはさすがに一枚板ではないようで。



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それぞれの座椅子の背もたれの後は漆塗の中に五七の桐の紋様。金と銀で少しずつ変えて描かれ、どれ一つとして同じ物はないのだそうだ。脇息の桐の透かし彫りもチェック!




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釘隠も桐なら、、、、




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唐紙も当然桐よね。



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こちらの欄間も江里さんの截金作品。表と裏で「日月」、これは月の面。




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ここは桐の間の裏にある和食の厨房。どんな料理がつくられるのかな。




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ナグリの広縁。


奥にとっておきのセミプライベート空間、「瀧の間」があって、ここがもてなされるのに最高の舞台であると思ったが、さすがに撮影禁止であった。

22畳の座敷に目の前の葦戸をすかして見事な瀧が見えるのだ。障子のむこうのサッシをあけると瀧の音もすがすがしい。瀧を構成するのがまた見事な巨石、瀬戸内海の島で切り出されたものから、大阪城の残念石(大阪城の石垣に選ばれながら結局使われなかった石)まで。
扇透かしの欄間のある付書院も。

夏だから葦戸であって、冬には障子になるのだろうけれど、やはり瀧は夏の室礼が似合う。




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さきほどの桐の間には芸舞妓が踊りを披露する舞台もあって、ここの畳は真ん中に筋がほのかにはいる中継ぎ畳、上等なイ草を真ん中で継ぐ高級品。




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池のはしにもやってあるのは船大工が作った和舟。外国の賓客をこれに乗せて池を何周かするらしい。一番最初に乗らはったのがブータンの王様ご夫婦の新婚旅行だったのだそうだ。





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作者名までチェックしきれないが、照明もあちこちこだわり。




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ケヤキの床だが、外国の賓客はここを土足、ハイヒールでも歩くそうで、傷つきそうだが、特殊な樹脂でカバーしているのだとか。しかし、大丈夫か?




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最後に茶席に案内されるまで、待っていたのが「聚楽の間」
お付きの人の待合にもなるという。ファブリックはもちろん西陣織り、椅子やテーブルにほどこされた繊細な竹の編み細工は竹工芸人間国宝の早川尚古斎の作品





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こちら釘隠は千代結び。
国際外交の場であるからには友好は大切なんだが、どうも最近世界の動向がきな臭い。絆も結びもなかなかむつかしい世の中。



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最後に立礼席となったのは「夕映えの間」

左手の綴れ織りは、東の比叡山で「比叡月映」



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反対側が夕映えの間の由来となった西の愛宕山、「愛宕夕照」




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お菓子はやはり着せ綿よね。



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業躰のなかでも偉いさんの倉斗先生のご説明つき。これもまた贅沢。
たまたま次客になったので、お点前の方に点ててもらって得した気分。

これも外国の賓客相手だから、やはり立礼にするしかないのだろうが、和室の数寄屋の茶室もできたらデモンストレーションに作ってほしかったわ。




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お手本のような鶴首竹花入のムクゲ、ワレモコウ、紫のは何だっけ??


かくの如く、プレミアム企画、やはりプレミアムだった。また季節を変えて開催されるのなら是非行きたい。抽選また当たればいいがな〜。







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● COMMENT ●

シエル様の説明と写真撮影見事。つかぬ事ですが、金属食器のメーカーはわかりますか。

ヌーチャン様

ありがとうございます。
シルバーウェア→ノリタケになってましたので、ノリタケだと思います。お皿類は大倉さんなのね。

迎賓館のイベントは行き損ねましたが、
シェル様のブログはやはりNYにいる時に見ると、一段と癒やされます。やはり日本の工芸はほんとうに繊細ですね。

キレミミ様

お久しぶり!
今はNYなんですね。よけいに日本の伝統工芸に飢えておられるのかも〜。
大陸からわたってアジアの末端で花開いて生き延びたそれぞれの工芸に乾杯です!


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