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2023-09

黄檗山萬福寺〜月見の煎茶会2017 - 2017.10.24 Tue

今年も宇治は黄檗山萬福寺、月見の煎茶会です。



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しかし、ここも雨。
月見どころではない天気が続きます。




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やはり雨のせいか例年よりお客様は少ないようです。
煎茶席は6席で、券1枚につき3席入れるので、どこに入るか毎年思案するのも楽しみ。




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まずは弥勒菩薩の化身であるところの布袋様にご挨拶して。




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例年は境内の屋外で、テントをはったり、幕を張り巡らせたりいろんな室礼があるのですが、今年はすべて室内だなあ、、、と思っていたら、この雨、先見の明があったというべきでしょうか。




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法堂の左右に東方丈と西方丈。




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まずは東方丈の二條流の席から。




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萬福寺は黄檗宗の総本山、開山は中国・明からおいでになったかの有名な隠元禅師であります。よって建築はすべて中国風、この卍くずしの紋様も異国風。黄檗声明もどことなく異国的なのであります。




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何回か書いていますが、煎茶は流派はゆうに200をこえるといわれるので、客の方は作法あってなきがごとし、うちの流派ではこうです、、、でおしとおせる(かな???)
点前の所作も千差万別、だからもっぱら室礼を楽しみに行く、というか。




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俵屋吉富さんの月にウサギの薯蕷は、雨で見えない満月の代わりに。




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気になったのがこの畳のへりの紋様。黄檗宗独特のものなのかしら?
私が学んだ(ちょっとだけ)流派はお茶が数滴しかないのだけれど、二條流ではそこそこありましたし、お菓子も一煎目と二煎目の間にいただけばよいのでした。(習った流派は二煎のあと、白湯の前)




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この萬福寺の景色で好きなのがこの吊り灯籠なのです。
まだそれほど暗くはないので、こんな感じですが。




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雨の境内を眺めて語らうお客様。
なんだか絵になる。




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長い回廊もさすがにこの雨では人影も少なく。




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食事や法要の時間を告げる大きな雲梆(うんぱん)。




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そのお向かいに萬福寺のシンボルともいうべき魚の形の開梆(かいぱん)。木魚の原型ともいわれます。口から吐き出しているのはたたかれるたびに煩悩がでていく、、ということから煩悩玉とよばれているのだそうですよ。煩悩玉ねえ、、、すてきなネーミング(^_^;





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次いで入ったのが五雲居の黄檗売茶流の立礼席。ここにはいるのは初めて。

琴がおいてあるのに驚きましたが、なんと、お点前の途中から奏者が奏で始めたではありませんか。それも伝統的な和の曲ではなく、むしろギターとかピアノとかに合いそうな曲で美しく、着物ではなくオーガンジーの長衣をまとった女性の点前に実によく似合っていました。





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こちらも独特の大きな器で。(いろんな点前の種類はあると思いますが、ここでのこの流派はいつもこの大きな茶碗のような気がする)




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テーブルもスタイリッシュですね。




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点茶盤もモダンで素敵。衣裳といい、ここの席主さんはなかなかおしゃれな方のようです。




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最後に双鶴亭の瑞芽庵流の席をとっておいたのですが、予定より早く始まったらしく入れません。次の席まで待つ時間がなくて、お菓子を頂戴し、お席だけちらっとみて帰りました。




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待合。
瑞芽庵流は初めてで、お点前見られなかったのが少々残念です。




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室礼はお月見で。
雨で見えない月に思いをよせて。




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前席終了後にちらっと撮影だけしたのがこれです。




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さて、日もいよいよ暮れて、18時から本堂で献茶式法要が始まるようです。ここで黄檗声明がたっぷり聞けるのですが、今年はちょっと所用有っておつきあいできず、後ろ髪引かれながら後にしました。




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そのころ吊り灯籠の景色は最高に美しくなるのです。




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この宙に浮かんだランタンのようにみえる幻想的な景色を最後に見て、萬福寺を辞しました。




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来年は月が見られるといいね。




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● COMMENT ●

しぇるさん、こんにちは

こちらの御寺さん、私も何度か訪れていますが

その異国情緒(中華風)、広大な寺地に驚きを覚えました

さぞ、良き思い出となられた事でしょうね^^

高兄様

先日はどうもどうも!

萬福寺、私も何となく好きで、けっこうよく行ってますよ。(月見茶会には毎年)
なかでもこちらさんの黄檗声明はよろしいねえ。

あまり作法をうるさくいわないので、高兄さんもここの煎茶会一度いかがですか?

しぇるさん、こんにちは!黄檗宗萬福寺!今年行きました!!懐かしく拝見しました!そうですよねここは隠元和尚が伝えたお煎茶でしたね!!私はお煎茶のお点前は知りませんがお道具は前京都のうるわし屋さんが代官山のヒルサイドでお茶道具の展示即売の時見せていただきました。素敵なお茶会でしたね!!

みゅうぽっぽ様

大雨で月のかけらも見えなかったのが残念でしたが、煎茶会は楽しめました。
萬福寺は独特の雰囲気があって好きですね。
今度は普茶料理にも挑戦してください。


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