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2023-12

たこ焼きパーティ、、、、おっと、違う、親鸞聖人忌茶事(^_^; - 2017.12.01 Fri

タライ・ラマの二つ名をお持ちの上に、古唐津コレクター、高麗コレクター、井戸茶碗<個人蔵>さん、イタリアン懐石亭主などなど、多彩な方面で有名な和尚様にまたまたこの秋、お招きいただいた。
今年8月にも来たばかりだけれど、一部では超有名な「和尚様のたこ焼き茶事」と聞けば、これは行かねばなるまい、うんうん。




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ここは町の真ん中なのに、この腰掛け待合いの風情はなんと言おう。くるたびにグレードアップするこの露地、今回は見事な秋の錦にむかえてもらった。




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寄付では西本願寺系の大学である京都女子大の創始者・甲斐和里子女史の紅葉一葉の歌。和尚様のお寺は浄土真宗本願寺派(西本願寺が本山)だからね。
ついでにいうとお西さん(西本願寺)はお茶は藪内だからね。




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待合に入って、うあああ〜〜(゚△゚;ノ)ノ
ここは美術館?博物館?

本願寺さんの紋の下がり藤の金襴も輝く表装のこちらは、御絵伝といわれる親鸞聖人の一生を描いた「親鸞聖人絵伝」から抜粋して四幅の絵物語にしたもの。下から上へ読み解いていくそうだ。
この御絵伝が描かれたのは元禄時代ごろらしく、時代推定は描かれた灯りが蝋燭か紙燭かであるていどわかるとか。後ほどこの絵伝の絵解きもしていただいたが、全部詳しく解説するとそれだけで夜が明けるらしいので、エッセンスのみ。





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さらに飾られていたのは親鸞聖人の書かれた軸(レプリカ)、このお寺の散華、中には御絵伝のコピーから和尚様が手作りされたという散華もあった。
待合の軸は西本願寺法主の令嬢から九条家に嫁ぎ、大正三美人の一人として有名な九条武子様の歌。
冬のお剃刀(剃髪に擬する儀式)の歌であったか。




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かくの如く、旧暦11月28日が親鸞聖人忌なので、今回は親鸞忌茶事と銘打って待合は聖人だらけであったが、、、、実はわれわれ、御絵伝よりも、親鸞聖人よりも、こちらのお飾りに目が釘付け!

もしや、もしや、これは松茸ではヽ(≧∀≦)ノ



初炭点前で、藪内流独特の霰灰、炉の炭の蛤(蛤型に灰をもりあげる)、炭のつぎ方を拝見しつつも心は、、、



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でた!
松茸〜♪土瓶蒸し風汁。

いつもはイタリアンだが、今回はたこ焼き茶事なのでこの懐石しつらえ。ああ、以前から拝見している垂涎の古染の向付。




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ああ、めくるめく松茸の世界、、、o(≧ω≦)o




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目の前で松茸を和尚様があぶってくださる。(このあたりで親鸞忌はぶっとんでいる。聖人様、ごめんなさ〜い。信仰心よりも食欲の方が優るの)

いつもはワインだが、本日は日本酒、しかも獺祭の磨き度の違う三種をご用意いただいた。その酒器がまたすばらしくてね。鶏龍山と三島の徳利最高!お酒がすすみすぎてコワイ。(御連客には乙女だけれどウワバミが複数、、、)


ここまでで十分できあがっていたのだが、その上、本日のメインイベント!




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本寺名物(?)たこ焼き〜!!
和尚様がこれも焼いてくださるが、ひっくり返し方がもうほとんどプロですわ。





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(器が天目ですの〜)


食べ方は三通り。

1)大阪式、、、ソース青のり(これはいつも食べているやつね)
2)明石式、、、お出汁をかける
3)神戸式、、、ソース青のりにお出汁をかける!


3)についてはほんまにこんな食べ方があるのかどうか、しらないのだが、和尚様は「神戸式たこ焼き保存会」の会員であると言い張るのである。でも会員数は会長以下2名とか(^_^;
この食べ方はしたことがなかったが、美味いのである、実に。1)と2)のいいとこ取り。

というわけで、ノンストップで食べまくり、和尚様は焼きまくり、乙女(新旧いりまじって)ばかりなのに小麦粉を空にするという暴挙(?)にでてしまった。実にここの懐石時間最長記録更新(最低三時間は飲み食いしていたもよう)、正午の茶事なのに、後座はほとんど夕ざり(;゜0゜)



ああ、楽しいたこ焼きパーティーであった、、、じゃなくて、これからお茶だ!




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主菓子はおそらく今年最後の栗きんとん。源内焼の菓子器がすばらしい。




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ここの中立の、後座席入りのお鳴り物はお寺の鐘なんです。和尚様が撞いているのをみた併設の保育園の子が「園長先生、なにしてんの〜?」と不思議がる声も聞こえた(^∇^) 愛されてます、園長先生。




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後座の花は美男蔓。うまいとこに赤い実をもってきてはるなあ。

濃茶、薄茶と次々くりだされる茶碗や茶器が、またいつもながら美術館クラス?と思うようなものばかりであった。濃茶の真呉器は、呉器といわれなければわからないくらい素朴な素直な茶碗。対して茶器は背の高い織部のざっくり。薄茶ではルソン織部(緑釉安南か)というめずらしい茶碗も拝見した。記三(紹鷗、利休時代の塗師)の棗まであったりしてこれも眼福であった。もうほんまのお腹も心のお腹もいっぱいいっぱい、、、、シアワセ、、、





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一体何時間の茶事であったのか。楽しくてついつい時を忘れていたわ。

帰りにお土産に待合に散っていた散華を数枚いただいたが、和尚様手作りの御絵伝のやつは聖人のお剃刀の場面にした。最後は親鸞忌で締めないと(^_^;

和尚様、いつもいつも楽しい茶事をありがとうございます。素敵な笑顔、ありがとうございます。神戸式たこ焼き、広めます。
で、なんですけど、結論として、、、、また是非よんでくださ〜い(^_^; 





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