FC2ブログ
topimage

2018-10

芳心会初点〜木村宗慎さんの茶会@総見院 - 2018.01.26 Fri



P1210006.jpg




大徳寺の総見院は秀吉が(遺灰もないのに無理矢理)信長の菩提を弔うために建立した塔頭。ほとんど自分が後継者であることのデモンストレーションだったとか。

普段は非公開ながらたまに特別公開していたり、淡交会の茶会があったりするので、何度かおじゃましている。




P1210008.jpg




そらいろつばめ様におさそいいただいて、初めてこちらでひらかれる木村宗慎さんの初釜へ。といっても昨年身内のご不幸があって、今年は少し控えめにされるとの由。

木村さんは若手ながら、茶道界では説明する必要もないくらい有名な方、特に毎日菓子器と菓子をかえてアップされたブログ「一日一菓」は書籍化もされご存じの方も多いと思う。
ご幼少のころから古美術に興味を持ち、茶道を習われ、現在では茶道教室芳心会を主宰されておられる。

基本裏千家でありながら、流儀や型にとらわれず独自の数寄の道を追求されているとお聞きしたが、SHUHALLYの松村さんと(方向性は違うけど)少し通ずるものがあるような気がする。




IMG_9974.jpg




待合には投扇興がおいてあって、ご自由にお遊び下さい、という趣向なのでちょっとやってみたが、なかなかうまくいかないものですね。

寄付に古渓宗陳頂相、彼に参禅した利休居士の心意気で、今年も覚悟あらたに数寄の道を究める、という意か。
ここに飾られた炭道具では針で彫ったという細かい細かい彫りの堆朱香合がすばらしい。茶入は唐物でこんなでかい茶入はみたことないぞ、と思うくらいの鶴首(見た目には肩衝にもみえる)、釉薬が独特でこれもこんな釉薬見たことない、、、くらい珍しい色の釉であった。手にとらせていただき、見た目より軽いのに感激。茶入のための松木盆は、鈍翁と団琢磨があらそったというエピソードのある珠光所持・江月賛の盆の鈍翁が作らせた写し。





IMG_9972.jpg




最初に仏手柑が飾られた香煎席で香り高い蘭香煎(蘭の花がうかぶ香煎)をいただき、主菓子をちょうだいする。
末富さんの特注のお菓子で、銘は失念したが一見、あ、仔犬がまるまっている?とイメージしたのは香煎席の軸「戌」の画賛のせいかしら。

本席の広間での濃茶は宗慎先生自らが練られた。
寄付に呼応して、軸は古渓和尚の遺偈、のちに利休がその写しを所望した、という逸話つき。
なにせ釜が与次郎尻張、古浄元の極付きという、、、、なんといふお道具の数々、緩みがありませぬな。

主茶碗、替え茶碗がいずれもタイプの違った珠光青磁2碗、藪内の休々斎で銘が「吸尽西江水(だったかな?)」。これが珠光青磁か、と手にとらせてもらう。野村美術館によく展示される珠光青磁はもっとちんまり小ぶりだが、これは大きいなあ。大柄なご亭主の手にぴったりかも。
びっくりしたのは、珠光青磁は青磁の下手もの、というからには本物の青磁と比較を、という趣向で脇床にあった龍泉窯青磁の天目と尼崎天目台!
これもさわらせていただけるのですよ〜。お弟子さんのお話では、お稽古にこれを使わせていただけることもあるそうで、天目台のへりの薄さを実感すると、天目台は端を持たずにホオズキ近くを持つ意味が体感できると。なんと恵まれたお稽古場。本物を使う、これも宗慎さんのポリシーなのでしょう。羨ましい限り。青磁のお茶碗は内側と外側と貫入の入り方がちがって、雨過天晴ブルーが室内でも、陽光のもとでも美しかった。

一番印象に残るのは花。
唐物の小卓の上にのっているのはなんと手のひらに乗るようなかわいらしい唐物の華瓶(けびょう)。
口が小さいので中まではいっていなくて縁にのっかりながらまっすぐ立っている細竹、また口からはみだすように根っこがでているフキノトウの芽。
最初竹とフキノトウが目にはいって、花入の小ささに気づかなかった。こんな小さな華瓶が広間の茶室に映えるなんて。花の入れ方もかなりテクニックとセンスが要求されると思うよ。

茶入れは中次、根来の黒(朱を上がけする前)
茶杓は瀬田掃部が利休の茶杓にならって作ったという華奢なもの。(本来の掃部型はぶっとくて豪快なのだ)




IMG_9977.jpg



点心は瓢亭さんの三段弁当。
これはギッチリつまっていてほんまにお腹いっぱいになる。
点心の間も宗慎さんはお酌にでてこられて、お客様と歓談される。そらいろつばめさまのお話では、各界のレベルの高い数寄者の方々がご参席なので、いろいろご縁もつながることもあるとか。私も郷里の数寄者の方にご縁をいただく。ありがたし。
いや、それにしても次から次へお酒をだしてくださるのがうれしい。水屋の方も酒器をもってわれわれ飲助の方へまっすぐきてくださって(^_^;)満足いくまで頂戴した。
点心席の軸がなんと白隠でございました。寿と書いた袋を食う、ふくろくうじゅ→福禄寿(^_^;)





IMG_9979.jpg




薄茶席のお菓子は丸いマシュマロにカスタードっぽい餡の松山銘菓「つるの子」が」おいしい。(ちなみに郷里の岡山にも鶴の卵という似たお菓子があるよ)

遠近(おちこち)棚という棚が使われていたが、これは結界も兼ねられるような、めずらしいもの、お好みものだろうか、調べてもでてこない。でもこれは便利だ。
お茶碗は了入の暦手志野風、内側に楽の印のあるやつがしぶくてよかった。
床にかけられた戌年にちなむ犬の嵯峨面にいたく惹かれる。

お点前はお若い男性のお弟子さん。師匠譲りのぴっとした姿勢のよさがひかった。


以前からお名前は存じあげていたし、著書も拝読していたが、はじめて宗慎さんの席に伺うことができた。いや、噂以上で流儀にこだわることなく一本筋の通ったそれでいて遊びの境地のすてきな席であった。そらいろつばめ様、ありがとう〜〜!




関連記事

● COMMENT ●

しえるさんこんばんは木村宗慎さん、何年か前に日本橋の三越で「一日一菓」の展示がありお友だちの陶芸家、設楽享良さんのお菓子の器も使われて本に載っていました。設楽さんに誘われて見に行きました。木村宗慎さんがお茶を点ててくださり設楽さんの白い四角い水差しも使われていました。まだお若い方ですね!!
お菓子の鶴の子、福岡にもあります。普通に売られている鶴の子より献上用鶴の子が美味しいです。チャンスがあったらお試しください!

追伸

何度もすみません。福岡の鶴のこのお店は石村萬盛堂といいます。ここの那の香というお菓子もなかなか、美味しいです。もうひとつ、大宰府天満宮のそばにある藤丸さんという和菓子屋さん、知る人ぞ知るというお菓子屋さんです。京都で修業されお茶によく合うお菓子があります。

みゅうぽっぽ様

鶴の子系統のお菓子はわりとあちこちあるのですねえ。マシュマロとあんこの組み合わせが最高です。
この前あるお店で「一日一菓」がおいてあったので、拝見しました。いままで立ち読みしかしてなかったので((^_^;)ちょっとじっくり読みましたが、菓子器との組み合わせのアイデアがすごいですね。同じお菓子でも、こう出すか〜!と勉強になりました。

お早うございます!この本お友だちの設楽享良さんの器も載っているので購入しようかと思いましたがお値段が・・・こんなに分厚くて綺麗なお写真が。そう思うと高くないのかな?とも思いましたがやっぱりやめて私も本屋さんに行くと立ち読みしてます!

楽しいお茶会で、お誘いしてよかったです。大雪の前であの日はお天気も良かったし。
今回は木村宗慎さんのお点前がじっくり見られたので参考になりました。

子供の泣き声が聞こえて不思議に思っていたら、なんと宗慎さんのお子さんだったのね。点心席で奥様と坊っちゃんのご紹介はアットホームな雰囲気でした。
それから、私たちの席にお酒が直進してくるのは嬉しかったですね。

みゅうぽっぽ様

うん、ちょっとお値段と本棚に占めるかさが問題で、、、(^_^;

そらいろつばめ様

おさそいいただきありがとうございました!
うわさ以上のお道具と御連客で舞い上がりました。お酒もあんなにたっぷりだしてくださる大寄せはないですよね。酒飲みとしてはうれしい。いろんなご縁もいただき幸せでした。


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://cherubinpriel.blog.fc2.com/tb.php/975-956811c7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

雪まみれの彦根~大津ミニトリップ «  | BLOG TOP |  » 行ってらっしゃい、シェル

最新コメント

プロフィール

しぇる

Author:しぇる
京都へ移住する前から書いているブログなので、京都移住後もタイトルに愛着がありこんなタイトルです。でも「もう・住んでる・京都」です。旧ブログから引っ越ししてきました。

最新記事

カテゴリ

未分類 (9)
茶の湯 (234)
茶事(亭主) (29)
茶事(客) (73)
茶会(亭主) (5)
煎茶 (8)
京のグルメ&カフェ (59)
町家ウォッチング (7)
弘道館 (7)
岡崎暮らし (59)
MUSIC (4)
能・歌舞伎 (39)
京都めぐり2018 (17)
京都めぐり2017 (30)
京都めぐり2016 (34)
京都めぐり2015 (34)
京都めぐり2014 (39)
京都めぐり2013 (36)
京都めぐり2012 (6)
本・映画 (10)
美術館・博物館 (68)
奈良散歩 (24)
大阪散歩 (1)
着物 (6)
京の祭礼・伝統行事 (45)
祗園祭2018 (11)
祗園祭2017 (17)
祗園祭2016 (18)
祗園祭2015 (16)
祇園祭2014 (13)
祇園祭2013 (14)
修二会2018 (4)
修二会2017 (4)
修二会2016 (3)
修二会2015 (3)
修二会2014 (3)
修二会2013 (3)
その他の町散歩 (6)
京都和菓子の会 (3)
イスタンブール・カッパドキア紀行2013 (8)
英国田舎紀行2015・湖水地方とコーンウォール (7)
パリ紀行2014 (7)
ノルウェー紀行2016 (4)
古筆 (1)
ポルトガル中部〜北部紀行2017 (7)
京都でお遊び (6)
ギャラリー (4)
暮らし (5)
中国茶 (27)
京都の歴史・文化について勉強 (2)
過去ブログ終了について (0)
猫 (1)
滋賀さんぽ (1)
オランダ・ベルギー紀行2018 (9)
台北旅行2018 (3)

月別アーカイブ

検索フォーム

リンク

このブログをリンクに追加する

QRコード

QR