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2019-02

桐蔭席〜2019・2月 - 2019.02.08 Fri

東山七条を東へ、京女の横をとおりぬけたところの豊国廟の片隅にある桐蔭席。
淡々斎指導の下、昭和4年に建築、設計は裏千家?、棟梁は三代目木村清兵衛。 



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裏千家では、ここで釜を掛けるということはかなりのハイステータスだし、会員になるのもかなりのハードルの高さと聞いていて、私にはあんまり関係ない場所だと思ってたし、一昨年、ご縁あって臨時に参席させてもらったときも、これが最後やろな〜と思っていたのだが、、人生なにがおこるかわからん。



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ありがたいご縁にて、月釜に参席させていただけることとなった。
ご紹介下さった方のエスコート付きで本日デビュー戦を飾る。



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入り口もだが、中の露地にも敷松葉が美しく敷かれ、目にも鮮やかな青竹の垣がまぶしい。

本日は大阪の先生がご亭主のようで、お正客が10年以上前、僅かな期間ながらお教えいただいた先生だった!という、これもご縁。

やはり仙叟の比較的小さな一行、四畳半台目の小間にぴったりで、この季節にもドンピシャなのがすばらしかったな。仙叟はこんな「宗室」という字を書くんだ、、、読みやすくてちょっと親近感。
玄々斎の花押がやっと覚えられた。(ご同伴いただいた方の解説付いてたのでありがたし)

主茶碗が淡々斎てづくね、「淡々斎初削り」という父親の圓能斎の箱がついた赤楽「萬代」。これは一体どなたに拝領されたモノだろう。よく残っていたな、と思う。裏に彫られた「淡々」の文字が初々しい。

お茶をいただいたのが肥後焼薩摩、ちょっと光悦っぽくて筒の沓状、薄造り、土の色が黒い。ので、「杣人」だったかな、という銘がしっくりくるような、好きなタイプ。
竹の花入に蕗の薹とネコヤナギが春。(この日ちょうど旧暦の元旦)
香合も型物香合番付西一段目の染付「引捨牛」を学習。牛がつく香合って意外に多いのね。区別がつかんわ。

趣味として、古美術系、高麗系のモノばかりにちょっと入れあげているので、意外と流儀の歴代について知識がないのよ、私。ここでちょっと勉強せなかんなあ、と思った。(歴代の花押がまずわからん、斎名が複数ある家元が区別つかん、、裏千家学ぶモノとしてどうよ?)




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主菓子は末富さんの「下萌」
干菓子が亀屋伊織の千代結(有平糖)と鶯。
この鶯、ちょっと雀に見えなくもない(^_^;
そういえば、水指のつまみも鶯の形で、早春らしいすてきな席でありました。
末客まで、お道具を手に取って拝見できるのはいいですね、と言ったら「拝見させて大丈夫な人しか客になれない席だから。」と返されて、ひ〜っと冷や汗がふきでました(^_^;

あと、点心のお蕎麦、おいしゅうございました!





今年もあちこち節分巡り2019<後編> - 2019.02.05 Tue

開けて節分当日(3日)



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まずは四条壬生坊城通りの入り口にある梛神社・隼神社。
ここは2つの神社が合併して(大正期に隼神社が遷座してきた。近くにもと隼神社の跡地あり)いるのですが、普段はあまり人をみかけないのに、節分の日には参拝客でいっぱいになる。お神楽ももよおされ、賑やか。



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新撰組が闊歩したであろう坊城通りを南下して、壬生寺(壬生延命地蔵尊)にいたる。




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やり始めると毎年やらずにはおられなくなるのよね、厄除焙烙の奉納。




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多くの善男善女の祈念。



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今年も一枚納めました。
書く文句はいつも「無病息災」
人間健康であればなんでもできるのよ。




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お寺へ焙烙を納める。納めた焙烙は、大念仏狂言の毎日の最終演目「焙烙割り」で派手に割ってもらうお約束。



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ご本尊は現世にあって、人を救うお地蔵様(地蔵菩薩)
(ざっくり言うと過去仏は釈迦如来、未来仏は弥勒菩薩)




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狂言を鑑賞する場所はなんと壬生寺保育園なのよ。
屋台も「大衆遊技場」とか、地元感あふれて好き。観光客ばかりの節分会・豆まき行事をするところは多いけれど、このあたりはほんま地元の人が多くて地元のお祭りといった感じ。



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壬生寺は律宗のお寺なのね。(ちなみに律宗総本山は唐招提寺)



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このあたりはかつての町並みも残り、人々の生活も観光本位でない、昔ながらの京都の町衆の暮らしが垣間見られるような気がします。



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壬生寺参道でいつも行列を横目でみながらスルーしていた幸福堂の節分きんつば、今年は並んで買ってみました。



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まだあたたかい素朴なきんつば、食べ歩きにぴったり。


さて、今年はじめてうちから一番近い平安神宮の追儺式にも参加してみました。あら、灯台もと暗し、こんな近場でこんな意外と楽しい行事があったなんて。



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追儺式始まる直前、境内の東側に待機する方相氏ご一行。
いや〜、まるで平安時代の絵巻を見るようだなあ。吉田神社もあるけれど、人が一杯でまともに見られたことがないのよ。



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境内に張り巡らされた結界の端に並ぶ方相氏と侲子(しんし)たち。
豆まきというのは、はるか後世になってから、他の風俗や習慣とごっちゃになってできたというから、方相氏のでてくる追儺は古式ゆかしいというべきだろう。




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陰陽師が鬼(疫厄など)に対して祭文ををよみあげ、殿上人が桃の弓、蘆の矢で四方の鬼を払う。なんかここらへん後の修験道にいったのかも。



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桃の杖で同じく邪を祓う。
後にひかえているのが陰陽師。



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方相氏が侲子たちを引き連れて、「鬼やらう〜」と叫びながら、結界の周りを三回ぐるぐる回る。



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ちっちゃな侲子のかわいいこと!



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かくして、疫鬼や邪気は祓われ、すがすがしい気持ちで新年、立春をむかえるのです。




今年もあちこち節分巡り2019<前編> - 2019.02.02 Sat

ちょっとご無沙汰しておりました。

世間での流行に乗り遅れまいと敏感に反応して(?)、、、、ウン十年ぶりにインフルにかかって伏せっておりました(^_^;。インフルはやっぱりきついね〜。皆様、インフルにはお気をつけてくださいませ。(ちなみにワクチンしてましたが、今年は流行タイプ予測が大はずれだったようです。)



それでも立春が近づいて来ますと、心も体もなんだかぞわぞわしはじめるものですね。インフルから復活第一弾(?)は恒例の節分祭巡り。



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まずはかつて節分の時だけ、神社仏閣で売られていたという宝船図、その原型といわれる松原通りの五條天神社の宝船図。これ、昨年拝領して軸装しました。まあ、わかる人にしかわからない節分の季節モノなんですが。普通の宝船図のイメージからしたら、かなりシンプルで奇妙なとこが受ける。




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こちらは恒例のご近所、須賀神社の「懸想文」
昨年たまたまこの懸想文売り(昔の困窮した貴族が恋文の代筆を顔をかくしてやっていたことにちなむ)の絵を手に入れたのですが、実物(実物??といえるかなあ〜?)はコチラ




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はい、私が京都に移住してから毎年お参りしていますが、ずっとこの方です。(素顔はワカリマセンが)


その足で、これも毎年いかないわけにはいかない吉田神社の節分祭へ。
ここはずっと母校の敷地内にある、、ような錯覚を昔から抱いていて、普段から生活圏内にあって、なじみで、好きな神社です。



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一時中止になっていろいろ顰蹙であった、火炉祭も無事復活されて、これはその日(3日)を待つ火炉。



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ほらほら、某研究会で教えてもらった、この吉田神社も節分の時に宝船図を売っている!五條天神のと違って、なじみの図柄。




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まずは非時香菓(ときじくのかくのこのみ=橘)を持ち帰った和菓子の祖といわれる田道間守を祀る摂社の菓祖神社へ。京都中のお菓子屋さんの信仰も篤いのよ。
追儺式の時間が迫っているせいかすごい行列。お参りして、駄菓子と豆茶をいただく。お手伝いをされてる、四条通りの大きな和菓子屋さんのご主人発見。思わず「くづきりは今日はないんですかね?」と言ってみたら苦笑いをされてました(^_^;




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こちらも忘れずに、年越し蕎麦。
なにしろ立春前後(2月4日)から昔は新年が始まっていたから、直前の節分は大晦日になるねんよ。




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おろし蕎麦、美味しい。これで年越し。



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大元宮(吉田神道の総本山)へ登る参道に毎年ここに店だしている、東一条・松井酒造さん、ここの樽酒は素通りできないわね。(学生時代、松井酒造さんの近くに下宿してた)



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そろそろ追儺式の準備が始まったようで、裃姿の役員さんの姿も。



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大元宮の前も参拝の人ですごい行列であったが、なんとか厄塚が見えるところまでたどりついた。正面に立つのが厄塚。



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厄塚に触れる参拝者の手

これにふれて、立春前に溜まりに溜まった邪気も厄も祓うのだ。インフルもね〜。



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日本全国から勧請した(北海道、沖縄はない)3132座の神様のお社が並ぶ。



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出雲の神様も伊勢の神様も配下に置こうとする吉田神道、おそるべし。



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そろそろすっかり暮れてきて、電灯の灯りが心細くも懐かしく思える時間。
追儺式はすごい人出だろうとスルーしたのに、最後にきっちり人混みにまぎれてしまい(一の鳥居のとこから入場制限までしていた)、進退窮まり、帰宅するまでかなり時間がかかってしまいました。



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一条通りは京大の正門も巻き込んで、夜店が立ち並ぶ。幻想的な、ちょっと不思議な、、空間。
もりみん(森見登美彦)の最新作の「熱帯」の舞台はまさにここでありました。そんなことも起きるかもね、と思わせる魔力があります。



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さて、一日目の戦利品
新しい懸想文お守り(箪笥に入れておくと着物が増えるらしい、、、成果は微妙)
学生の頃からずっと買っているのに一度もかすりもしない吉田神社福引き付きの豆。




半泥子の軸と茶碗を楽しむ茶会@旧三井家下鴨別邸 - 2019.01.30 Wed

お茶会を開いたり招かれたり、もうすっかりお馴染みの場所、旧三井家下鴨別邸であります。



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ここのほんのお向かいというベストな立地のK美術さん、ここをご自分のお庭のように最近使いこなしておいでです。

今回こちらで、伊賀の笹山芳人さんの個展によせて、笹山さんが敬愛する川北半泥子の御茶碗とお軸をメインに据えて、それにご自分の骨董コレクション、御自作の器などとりまぜてささやかな茶会を開く亭主をさせていただきました。



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以前ここで茶会をしたときにはいろんな物品が足りなくて苦労した記憶があるのですが、なんと!備品がバージョンアップしている!やはり借りやすいお値段設定ゆえ、希望者も多く、いろんなご意見があったことをふまえての改善かと、ありがたく思いました。(カセットコンロまであった!)



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笹山さんとは、K美術さんのご縁で、伊賀丸柱の笹山窯をおたずねしたこともあり、さらに今回の主役の一人の半泥子の茶碗を手に入れられたばかりのころ、拙宅でこの茶碗でお茶を飲む、という半泥子茶会を開いたこともあります。



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30代にしてサラリーマンを辞め陶芸を志したきっかけが半泥子の茶碗であった、という笹山さん。半泥子をめざして作陶の日々、半泥子ゆかりの方から「私が持っていてもしょうがないし、そんなに半泥子がお好きならどうぞ。」と(御礼のハガキ一枚で!)ころがりこんだ半泥子の御茶碗!




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ころっと手の内におさまり、光悦の乙御前を小さくしたような、かわいらしい御茶碗。グレーの釉薬、内側に舌状にはいりこんだ白い長石釉に貫入、向いに火間、高台脇に「半泥子」とかろうじて読めるサイン(半泥子のサイン入りは少ないとのこと)、銘を「椎の実」




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(笹山コレクションの鉄道用釘の蓋置を香合に見立てた。中にちゃんと練り香入ってます)



どちらかといえば、「欲袋」とか「無茶太朗」とか「猫なんちゅ」とかいった破格の命名が有名な半泥子ですが、本来は「現代の光悦」といわれた人、こんな端整な作品の方が多いそうです。
ちなみにこの作品は昭和47年の遺作展に出て以来、半世紀近くずっとお蔵の中にしまわれていたんですね。来るべきところへ来たのは茶碗の意志なのかもしれません。
笹山さんも、いずれは次世代の人へ手渡したいと、それまでの間自分とこにとどめておく、というお気持ちだそうです。




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花入は笹山作品を、と思ったのですが、あまり土物ばかりもね〜と、先だっての茶会で水屋見舞に手作りの花入を茶友さんが持ってきてくださったのを青いうちに使おうと。(遠州好みの輪無二重切だそうです)花はレンギョウと、うちの庭の白玉。




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さて、もう一つの主人公は軸。
これも同じ方から笹山さんの友人へ譲られた物で、この日茶会のためにお借りしたという半泥子最晩年の書、「分身」



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(水指:笹山芳人 黒柿の蓋:木工作家さん作 舟板:現在の所有者は私、笹山窯に行ったときに頂戴した)




これは未発表のものだそうです。これを半泥子から贈られたのが、生涯半泥子につきそった番頭格であった藤田等風、長い間つきそってくれた等風へ、お前はわたしの「分身」に等しい、という御礼の気持ちではなかったかと想像します。そして、ご本人はご謙遜否定されますが、半泥子の分身たらんという笹山さんの気持ちもこめて、眺めると、ほんとうに良い字です。(箱見なかったら読めなかったけど、、、(^_^;)




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半泥子についてはもう改めて説明するまでもありませんが、出自が伊勢の木綿問屋の豪商であったことから、木綿糸を連想させる物を、、と愛信堂さんと相談してできたお菓子がこちら。
銘を「木綿(ゆふ)」




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中は黄味餡で、陶芸の窯の火を連想させる赤に。見た目も味も美味しく印象に残るお菓子になったのではないかと思います。



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(炉端でランチちう  釣り釜も自在も笹山コレクション 炉縁は私)


今回は各席MAX5名でこぢんまりと、良い感じの距離感での小寄せ茶会になりました。これくらいが亭主も客も楽しいのではないでしょうか。

席頭、笹山さんにご登場願い、半泥子に対する思いや、御茶碗を入手されたいきさつなど語っていただき、お客様も笹山ファンから半泥子ファン、半泥子がだれかしらないけどお茶が好き、という方ばかりで身内の茶会みたいで楽しかったです。

急遽お手伝い下さった方、K美術のスタッフの皆様にはたくさん助けていただきました。その感謝とともにまたまた貴重な機会をくださったことに深く感謝いたします。




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京町家・無名舎吉田家住宅にて新旧乙女茶会 - 2019.01.27 Sun

京都に移住する前から、京町家は憧れでありました。鉾町あたりににかろうじて残っている表家造りの大きな商家であった町家は特に。
昨今大きな町家が一夜にして更地になってしまう、という事象をあまりにも見慣れすぎて悲しい思いです。



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六角新町、北観音山の鉾町であり、屏風まつりにひときわすばらしい景色をみせてくれる吉田家住宅(京都生活工藝館無名舎・吉田家)は、まだ京都に移住する前に見学に来て、ご当主の吉田孝次郎先生にご案内いただいたのを記憶しています。
京都に移住後は、祗園祭のおっかけをやっていることもあって、祗園祭と言えば吉田孝次郎(長年山鉾連合会の会長されてました)、吉田孝次郎といえば祗園祭(後祭を復活させた立役者)なので、年に数回の吉田塾にもせっせと通い、ある野望を胸に宿らせておりました。
 
 「この大きな風情のある町家でいつか茶会を開きたい!」

初めは形もないくらいあやふやな願望でしたが、だんだん脇を固めて、さらに昨年吉田家住宅がいずれ京都市に寄贈されることが決まったこと、管理しているNPO法人うつくしい京都さんの体制が整ったこと、などに力を得て、NPOのAさんの多大なご協力の下、ついにその願望を実現させました。




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そう、今まで何回かいっしょに茶会をいろんな場所でひらいてきた新旧乙女たちとともに。

今日は乙女たちと共に準備から当日まで、楽しく幸せだった二日間を追います。




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まずは前日夕刻からの荷物搬入、室礼準備です。

当主の部屋であり、家の中で一番良い部屋である一階の奥座敷は濃茶席に。こちらはまあまあ早くすみました。



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今回は不参加なれど、いつも新旧乙女茶会で煎茶席を担当してくれたFちゃん手作りの注連縄もつれてきました。自分で染めた草木染めのリボン付き。



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問題は二階の薄茶席でした。
こちらはMさん発案の「湯立神事」の趣向で。この笹がなかなか立ってくれず、手こずりましたが、




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笹を立てる糸巻きに石で重しをのっけて+ぶらさげてなんとか安定!ちなみに使った石は吉田家坪庭の蹲居の海にある平たいマグロ(真黒)石(^_^; 石も使いよう。



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ちなみにこの結界の縄は、MさんとSちゃんが夜なべして綯ったものです。すごい!



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そこから紫野TT舎に移動して、Eちゃんの御指導の下、主菓子の花びら餅作り。BGMはボヘミアンラプソディーでガンガン歌いながらノリノリで作ったので、きっとQUEEN風味。



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一夜明けて朝からあいにくの小雨でしたが、雨のなかでこそ庭の風情は増します。ちなみに当日の庭の写真がなくて、これは数日前の奥庭の写真ですが、花期が半年もある白侘助が楚々として美しく、散り花もまた。



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町家は寒い。夏は涼しいけれど冬は下手したら外の方が暖かいくらい寒い、、を通り越して冷たい。そんな寒い通り庭で種火を起こします。この通り庭、火袋、好きな景色だなあ。そういえばこの数日前、NHKの「美の壺」で町家がテーマの回に吉田家のこの景色、でてました。(孝次郎先生もご登場)




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いまでも使える現役の通り庭のだいどこ(台所)、右手には大きな水屋。

かつてここは白生地を扱う商家で丁稚さんやらおなごし(女衆)さんやら住み込みで働いていたそうです。家で一番寒いだいどこで働くおなごしさんはさぞや大変だったと思いますが、下が石畳、というのは意外と便利だとも思いました。水も少々のゴミも下へおとして気にならないし。




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今回待合にした洋間の表の間と座敷をつなぐ坪庭
これぞ THE 町家!のアイテムです。憧れです。ちなみにここの蹲居の石が先ほどの重しに、、、(^_^;



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まずは濃茶席にご案内
いつも吉田塾で使っている部屋がまったく別の空間になりました。これが本来の町家の姿では、と思います。紺の毛氈は吉田家什器。

お正月の室礼で及台子(うちに唯一ある棚系)にして、お点前は4席ともKさんががんばってくれ、私は半東というかしゃべり役。もっぱら吉田家と北観音山について。



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実はここに炉が切ってあることをNPOのスタッフもあまりご存じなかった。開けたのは実に10年以上ぶりとか、中の灰もカチカチでなかなか火が熾ってくれなかった。でも、久々に日の目を見て、炉もよろこんでいるはず、と勝手に解釈。

この釜と炉縁も吉田家什器。良い雰囲気の釜ですが、来歴詳細は不明、弘法市か天神市で先生がゲットされたものらしい。(上記市ではよく先生のお姿を見かけます(^_^;)
(あと、ダイドコの間の舞良戸を開けたら茶道具の吉田コレクションがぎっしり!で驚きました)



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数ある鉾町の中で、唯一粽や手ぬぐいなどのグッズ販売をしていないのが北観音山。本来松坂屋や、三井がいた町内、潤っていたと思われます。なのでこの北観音山粽は非売品のレアもの、2年前に入手したものです。それに梅一枝で床の間の花としました。




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香合は台子の上にのせて
くらたたまえさんのお多福さん。中に穴が開いているので、椿の葉に練り香をのせて上からかぽっとかぶせてみました。



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QUEEN風味の花びら餅も大好評でした。なかでもEちゃんの炊いた牛蒡が絶品、今年の花びら餅の最高峰と思います。



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ちなみに濃茶席の水屋にしたのは孝次郎先生の書斎の一画。狭くて寒い場所でしたが、Eちゃん、がんばってくれました。



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席と席の間だは寒くてぶるぶる震えが来るので、大火鉢のまわりにみんな集まり離れることができません。



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こちらはダイドコの間(台所に隣接する小上がりで奉公人がここでご飯を食べていた)、第2水屋として活躍。



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ダイドコの間にさりげなくおかれた蜜柑がちょっと生活の味をだしていて絵になっていました。



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吉田家には半分内猫半分外猫が我が物顔に走り回っています。建具にも猫の爪痕が、、、(^_^;
この子もその一人で昼過ぎになると「飯くれ」顔で、よそもののわれわれにもアピールしていました。


さて、薄茶席、昨夜の湯立神事席がどうなったでしょう。



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おお!結界がバージョンアップして、なにやら清々しい気にみちている!五色の毛氈は、これも孝次郎先生がだしてくださったもの。床の間の亥の拓本も同じく。(十二支そろったこれは朝鮮半島のものらしい)



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かわいい棗釜に舟板、上賀茂神社の鈴
ここでお点前する乙女はいうなれば巫女ね。
ちなみに竹の三脚はわたくしの労作(YouTubeを見ながら作った、、、)



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乙女初参戦のMYさん、ただ今点前のイメトレ中。
香合が篠笛に薄器が琵琶だったので、席中に雅楽が流れる雰囲気で。これらは、残念ながらインフルで出席できなかった乙女Aさんのお道具。お道具で参加してもらいました。



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席をのぞくと、お客さま方、ぎゅっと結界の中に膝つき合わせてみんな楽しそう。縄綯いコンビがお点前中。



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笑いがはじけたのは、多分これ。これもMさんSちゃん、Mさんのお姉さんが夜なべして作ってくれた五色の辻占干菓子。中にいれる紙は乙女たちが分担して書きました。それぞれ個性が出て面白い。



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だいたいこんな感じ(*^ ∇^*c)

下で濃茶席の準備をしていたら階上からお謡いが!

「げにさまざまの舞姫の〜聲も澄むなり住之江の〜♪」

おお!「髙砂」や!
巫女役のMさんのお謡い、良い声でした。意外な才能にびっくり。

しかもその後の席も、それぞれお謡いができるお客様がいて、必ず祝言を聞くことができたのがすばらしかったです。この吉田家に響く祝言は何年ぶりかだと思いますが、古い町家が往時の姿に息を吹き返したように思いました。

  久々に 祝言の声のこだまして 古き町家の息吹きかえす (拙作)



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最後のお客様をお見送りした後、吉田先生を湯立神事席にお招きして、みんなで一服いただきました。新乙女たちに囲まれて(ちなみに私も先生からみたら十分新乙女!)孝次郎先生、とてもご機嫌でいらしたので、ほっとしました。

使った御茶碗をふととりあげて「お、これは○○やな」と人間国宝の作者の名前をおっしゃる。え?!そうなの?気づかんかった!さすが、物を見る目の鍛え方が違う、と実感したのであります。

そして吉田先生からのお言葉

「お滞(とどこお)りのう」

ああ、こう言うのか。祗園祭山鉾巡行で今でも北観音山の世話役として歩き通される、孝次郎先生、きっと鉾が鉾町に帰ってきた時にもきっとこうおっしゃるのであろう、とじ〜んと来たのであります。



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受付においた、乙女茶会のシンボル(?)陶俑さんたち。(全日根・作)


かくして乙女茶会無事おわりました。
この才能豊かで、お茶大好きな乙女たち、楽しみました、がんばりました。そして幸せな一日でした。

お客様のお一人から、こんな古歌をおくっていただきました。

 「梅の花 手折りかざして遊べども 飽き足らぬ日は 今日にしありけり」

ああ、まさにこの心境です。

旧乙女はあまり変わり映えのない生活ですが、新乙女はそれぞれこれから環境もかわり、新たな世界をめざす乙女も。みんなこれからどんどん忙しくなるし、またそうなって欲しいし、、、ということで新旧乙女チームの茶会は一応これでおしまいです。(正確に言えば、祗園大茶会の野点席が最後です)

また違う形でみなさんにお目にかかれれば、と思います。

お茶で結びついたご縁に深く感謝。
そして締めくくりが我が愛する京町家・吉田家住宅であったことに観無量です。


<謝辞>
吉田孝次郎先生、NPOのAさん、ほんとうにありがとうございました。






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